犬に人間の食物を与えるのは虐待か? | タンタンとパパの子犬の社会化ブログ

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ロイテリヨーグルトには大量にキシリトールが含まれているので、

犬がたべてしまうと低血糖症状になり命にかかわるということを伝えようと、

 

 

 

多くの皆さんに拡散してもらったのですが、キシリトールの話をすると必ず現れるのが、

 

「だからぁ、そもそも人間の食べ物を犬に与えるなって話だろ!!」とか、

「そもそも犬に人間の食べ物を与えるのは虐待よ!」などとなぜか半ギレでわき出す人たち...

 

 

まぁ、そんなことを言う人はほとんどが犬と暮らしていなくて、

多くの飼い主さんが無糖の人間用ヨーグルトをドライフードのトッピングやおやつに与えているという現実を知らない人か、

動物と一緒に暮らしていても他に同居している家族がいないか、いてもひとりくらいのアクシデントが起きにくい家庭環境なのでしょうね。

 

一言でそう言ってしまえば全て解決すると思っているのかもしれませんが、

そんな大雑把な考え方ではなんの解決にもなりません。

 

大切なのは自分たちと共に暮らしている他種の生き物に、

食べ物を含め環境が与える影響をできる限り具体的に知っておくことだと思います。

 

自分は愛犬にドッグフード以外与えていなかったとしても、

万が一犬がテーブルの上に置いてあったドッグフード以外の物を食べてしまった時、または他の家族(特に老人や子ども)が与えてしまった場合、

どのような食材が愛犬の体重に対してどの程度の量を摂取してしまったらどのような症状になるか、

そして何時間以内に動物病院で処置してもらわなければいけないかを知らないと、

「どうしたんだろう? 調子が悪そうだから明日獣医さんに診てもらおう」などと放置しておいただけで手遅れになることもあります。

 

中毒症状が一時的に収まって安心しているとその後少しして別の症状が出てきてその時にはもはや手遅れというケースもあります。

 

逆に与えちゃいけないものだと分かっているだけでは緊急度がまるで分からず、

大型犬がミルクチョコレートをひとかけら食べてしまっただけでパニックになり、

夜中に自動車で動物病院に急ぐあまり事故を起こしたなどと二次災害を派生する可能性もあるわけです。

(体重や感受性による個体差はありますが危険なのはカカオに含まれるテオブロミンの量なので、あまり苦くないチョコレートひとかけらくらいでしたら慌てずおちついて獣医さんに電話し、状態を伝え指示を仰ぎましょう)

 

 

また、災害時にドッグフードが入手できない事態に陥った時、『人間の食べ物を与えてはダメ!』だけ覚えていてもなんの役にも立ちません。

 

 

手持ちの食材の中で何を与えてよく、何をどれくらい与えてはいけないかが理解できていなければどうしようもありません。

 

人間用のお菓子を与えるしかないときもあるでしょう。

 

加熱すれば問題なくなるのに『与えちゃいけない食材』に入っているからと候補から外していったりすると被災地で数少ない食料から与えられるものがどんどん減っていきます。

 

ネットも繋がらず周りに知識がある人もいなければ単なる無知で何もできない飼い主でしかなくなってしまうのです。

 

 

普段からどのような食材が愛犬・愛猫の身体に悪いかを具体的に覚え、

愛犬の体重ならどのくらいの量以上が危険なのか、どのような症状が出るか、どう対処すればいいのかなどをしっかり理解しておくか、スマホのメモ帳に書いておくといいでしょうね。

 

くれぐれも「要は人間の食べ物を与えなきゃいいんでしょ」などと、

頭の悪い覚え方はしないでください...