本日も休日返上で仕事をしていました。
いよいよ今週から繁忙期に突入するため、待ったなしの状態になってきました。
本日読了した本です。
塩沼亮潤さんの「人生生涯小僧のこころ 」です。
塩沼さんは、奈良県吉野の金峯山寺(きんぷせんじ)で出家得度され、現在は
仙台市秋保の慈眼寺のご住職です。
吉野・金峯山寺1,300年の歴史の中で2人目となる、大峯千日回峰行(おおみね
せんにちかいほうぎょう)を満行されています。
・大峯千日回峰行とは、金峯山寺蔵王堂から、大峰山と呼ばれる山上ヶ岳までの
往復48km・高低差1,300m以上の山道を16時間かけて一日で往復する修行を、
合計1,000日間続けるという言語を絶する修行。(なお、1,000日間連続ではなく、
1年のうち4ヶ月しか山に入れないため、4ヶ月間続けたら、また翌年に続きと
いう形で9年間に及ぶ)
・この行には掟があり、いったん行を始めたらならば途中でやめることは出来ない。
もし、この行を途中でやめるときは、常に携行している短刀で腹をかき切って自害
するか、死出紐という紐を木に結び付けて首をくくって命を絶たなくてはならない。
文字通り、命がけの行である。
・千日回峰行に挑んだ動機は、自分よりももっと苦しんでいる人たちを救いたいという
気持ちからであった。
・行を終えた今、心の中で最も大事にしていることは、行とは行じるものではなく
「行じさせていただくもの」、人生とは生きるものではなく「生かされているもの」
だという感謝の気持ち。
・大事なことは、どのような立場にあっても、良いことをして悪いことをしないこと。
それが大自然の中の決まりごと。
・親が子に接する際、大事なのは、子どもと同じ目線になって向き合って、ひとつ
ひとつ教えながら愛情を注ぐこと。同じ目線になると、ぶつかり合うこともあるが、
それが面倒だからと、ちょっと距離を置いて、どんどん物を与えたり、嫌われたく
ないから見て見ぬふりをして甘やかしてしまう親が多い。
・「行を終えたら、行を捨てよ」。行というものは自慢でも勲章でもなく、一切のご利益的
な考え方があってはならない。長い行を続ける秘訣は、「根気良く、丁寧に、ぼちぼちと」
である。これは人生も同じ。
・本当の喜びとは、当たり前のことに自分が気付いた瞬間に湧き上がってくるもの。
・大事なことは「やらされている」と思わないこと。どうせ受ける苦しみは一緒なのだから、
と考えて、あえて自分から苦しみの中に飛び込んでいくようにすると、今度はどんどん
楽しくなってくる。
・一日一日努力を惜しまず、その日にやらなければならないことをコツコツと根気良く
丁寧にやっていくしかない。その日に手を抜いたら必ず次の日にツケが回ってくる。
その日のことはその日のうちにする。
・人生において一回目の失敗は失敗ではなく、良い経験である。何度も同じことを
していることを失敗という。
・苦難に遭ったときは、「これが自分の日常」だと考える。与えられた環境を特別な
ものと思わず、それを日常と考えて適応していくことが大切。
・人生は、思い通りにならないようにセッティングされている。それをどう克服するか、
どう感謝の気持ちを導いてくるか、これが人生である。
・最終的に行の中で行き着いたのは感謝の世界。大自然と自分が強い絆で結ばれて
いることを感じた。
・人間が生きていくうえで一番大事なものとは、「足ることを知ること」と「人を思いやること」。
この本を通して一番印象的なことは、塩沼さんが聖人君子でも何でもない生身の人間で
あるということが素直に伝わってくる点です。
困難にあるとき、それが自分の日常だと考えるというのは、とても参考になる考え方でした。
人間、どうしても普段の平穏な世界を日常と考え、困難は非日常だと考えてしまいがちだと
思います。そして、「足るを知ること」。
これから繁忙シーズンに突入する前に、大変勉強になる本を読ませていただきました。
