アンコール遺跡4・真打ちアンコール・ワット | キリギリスのつぶやき

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キリギリス体質な社内通訳者の悪戦苦闘な日々のつぶやき・・・  
   

またアンコールで、しつこいでしょうか?

しかし、今度は真打ち登場!アンコール・ワットです。
アンコール・ワットは、カンボジアの遺跡でも珍しいヒンズーの寺院として、12世紀初頭にスーリヤヴァルマン2世という王によって建造され、1431年に首都がアンコールからプノンペンへ移り廃墟となるも、その後、16世紀中頃に再発見され、別の帝王2代に渡り、仏教の寺院として修復されたのだそうです。(ガイドさんの受け売り)

アンコール・トム、タ・プロームを巡り、すっかり暑気に当てられつつ、ランチはちょっとタイフードに似ている、カレー中心のお料理を食べ、午後の観光へ。そしてやっと世界遺産アンコール・ワットと対面です。

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とほほ・・・
午後になって、雲が出てきた為、綺麗に写らない・・・(涙)
遺跡の殆どの寺院は、生者を意味する東を向いているのに、アンコール・ワットは西(死の方角)を向いているのだとか。だから、午後の西日の当たる時間が見学するには最高・・・とガイドさんは言っていたのに!!

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午後に来てみたら、天候不良・・・ 残念あせる寺院には珍しく周りにお堀があり、橋を渡ってお堀を渡ると、正面に西大門(王の門)が見えます。


王の門から入ります・・・。階段を上がると、↓
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そこには、ヴィシュヌ神の神像。ヒンズー教の神様。ヴィシュヌは世界を「維持」する神で、ヒンズーの3大神「破壊」のシヴァと「創造」のブラフマの中でもカンボジアでは一番の人気なのだそうです。

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隣には、ヴィシュヌ神の神妃ラクシュミの像。これが、なんと、訪れた3ヶ月程前に、夜間に首を盗られてしまったのだそうです。世界遺産のアンコールワットですよ。こういうことは良くあるのだそう。警備している警察官などが賄賂を取って加担するケースが多いのだとか。綺麗に現存している神像・仏像の「首」、しかも3大神の像や人気のある神像の首が狙われ易いそうです。これをお金を出して買う者が居るというのも、悲しい事実です。

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上の首を取られてしまったラクシュミの見事な彫刻が壁面にありました。カンボジアでは、ラクシュミと名づけられている女の子は全て美人です!(ガイド談)

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ヴィシュヌの脇を抜け、王の門をくぐると、5棟のトウモロコシみたいな形の塔が。これは、ヒンズーの神話で神々が住む山を模っているとか。


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塔は、近くまで登れるのです。このギザギザは階段。2007年に補修工事が始まるまでは、観光ツアーの一環で、これを登って上まで行っていたとか。怖いーー!!補修中で良かった・・・ ただ、登ると、勿論眺めが素晴らしいらしい。見たい気もするなぁ・・・

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回廊の壁全部が、叙事詩を語る大彫刻絵巻になっています。この長さが全部!!!

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ズームすると、こんな精巧な彫刻が延々と・・・。細かく見たいけど、時間が少なすぎた!!これは、戦闘のシーンの彫刻。クリックして詳細をご覧ください。


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元は沐浴用で、御堂にお参りする前に、ここで身を清めたのだそうです。この場所からのみ、5つの塔の全部が見えます。それ以外の場所からは、どうやっても5塔一緒には見られない様に設計されているのだそうです。絶好の記念撮影スポットなのですが、曇っていて暗いのが残念無念・・・ 西日が当たって細部が見えて、神々しいはずなんですがね、通常。みなさん、そういうのを想像しながら、ご覧ください。

そして、この暗雲立ち込め始めた中、アンコール・ワットの見学を一応切り上げ、「アンコール・ワット夕景ツアー」なるものに出発しました。正に暗雲立ち込める・・・というのが、比喩的表現でなく、不吉な印であると実感するのは、この約1時間後になります・・・

車で30分程の場所に、プノンバケン山という高尾山程度の山がありまして、そこを登山し、山頂にある石造りの寺院の塔に登ると、高所からアンコール・ワットの全貌に夕日が当たった所を見られるという至福の企画であります。

しかし、山の麓に着いた時点で、辺りはかなり薄暗くなり、ポツリポツリと雨が落ち始めていました。そして、登っていく我ら3名(ハウスメイトちゃん・私・ガイド)の反対からは、ものスゴイ勢いで山を駆け下りてくる多数の観光客・・・

はい、この時点でもう既に嫌な予感がしますねぇー。皆様、多数の人々が山を駆け下りて来ている状況で、流れに逆らって登山を強行する様な暴挙は避けましょう・・・(経験者談)

しかし、約30分弱の登山は続きます。ガイドは、やけに確信に満ちた様子で先を急ぎます。背中から、「早く早く!!」オーラが立ち登っています。必死に後を追うキリギリス。トライアスリートのハウスメートちゃんはさておき、運動不足なキリギリスにはキツイ道程です・・・ ゼーゼーハーハー・・・

やっと山頂!!ここで雨が本降りに。一応、ツアー会社から長傘が支給されていたので、これをさしました。

どうするのかな?と思う暇も無く、息を整える余裕もなく、なんとガイド君、山頂に鎮座する遺跡の石段をスルスルと登り始めます!!(注:石段についてはアンコールワットの塔の部分で登場した写真をご参照下さい)

おい!雨の中、片手に傘で登れる石段かぃぃぃぃ!!
(キリギリスの心の叫び・・・)

この辺で、スリルとサスペンスのアンコール・ワット夕景ツアー記、次回につづく・・・