TV生中継レースの仕事 | 計測工房社長・藤井拓也のブログ

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マラソン大会などのスポーツイベントのタイム計測のプロフェッショナル、株式会社 計測工房の社長である藤井拓也のブログ。

春の高校伊那駅伝 はTV生中継されるレース

でした。各中継所でのタスキ渡しのたびに

オンエアの画面には弊社で計測した順位と

タイムがリアルタイムで表示されていきます。

 

計測したデータをTV局さんに送信する技術も

重要なポイントですが、こういったTV生中継

の仕事の本質的なキーポイントはたった一言

で表現できます。

「一発勝負」

タイム計測の仕事には、外的要因/内的要因

色々な理由により、トラブル/アクシデント

がつきものです。

そういったトラブル/アクシデントの結果、

計測したデータ(リザルト)を修正せざるを

えないこともしばしばあります。

しかしTV生中継の場合、計測したデータが

即座にオンエア画面に表示されますので、

後から「すみません、先ほどのデータは間違っ

ていました」と言っても後の祭りで、すでに

オンエアされてしまったものは取り消せません。

いくら言い訳があったとしても、TVの世界で

は厳しい評価を下されるでしょう。

普段のタイム計測の仕事だと、「100点満点

は取れなかったが、まあ合格点の80点の出来

だった」という状況があるかも知れませんが、

TV生中継の仕事では「基本的に100点しか

求められない(100点しか許されない)」

難しい仕事と言えるでしょう。

 

このためTV生中継の現場の緊張感や集中力は、

普段の現場以上に求められますし、普段の数倍

の時間と労力を費やして何重にも安全策をかけ

た準備をし、テストをし、リハーサルをし、

その結果として何事もなくオンエアは無事に

終了して役割を果たし終えるという仕事です。