大会の存続問題について | 計測工房社長・藤井拓也のブログ

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マラソン大会などのスポーツイベントのタイム計測のプロフェッショナル、株式会社 計測工房の社長である藤井拓也のブログ。

今年、長野県中川村の「信州なかがわ

ハーフマラソン」が最後の開催になるわけ

ですが、この数日で類似の報道が相次ぎ

ました。

 

同じ長野県辰野町の「ほたる駅伝」、

そして兵庫県加古川市の「平荘湖駅伝」

もそれぞれ大会の歴史に幕を下ろすそう

です。

 

 

<信州なかがわハーフマラソン中止の記事>

2017/12/31 長野日報 → こちら

<ほたる駅伝中止の記事>

2018/1/24 長野日報 → こちら

<平荘湖駅伝中止の記事>

2018/1/25 神戸新聞 → こちら

 


大会が中止になること自体は珍しいわけ

ではありません。特に民間のイベント企画

運営会社がビジネス目的「だけ」でやって

いる大会などは採算が取れないと、すぐ

中止になりますので、そういった事例は

雨後の竹の子のごとく目にしています。

今回、大会が中止になった冒頭の3大会は、

いずれもそういった民間会社の大会では

ありません。「信州なかがわハーフ」は地元

のランニング愛好家による有志、「ほたる

駅伝」は行政が主催、「平荘湖駅伝」も地元

の有志による実行委員会です。いずれも

地元に定着し、長い間開催されてきた大会

です。

 

中止の理由は「信州なかがわハーフ」が

運営の人手不足、「ほたる駅伝」が参加者

減少と運営の人手不足、「平荘湖駅伝」が

運営スタッフの高齢化(メンバーの大半が

70歳以上)とのことで、いずれも「運営スタ

ッフの不足」がキーポイントになっています。

なかがわハーフと平荘湖駅伝はおそらく、

毎年ずっと同じコアメンバーだけで切り盛り

をしてきて、そのメンバーが高齢化し、疲弊

し、もう気力・体力の限界といった現実に

直面したのかもしれません。こういった事例は

「参加者に愛されて、地元に定着した大会」

が消えてしまう理由としてはあまりにも残念

で、もったいないと思います。

 

それぞれの固有の事情はあるにせよ、

おそらく日本のスポーツイベント界では

これからもこういったことが発生します。

「事業の継承=大会の存続」というテーマ

がいままで以上にクローズアップされて

くるのではないでしょうか。そして、そう

いった部分をサポートできる民間企業が

あっても良いのではとも思います。