獣医師に聞いてはいけないこと | タンタンとパパの子犬の社会化ブログ

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子犬を受け入れて最初に出向く犬の専門家は

おそらく獣医さんでしょう。

 

ワクチンの注射をしてもらって、

下痢などの体調不良の相談をしたあとに、

ついついしつけに関する相談をしてしまうものです...

 

「甘噛みがひどいのですがどうしたらいいでしょう?」

 

「夜泣きがひどいのですが一緒の部屋で寝て良いでしょうか?」

 

でも誤解しないで欲しいのは、

獣医師は獣医学の専門家であって、

しつけの専門家ではないということです。

 

どれほどズレているかといえば、

小児科の医師に子供の勉強の相談をするくらい

相手を間違えています...

 

近年やっと大学の獣医学科のカリキュラムに、

動物行動学が追加されましたが、

それ以前に卒業した獣医師は基本的に学校で動物行動学を学んではいません。

 

もちろん応用行動分析学も知らないでしょう...

 

 

私はタンタンを受け入れたのち、主治医になってもらう獣医さんを探すために近隣の動物病院を10ヶ所くらい連れて行き、ワクチンを射ってもらったり、

ただ、「これからお願いしたいので診察券を作りに来ました」などと話しに行きました。

 

中にはワクチン接種の注射の痛みに驚いて、

子犬のタンタンが獣医さんの手に歯を当てたことがあるのですが、

その獣医さんはこう言いました。

 

「この子は咬み犬ですから放っておいたら大変なことになりますよ!

 私が咬み犬専門の訓練士を紹介するのでそこに預けなさい」

 

私が、「ちょっと考えてみます... 家庭ではどのような対応をすれば良いですか?」

と聞くとその獣医さんは、「咬んだらゲンコツを口の中に突っ込んでやりなさい」と自信満々に言っていました...

 

多分その咬み犬専門の訓練士と知り合いで紹介料を貰っているのでしょうね。

 

 

また別の動物病院でトイレトレーニングについて相談すると、

「粗相をしたらそこに犬を連れてきて鼻を擦り付けてやるんですよ。

 そうしたらつぎからそこでしなくなりますから」

などと教えてくれる獣医さんもいました。

 

 

今では罰を使ったトレーニングが結果的には良い効果を生まないことが分かっていますので、

そんな古臭い暴力的なやり方を薦める 『行動修正の専門家』 はいないと思いますが、

高齢や性格的な問題で知識をアップデートしていない専門家の中には、

学術的な裏付けのない古い知識や持論をあたかもエビデンスのあることのように、

飼い主さんに伝える人たちが少なくありません。

 

その手の獣医師は獣医学的な知識も新薬の知識も栄養学的な知識も古いままですから、

今では簡単に副作用が少なく治療できる症状も知識が及ばなくて対処することができず、

みなさんの大切な家族を無駄に苦しめる結果になることもあります。

 

 

いずれにせよ、獣医さんも飼い主さんにしつけの相談をされると、

「しらない」「自信がない」とは言いにくいのでついつい自分が聞いたことのある

ライフハック的なテクニックを教えてしまいがちですから、聞かないことが一番だと思います。

 

ドッグトレーニングに関しては、

最新の動物行動学と応用行動分析学を常に学び続けているトレーナーやアドバイザー、インストラクターさんに相談してください。

 

そして、その場しのぎのテクニックだけ聞こうとせず、犬や猫との暮らしをもっとスムーズで喜びに溢れたものにするための系統立てた 『学び』 として取り組んでいただけたらと思います...