素質を知っておうちケアを!~往診パート①~ | 病気にならない体作り、穏やかなワンニャンライフ♥ chicoどうぶつ診療所の徒然日記。

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病気を治療するのではなく、病気にならない体を作ってあげたい。
少しでも穏やかに最期の時を迎えさせてあげたい。
動物と飼い主様に寄り添える獣医師を目指します。
著書『獣医師が考案した 長生き犬ごはん』

こんにちはニコ

 

連日寒さが厳しいchico地方。

今日は雨なので芯から冷える寒さ…外に出たくないえーん

実家がある北海道のほうが気温的には全然寒いんですけどね。

スマホで気温を確認すると、chico地方が6℃とかだと『寒いわー…』ってなるのに、実家が-1℃だと『あったかいねー』となる謎。笑

 

家の作りも違いますし、仕方ないですねあせる

 

 

さて。昨日は2頭の往診でしたトイプードル

特段重たい病気を抱えているというわけではないのですが、今の状態を把握し、体質診断と合わせて今後のケアやお食事についてのご相談をということでした。

 

まずは、E.コッカーのソレイユちゃん。

 


毛艶がとっても良い7歳シニアさん♡

 

ソっちゃんの体質診断はこち下矢印

 

 

 

 

 

 

 

陽が⑥、エネルギー指数255と元気いっぱい!!

ただこの日はお腹の調子が悪かったこともあって、ちょっと元気消沈タラー

 

体のバランスも、脾(消化器。土の部分)が強いことで、もともと弱い腎(水の部分)を抑え込んでしまっているし、脾(消化器)を抑えるはずの肝(木の部分)のエネルギーが0なので、脾(消化器)は余計に暴れやすい状態。

 

脾(消化器)の数字が大きい子は、過食気味や消化不良を起こしやすい傾向。

小さいころから春秋にお腹の調子が弱かったとのことを考えると、すでに数値に表れていたんだなーというのも頷けます。

しかも、脾(消化器)が司る季節は「土用=季節の変わり目」。

春秋って季節が確立されてはいるものの、夏冬と異なり、暑い寒い!で分類が出来ず、どことなく不安定な季節なイメージ。

なので、その時期に脾(消化器)に負担がかかりやすく、お腹の調子を壊してしまっていたんだなぁと。

 

甘いものや冷たいもので余計に脾(消化器)に負担がかかるのですが、ソっちゃんは冷たいものを食べると秒で嘔吐してしまうそうで…

「冷たいものは体が傷んじゃうよー!!」とちゃんと反応してくれたんですね。

 

また、腎は「腎性」という、親から受け継いだエネルギー(先天の精)と食べ物で補うエネルギー(後天の精)からなるものが、ペットさんの場合、大体6歳前後で先天の精は枯渇するため、食べ物で補っていかないとどんどんエネルギー不足に陥り、下半身トラブル(ヘルニアや膝の痛み、膀胱炎や結石などの泌尿器系の疾患など)が起きやすかったり、老化が進みやすくなってしまいます。

避妊・去勢を行うことでも先天の精は減ってしまうので、避妊・去勢を行っている子の場合には、もっと早い段階から「腎陽虚(腎のエネルギー不足)」が起きているとも考えられます。

 

 

ソっちゃんも今年7歳になったので、先天の精はほとんど残っていない状態。

なので、「補腎」といって腎にエネルギーをプラスする食材、そして脾(消化器)の負担を軽くする食材をお勧めしました。

 

「補腎」の食べ物は、今の時期は積極的に摂ってほしいものだし、シニアの子は通年通して摂っても良いかもといううくらい重要!

 

というのも、本来、腎を司る季節は冬なので、夏はお休みしている季節なのです。

しかし、最近はクーラーの影響で、夏にも腎がフル活動してしまっている子が多く、腎の弱り方が半端ないゲロー

夏にヘルニアが多発しはじめているのも、クーラーによる冷え、腎の弱りが原因と考えられます。

(もちろん別の要因もあるけど、原因の1つとして考えられるよってことです)

 

補腎」の食べ物として、

 

・黒いもの:黒米、黒豆、黒すりごま、キクラゲ、ブルーベリー、昆布、蕎麦、シイタケetc

・キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなどギュッと詰まってる感じのもの。

・鹿肉、シャケ、レバー

・クコの実

 

などがあります。

 

また、腎を強くするポイントとして

 

・冷やさない!!!!温活!!!!(これ超絶大事!!!!

・疲れをためない(しっかり休むことが重要)

 

も挙げられます。

 

温活については、お仕事させていただいているこちらのホームページにて記事を掲載させていただいてますので、是非ご一読ください

温活について

寒さが厳しくなってきましたし、「補腎」で体のサポートをしてあげてみてくださいニコニコ

 

 

次回はもう1頭の子の体質診断をご紹介しますドキドキ