私が定期購読している雑誌「致知」(2010年12月号)の中に、
沖縄・興南高校野球部監督の我喜屋優(がきや・まさる)さんと、東福岡高校
ラグビー部監督の谷崎重幸さんの対談が掲載されていました。
興南高校は昨年(2010年)の高校野球で史上6校目となる春夏連覇を
果たし、沖縄県勢としては夏の甲子園制覇は初の快挙でした。
片や、東福岡高校は2009-2011年の高校ラグビーにおいて、史上初の
全国大会2年連続2冠(春の選抜、冬の花園)を達成しました。
対談の中で興味を惹かれた部分を抜粋します。
・我喜屋監督は自身の高校生現役時代(興南高校)、甲子園出場経験があり、
意気揚々と社会人野球の大昭和製紙に進んだが、沖縄とのレベルの違いを
痛感、壁にぶつかる。しかし、同じ会社の陸上部にハンマー投げの室伏重信
さんが所属しており、室伏さんが陰ですさまじい努力をしているのを見る。
室伏さんから助言をもらいながら、体作りをし、やがてレギュラーを獲得。
・我喜屋監督は40歳から大昭和製紙北海道の監督に就任するが、その前に
コーチとして練習メニュー作りをしていた際、必ず自分自身でそのメニューを
おこなっていた。選手に40kmを走らせるときは、まず自分がその距離を走った。
腹筋や背筋をするのでも、どのあたりが限界か全部自分で調べる。
・谷崎監督は、監督としてラグビー指導に邁進していた過去に、奥さんを病気で
亡くす。そして、子育てに専念するため3年間、日本を離れた。この期間に
初めて外から自分を客観視できて、それまで目先のことだけを考えていたこと
に開眼。帰国後、新たなチーム作りを始め、それが結実した。
あらためて思ったのは、スポーツは私にとって親近感のある題材であるという
ことと、スポーツだけに限らず人生何事も極めていくと、ジャンルの垣根を越えた
普遍性が出てくるのだということです。