帝王切開でしか出産できない犬種 | タンタンとパパの子犬の社会化ブログ

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皆さんは帝王切開しなければ出産できない犬種がいることをご存知ですか?

 

顔の平たい犬種(ブルドック、フレンチブル、ボストンテリア、パグ、シーズー、チンなど)は、

人間が特殊な容姿になるように変えてしまったため、頭が大きく産道から出ることが難しくなり、帝王切開手術がほぼ必要になります。

 

サイズが小さい犬種(チワワ・ティーカップのトイプードル など)も骨盤が小さいため難産になりやすく、帝王切開が必要になるケースが多いようです。

 

ですから真っ当なブリーダーさんたちは出産時に獣医師に麻酔して帝王切開してもらいます。

 

 

ところがパピーミルと呼ばれる劣悪な繁殖業者は、獣医師にきてもらう費用を浮かせるために、

無麻酔で母犬の子宮口を切り裂いて子犬を取り出します。

 

これは恐ろしく残酷なことです...

 

妊娠・陣痛で体力が落ちている母犬が素人にきちんと殺菌された手術室でもないところで、

使いまわされている道具で切ったり縫ったりされるわけです。

 

仰向けにされ両手両足を縛られ悲鳴を上げてもやめてもらえず、気絶もできず...

 

自分がそんなことをされたらきっと気が狂ってしまうでしょう。

 

感染症にかかって傷口が膿んで死んでしまう母犬も少なくありません。

 

縫合が不完全で臓器と子宮が癒着していたり傷口が開いたままの母犬もいたという話も聞きます。

 

もちろん縫合糸も良くて絹糸、それももったいないと思うなら裁縫用の糸で縫うのでしょうね。

 

なんとか生き残っても無麻酔で激痛を伴う手術を何度も受けていたら、傷は治っても神経障害性疼痛などの慢性化した痛みに生涯悩まされるでしょう。

 

以前もブログに書きましたが『継続する苦しみ』というものは耐えがたいもので、保護されても精神的にボロボロになってしまっているケースもあります。

 

そんなことが出産できる間は何度も何度も繰り返されるのです...

 

 

 

どうもそういうことをやっている繁殖業者が多々いるらしいということは分かっていたのですが、

外部からはその証拠を押さえることが難しく検挙することができませんでした。

 

下にリンクしている長野県松本市の繁殖業者は1000頭程度の犬を劣悪な環境で飼育していることが元従業員の通報で判り、家宅捜索をうけましたが、そこの社長は毎日のように無資格・無麻酔で母犬の帝王切開を行っていました。

 

 

この業者は杉本彩さんが理事長をなさっている公益財団法人「動物環境・福祉協会Eva」によって刑事告訴されましたが裁判所が比較的刑の軽い「虐待の罪」で起訴してしまったので、杉本さんたちは「殺傷の罪」で追起訴しました。
 
裁判所も「この忙しいのに動物のことくらいで時間を使いたくない」という意識が強いらしく、世間的に大きく報道されている影響が大きい事件でなければ不起訴というケースも多々あるので、杉本さんのように影響力の強い有名人が表立って動いてくれることはとても心強いことです。

 

しかしこのような繁殖業者はここだけでなく全国に数多くいて、生まれた子犬・子猫は暑い夏も寒い冬もおかまいなく段ボール箱に入れられてオークションに出荷されていきます。

 

今や流通の途中で3万頭前後が年間に死んでいるのです😞

 

 

いかがでしょう?

 

これでも子犬をペットショップから買ってしまうことの罪深さが分かってもらえないでしょうか?

 

 

ペットショップで売られている子犬子猫はほとんどがこういった劣悪な環境で繁殖している業者からオークション経由で仕入れられているのです。

 

 

 

さらに言えば短頭種や超小型種を求めて買い、人気を高めてしまうこともこの残酷な人間の悪行に加担していることになるのです。

 

知らなかった人はしかたがありません...

 

そういう犬種をペットショップから購入し、暮らしている方々も罪の意識にさいなまれる必要はありません。

 

でも知ってしまったこれからは、

こういう事実があることをこれから犬や猫と暮らそうとしている人だけでなく、一人でも多くの一般の人々に伝えてほしいと思います。

 

ペットショップから子犬・子猫を買うことがどれほど残酷な行為に加担することになるかを...