鋭く、清々しく、光をまといながら飛び散る氷の粒子。



活気にあふれた氷屋。

かき氷をかく音とは違った。


低く、どこまでも一定して突き進む音は機械。


時に速く、時にバイオリンを弾くかのように緩やかな音は職人。


機械と職人が切るリズムがいつしか混ざり合い、音楽を奏でる。



下書きの線もないのに真っ直ぐに切り出された長方形の塊が、短く突き刺さる音と共に、カーリングのように滑らかに滑っていく。



耳にするだけで涼やかで、夏の始まりを感じた音の記憶は、美しい。