★ 朝の音 14
*********『ちょっと、トイレ~』『お~♪』そう言って、部屋から出てった爽君。私は手の中にある雄輔さんのCDをじっと見つめてた。『帰ったら、聞けよ?』『ハイ・・♪』声をかけられてCDを見つめたまま返事をした。『ぜってぇきけよ?』『え??』重ねて言われた言葉に雄輔さんの強い声に顔を上げて、顔を向けた。私のこと、真剣な目で見てる雄輔さん・・『お前に、・・・いちばん聞いてほしいから・・さ。』照れたように、そう言って鼻の頭を人差し指で撫でてる・・じっと、見つめられたその瞳から、目が離せなくって息が止まりそう・・心臓が、だんだんと暴れだす・・『・・・わ・・たし・・・?』『そ。お前。俺、さいってーな奴だから~』『え?』『誰かのためだけに、書いた曲なんて世に出すもんじゃねぇと思うけど』雄輔さんは、手を伸ばして私の手の中にあるCDを撫でた。『どうしても、・・・CDにして残したかった。』『ゆ・・すけさん・・』『ちゃんと形にして、直接、渡したかった。』CDから、すーっと滑った手は私の手に触れた。カシャンっ・・・落としてしまったCD。拾おうとしたら、手、雄輔さんの大きな手に捕まってギュッと強く包まれる。『・・ぁっ・・・』やっと、絞り出した声。私を見てる、雄輔さんの瞳に吸い込まれそうに・・なった時がらっと、開いたドア。パッと離れた手。『おっかえり~♪』『おぉ。』雄輔さんが爽君に、かけた声で我に返った。慌てて、CDを拾って鞄に直すと目の前に残ってるハイボールのジョッキをもちあげてグイッと飲んだ。今の・・はなんだった・・の?囁かれた言葉が耳から離れない。爽君と雄輔さんが話してる言葉が上手く頭に入ってこない・・ふと、私を見た雄輔さんは意地悪に笑って『おっまえ飲みすぎ♪』『え?』『ほんとだ、さゆ真っ赤だよ♪』2人してそう言った。『そ・・っかな。』答えて、頬に手を当てる頬が熱い・・熱くて・・熱い・・のはお酒のせい?それとも・・・両手で顔を隠したままちらっと見た雄輔さん。パチッと目があって慌てて目をそらした。ダメだ・・もう、意味がわかんない・・僕たちは3時間くらい飲んだり食べたり・・楽しい時間を過ごした。『爽、明日仕事?』『いちお~、さゆは?』『私も仕事~。』『俺はオフ~♪』う~んっと伸びをした雄輔。気になって聞いてみた僕。『オフって、どのくらいあるの?』『ん~、かんっぜん1日オフは、年に数回かなぁ~』『大変だなぁ~・・、ンじゃ、明日はしっかり休めるな。』何気なく言った言葉に雄輔は、嬉しそうに笑って答えた。『あんがと♪』『え??』『んや、そんな普通に言われんの初めてで・・♪』『え、なんか変なこと言った??』『んや、普通なんがうれしい・・♪』CDもらって、本当にげーのーじんなんだって実感したんだけどそれでもやっぱり特別感っていうのがなくて普通に友達として接してしまう。『初めて会った時から、爽君普通なんだもんね。』『や、だって・・さぁ。』『いいのいいの、それがいいんだから♪』『うん、気にしない♪』ニヤッと笑って雄輔を見たら嬉しそうに、一緒にニヤリと笑う。そのまま、お互いに半分飲み物残ったジョッキをもちあげて付き合わせた『『いぇ~い♪』』『あはは♪息ぴったり~♪』楽しそうに笑ったさゆ。その顔はまっかっかで、結構、飲んだんだろうし時間もいい時間だし飲み干したハイボールのジョッキをテーブルにドンっと置いて『そろそろ、かえろっか。』そう言った。これも聞きたいし~爽君が、嬉しそうにCDを見る。『おう、聞いてほしい♪』『すっごい、楽しみ~、だから、帰ろう!』2人の会話を聞きながらまた、ドキドキ、心臓が動き出すのを感じてる・・帰りたくないかも・・・このまま、でいたい・・雄輔さんの言葉が行動が頭の中をぐるぐるしてる。『さゆも、仕事だろ?』爽君に、話しかけられてハッとして顔を上げた。ニコニコしてる爽君。傍にいると落ち着く爽君。『さゆ、飲みすぎた?』『え?あ・・・ちょっとだけ。』『大丈夫?帰れる?』心配そうに、言ってくれる。携帯を確認して電車の時間を調べてくれて途中まで、一緒に帰ろうな危ないし・・♪『うん・・・・。』にこっと笑いかけて返事した・・ら・・テーブルの下に置いてた私の手・・雄輔さんの手に包まれた。『送り狼になんじゃねぇぞ~』『なるかよ!』『なぁ?』雄輔さんに見下ろされて頷いた。それどころじゃない何が起きてるのかわからない・・たまらなくってどうしたらいいかわからなくって調べた電車の時間を教えてくれてる爽君の声が頭に入ってこなかった・・・・*********動き出した雄輔。爽は、気付くのかな。CD聞いたらわかるのかな?