犬の歯が欠ける理由 | タンタンとパパの子犬の社会化ブログ

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皆さんは愛犬に鹿の角や加熱した骨、牛または馬のアキレス腱、

ヒマラヤチーズなど硬いものを与えていませんか?

 

 

確かに犬たちが落ち着かないとき、

硬いものを与えておけばそれに集中するので、

飼い主はゆっくり仕事をしたりカフェで友人と語りあったり、

本を読んだりできますから、

ついつい硬い食べ物に頼りがちになります。

 

歯石が取れるので歯磨き代わりに与えているという人もいるでしょう。

 

見ていても楽しそうに食べているので、

いくらやめたほうがいいと言われてもそう簡単には

納得しないでしょうね...

 

 

でも、硬い食べ物を与えていると歯が欠けてしまうことがあるんですよ。

 

「歯より硬い物なんか与えていないわ!」

 

そうおっしゃるかもしれませんが、

硬いものを噛んだ時に歯が負けて欠けるのではなく、

 顎に力を入れている時に硬いものが歯のV字部分の間に入って

左右に力をかけていって割れたり、

噛んでいるものが滑って、歯と歯がぶつかり合う衝撃で欠けることが多いのです...

 

ですからヒマラヤチーズのように、

硬いけど少しづつ削れていくような食材でも

歯が欠けるケースはあります。

 

 

そして、欠けてしまった犬の歯は人間の歯のように、

簡単には修復できないということです...

 

人間の歯はかなり欠けても、医療用のレジンを充填し

紫外線を当てて硬化させれば当分使えますが、

犬の場合はレジンを充填するにしても全身麻酔が必要になりますし、

また欠けないように注意して歯を使おうなどと手加減してくれませんので、

すぐにレジンが取れてしまいます。

 

 

そのため毎月獣医さんで検診し、

取れていたらまた治療しなければいけないという

状況が続くわけです。

 

かといって放っておくと歯髄から雑菌が入り炎症を起こし、

血液を廻り心臓・肝臓・腎臓などに大きなダメージを

与えてしまう可能性があります。

 

 

エナメル質だけの欠損であれば削ってポリッシングで済むかもしれませんが、

大きく欠けたり亀裂が入ったりして歯髄に達しているのであれば、

その歯を抜いてしまった方がいいと診断されるでしょう。

 

 

しかし、健康な歯を(しかも奥歯を)抜くという治療は、

かなり大変で技術を要します。

 

どこの獣医師でも簡単にできるというわけではありません...

 

 

要は、甘く考えていると大きな後悔と罪悪感に

苛まれることになりますよということです...

 

歯磨きガムなども観察していて、

歯と歯がぶつかり合うような音がするようでしたら

歯が欠ける可能性はあります。

 

私の知人の中型犬が去年歯磨きガムで奥歯が欠けて、止むを得ず抜歯しました。

 

硬いもの中毒になっているのは、

むしろ飼い主の方かもしれませんよ。

 

よく考えてみてくださいね...