cotton pickin' rocker | 東京奇譚クラブ

東京奇譚クラブ

ロックンロールとその周辺をモットーに、古今東西津々浦々の偏執的トピックスをお届け為る貴女の街のホットステーション。
そうそれこそが、東京奇譚クラブ!

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部屋の片隅で埃を被り無惨に晒されているスリーブはJETSのcotton ピッキン。

JETSは今も昔も死ぬ程好きなバンドであるが、これに関しては個人的ツボは全く押されなかった唯一のアルバム。
全くほぐれなかったよ、私のロッケンツボは。ええ。
その名残かこんな扱いではあるけど何処か気のおけない、枕元に常に置いておきたくなるような安心感、そんなところもこいつには合ってねえ。とかナントカ。



その昔、高校受験なんぞろくすっぽする訳もなくロックンロールに全精神とお小遣いを捧げていたある日、親戚のおばさんが俺の部屋に入ってきた。

その時聴いていたのが、この盤です。

おばさんは一言、
「趣味のいい音楽、聴いてるわね」

嬉しくなった私は、おだって色々流してまた。


おばさんのオヤジさんはその昔、バンドマンでドラムをやっていたそうで、私が小学生の頃になくなったが今でも記憶に残る洒落者でその時に昔の話を聞いたりした。


ピンストライプのダブルのスーツに中折れ帽子、コンビの革靴を履いて云々、、
あのくそ田舎で大昔さぞカッコ良かったのだろうな~と思いを馳せる。


そのオヤジさんが好きでよく掛けていたというダイヤモンズの「リトルダーリン」



ステレオからアメリカングラフィティーのサントラ挿入の「リトルダーリン」が流れる。


おばさんは涙を浮かべていました。





後日、おばさんからお礼の言葉と共に漣健二のcoverアルバムが届いた。



ちょっと違った(いろんな意味で)





が、あの日の出来事は今も私のロックンロールちょっと深いい想い出に残っております。


これだから止められないロックンロール。


冒頭のJETSは関係なかったか。



それもこれもロックンロールの成せる業。



今聴きたくても、中身がない。