犬の外飼いは虐待か | タンタンとパパの子犬の社会化ブログ

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みなさんの近所には犬をチェーン等で繋いで外飼いしている家はありますか?

 

50年くらい前まで日本では犬を屋内で飼うなんて不衛生で非常識だと思われていました。

 

でも今ではほとんどの家庭は屋内で犬と暮らしています。 

 

特に都市部にお住まいの方は...

 

 

一般社団法人ペットフード協会が行った2017年の調査によると、屋外で犬を飼育している家庭は全体の10.7%だったそうです。

 

当時の統計で見ると全国で89.2万頭の犬が屋外飼育ということになります。

 

もちろん完全に昼夜問わず屋外なのか、真夏も真冬も屋内に入れないのか、チェーン等で繋がれているか、散歩に連れて行っているかなどという状況でも違ってくるでしょう。

 

でも屋外飼育は犬を孤立させることで精神的に苦しめ、暑さや寒さ、雨風、虫刺されによる病気感染、毒へびなどに噛まれる危険性、飲料水や食べ物の不足、繋ぎ紐の絡まり、泥や糞尿による汚濁など犬にとって虐待とも言える環境になっているケースが少なくありません。

 

 

敷地の外から毒餌を投げ入れられて食べた外飼いの犬が死亡したという事例もあります。

 

きっと前を通ったら吠えつかれたとか、鳴き声がうるさいとかという理由で腹を立てた近所の人がやったのでしょう。

 

飼い主さんは激昂してSNSで怒りをぶちまけていましたが、私は飼い主さんに素直に同情できませんでした...

 

飼い主の目の届かないところに放置しておくということはそういうリスクもあるということです。

 

すぐに愛犬の異変に気づかずに対処が遅れることも充分想定されます。

 

アメリカでは2018年4月時点で32の州とワシントンDC、そして300以上の郡や市においても繋ぎ飼いは規制されています。

 

屋外で繋がれている犬を見かけたら通報でアニマルポリスが無許可で侵入して救助するでしょうね。

 

 

日本ではなんで犬の屋外での係留飼育を規制しないのでしょうか?

 

確かに日本犬の多くは番犬として歴史的に玄関近くに繋がれて飼われてきました。

 

今でも柴犬や秋田犬などは性質的に庭で生活することを好む個体が一定数いるようですが、だからといって年中外に繋いで大して世話をしないというのは言語道断です。

 

「田舎じゃ外飼いが普通だからぁ」などという常識は昭和の時代で終わりました。

 

犬は家族と関わり合いながら暮らすことを求めています。

 

孤独に過酷な環境で耐えながら過ごすのが好きな子などいません。

 

暗い夜に明るい窓越しに笑顔で楽しそうに話している家族が見えるのを、

寂しそうに眺めている犬の姿を想像してみてください。

 

屋外で繋いで飼うつもりなら犬を迎えないでほしいものです。

 

犬の屋外での係留飼育は虐待です!

 

参考資料