食事について思うこと② | 病気にならない体作り、穏やかなワンニャンライフ♥ chicoどうぶつ診療所の徒然日記。

病気にならない体作り、穏やかなワンニャンライフ♥ chicoどうぶつ診療所の徒然日記。

病気を治療するのではなく、病気にならない体を作ってあげたい。
少しでも穏やかに最期の時を迎えさせてあげたい。
動物と飼い主様に寄り添える獣医師を目指します。
著書『獣医師が考案した 長生き犬ごはん』

こんばんはニコ

 

今日はこの前の続き、食事について思うこと後半戦!!

 

手作り食の本を出させていただいて、『手作り食の先生』って言われる機会が増えてきたのだけど、手作り食が絶対!!!!って思ったこともないし、市販のフードだってとっても大事だって思ってる。

 

フードは色々な種類があるから、やっぱり選ぶ基準を知っておかないといけないと思うし、何かしらの疾患を持っている子には、療法食を使うことだってある。

 

※フードの選ぶ基準についてはオンラインセミナーでもお伝えしてるので、気になる方はCheckグッド!

 

 

災害時やお泊りの時など、手作り食を与えられないびっくりっていう機会に備えて、手作り食がメインの子でも、時々は与えてほしいなって思ってます。

 

なので、

市販食を否定するつもりは一切ないし、手作り食を取り入れられる人は取り入れてみよう!!

 

というスタンスです。

 

手作り食の本を出しておいて何を言い出すんだって思うかもだけど、ガッツリ手作り食ができない方でも、トッピングとして取り入れてほしいかな。っていうのが本音。笑

 

 

手作り食の本もたくさん出ているけど、それぞれ特徴があって、考え方もマチマチで。

加熱食・生食についてもそう。

 

加熱食を否定する人もいれば、生食を否定する人もいる。

でも、どちらの手作り食もメリット・デメリットはあるわけで。

 

私からしてみれば、『その子に合った食事ならどちらでも良い』と思うのです。

 

 

だって、何のためにその食事を始めたの?

その子の健康を願って始めたんじゃないのかな?

 

巷で『良い』とされているものでも、その子に合わなければ意味がない

 

手作り食では、どうしても足りない栄養素が出てきがち。

カルシウムや鉄分、亜鉛など、ミネラル系が足りてなくて、体のバランスが崩れている子って結構いる気がします。

 

そして、前述したけど、その子に合わなければ意味がないので、食材の特性を知っておくこともとても大切。

体に熱がこもる子に、「うちの子はラムがとてもよかったから」と聞いてラムを与えてしまったら、余計に体に熱がこもってしまって、体に負担がかかってしまいます。

 

なので、手作り食を始めるときは、まず1冊は本を買ってほしい。

もしくは、簡単なセミナーでよいから、手作り食の講座を受けてほしい。

 

手作り食を手探りでは始めるのは控えてほしいなぁって思うのです。

 

 

特に、生食に関しては、本当に手探りでは始めてほしくない。

 

 

この前の『加熱食?生食?』『加熱食?生食?②』でも書いた内容を読んで、生食は無理だな…って思った方にはお勧めしませんえー?

 
 
 

 

これを生食否定って捉えられてしまうととても悲しいのだけど、そのくらいちゃんと意識をもって取り組んでほしいってことなんです。

 

 

だってさ、良かれと思ったことで体調を崩してしまったら、その子も辛いし、飼い主さん自身も辛くなってしまうでしょはてなマーク

 

飼い主さんが辛いって思ってしまうと、その気持ちはペットさんたちにも伝わるので、負のスパイラルに入ってしまって、余計に体調を崩してしまうショック

 

 

そんな経験があるから、ちゃんと勉強してから取り入れてほしいなって思うんです。

 

 

 

私が手作り食のカウンセリングを行うときも、手作り食を取り入れるのが初めての方の場合であれば、

 

・何のために手作り食を始めたいのか(目的意識がしっかりしていることが大事!)

・どのくらいの頻度で作れるのか

・どの程度の調理過程ならできるのか

 

など、色々な項目について飼い主さんとお話し合いをしたうえで、レシピや使う食材などを決めているし、手作り食をすでに始められている方であれば

 

・手作り食の内容

・現在悩んでいること、アレルギーの有無など

・ペットさんの生年月日(体質診断を行って食材を選ぶことがあります)

 

を伺って、継続したほうが良いところ、変更したほうが良いところをお伝えしています。

 

 

手作り食が難しいっていう方の場合であれば、フードの栄養バランスや使っている食材などからお勧めしています。((主なタンパク質の五性を見ないと、体に負担になっちゃうことがあるからね)

 

 

私もまだまだ勉強不足だし、知らない知識もたくさん。

今は当たり前になっているけど、猫の拡張型心筋症でタウリン欠乏が原因だってわかったのだって、1987年、まだ30年ちょっと前のこと。

 

つまり、これからまだまだ新しいことが分かってくるはず。

 

 

何が正解なのかなんて、たぶん誰にもわからないけど(多分正解なんてないんじゃないかと思うけど)、どの時代も、最終的に行きつく先は『我が子に合った食事』を見つけてあげることなんじゃないかなって思うのです。

 

 

 

なんだか取り留めもなく徒然なるままに書き綴りましたが、ここ最近、色々思うことがあったので書いてみた次第です。

 

 

 

さて、次回は最近我が家に仲間入りした、期間限定のあの子をご紹介ラブ

やー…本当可愛い。癒し。

 

写真満載でお送りしたいと思っています。笑