落ち着いた、早くもなく遅くもない、

目の前で聞くと歩みが自然に止まる。


踏切。


急いでいる時は焦るのに、

何でもない時は気にしない。

一秒でも早く、そんな時は

踏切が降りる時間を逆算する。

どこかに向かうのが億劫な時は、

目の前で降りていく踏切に安堵する。


夜、静寂の中では家の中からもかすかに聞こえる。


今から電車が通り過ぎる。

東から西。

西から東。


ここに踏切があったことを知る人はどれぐらいいるだろう。


時折、カゲロウのように浮かぶ踏切の

音の記憶は、哀愁。