八戸もうひとつのアクティビティにして、今回の旅のきっかけになったのが『八戸酒造株式会社』私の愛するお酒『陸奥八仙』を展開する酒蔵で、1時間に1回蔵見学ツアーをしてくれてるというのでノコノコやって来た次第。
とはいえ酒蔵見学ガチ勢の私なので、実質40分のツアーじゃさして大したものは観られないんだろうなと思っていたら、本当に大したこと無くてびっくり^^;四季醸造やってるかどうかは知らないけど、先様からしたらシーズンでもない夏場の真っ昼間に雑菌まみれの一般人を造りの現場に入れるなんてもってのほかだし、よしんば何もしてなかったらしてなかったでだぁれもいない作業場見せた所で先の展開なんかあるはずもない。時間限られてるから質問受け付ける雰囲気も無ければ、云ったところで答えて貰えるかどうかも微妙なツアーで、貯蔵蔵ふたつ回って終了。
あ、ちょっと強めの言葉が並んじゃいましたが、決してホスピタリティが悪い訳ではありません。むしろ試飲とお買い物にたっぷり時間取って、そこを楽しんでもらおうという配慮でした(なんせ次の見学組が来る。結構予約で埋まるツアーです)。
当然ながらお酒は旨い。規模と流通の大きさに比べて(ビデオ観る限りでは)機械化せず人手を使って造りをやってるだけはあるなと実感しました。右側の黒い瓶は蔵限定、流通でも通販でも出していないんだそう。蔵見学で釣って、限定品呑ませて、販売どころか再訪を促す……この商売上手!(^^)。
試飲を楽しんでいたところに来訪者。何のお祭りの何なのかを聞き逃した上に調べてもよく判んなかったのですが、かような方々が門口に立って、謡のようなものをひとっ節やってくれました。
実は直後にもう1組やって来て「皆さんラッキーね!なかなかこんなに来ないのよ♪」と蔵見学担当の上のおねえさま(どうやら営業であろう、しかもおそらく本当の姉妹でやられておるよう。ガイド担当が下のおねえさま、お会計と試飲のサーブ担当が上のおねえさま)がいたく盛り上がっておりました。あ、その上のおねえさま、喋りもいい感じ(^^)
昼を回ってすっかり静かになった駅に戻り、八戸線久慈駅で乗り換え。
今回の青春18きっぷの旅における例外『三陸鉄道リアス線』本来なら東北本線に乗って行けばお金掛けずに本日の目的地には着けるのですが、海辺を1両でトコトコ走るこの電車にどうしても乗りたかったので。
あまちゃん?知らないです。ドラマは基本的にウルトラ以外観ないので。でもまあザッピングついでに目に入ったことが無いことは無いですけど、トータル2分行かないと思うな。
この路線の楽しいところは『駅それぞれにキャッチコピーが付いている』名産品であったり、風景由来であったり、宮沢賢治の引用であったりと、車内アナウンスでひとつひとつ説明をしてくれます。三陸鉄道と麻雀プロとウルトラ怪獣の意外過ぎる共通点o(^^o)(o^^)o
そしてなによりシートが良い!そもそもJR在来線はこんなバカみたいな乗り方するヤカラに合わせたシートにしてないだけなんだろうけど、にしても柔らかさと角度が良いおかげで段違いに快適でした(^^)
宮古で乗り換えた車両にレア感があったので押さえておきました。ドラマ観てるひとには刺さるのかな。
リアスの海岸線を堪能しつつ車窓眺めてると、次第にだだっ広い空き地の風景が増えて行きます。干支一回り以上してるのにまだこんななのかと、悲しさと憤りでカメラは向けられませんでした。
おそらくですが、鵜住居釜石復興スタジアム。
釜石からまたJR釜石線に乗り換え、本日のキャンプ地である遠野に到着。
交番がカッパです^^;
宿に荷物置いて夜のお楽しみ……のはずが、どこの店も満員か貸し切り。そこで八戸酒造のおねえさまの話を思い出しました。
青森をはじめ東北は8月初旬にこぞってお祭りをやるそうで、しかもコロナ禍で疲弊した観光を盛り上げる為に今年はバラけていた日程を揃えたんだとか。実際この時期観光で来てるなら狙いはお祭りだろうし、日程揃っていれば短期間で沢山お祭りが観られる、という工夫をしたんだそう。現在8/2金曜日の夜。宵祭りをやらないとなれば、皆さん打ち上げの真っ最中ということで……いや、そりゃあねぇよ!咲様紗掬様降臨の生配信だって始まっちゃってるし(>_<)
神はお見捨てになられませんでした。カウンター整理してひと席造ってくれた『Deん〜隠れ家〜』様には感謝。ホスピタリティと、厨房接客すべてをお姐様方だけで担当する姿に癒されましたわ(^^)
地ビール、ジンギスカン串、地の豚料理、なべて旨かったけど「赤星置いてる店にハズレ無し!」てのがトドメじゃないかな\(^^)/
宿はビジホのクラシカルスタイル。温泉でもなんでもないけど、普通に『大きな24時間風呂がある』てのが嬉しかったな〜。
バイキングではないしっかり和定食の朝食。これにおひつが付くから結構ボリューミーで、少食の方は持て余すんではなかろうか^^;
しっかりガスチャージしてアクティビティへ。
『とおの物語の館』柳田國男が遠野散策のベースにしていた宿を柳田國男記念館に、そこに隣接する形で昔話をギミックにした紹介施設となってます。
私の郷里新潟も『さるかに合戦』『つるの恩返し』等のメジャータイトルを有する民話の里で、昔話、特にその地方の言葉で紡がれる昔語りが大好物。今回の旅の目的地を取捨選択してる時に選択肢として浮上した時は、無理しなくで観て廻れる事実を見つけて小躍りしたもんです。
こちらでは遠野に限らず色んな地方のタイトルに気軽に親しめる工夫がされてます。これでは不満と思うライト層には、画像に写り込んでいるソファが遠野言葉の語りを聴くブースになってまして、なかなかのストロングスタイルに笑みがこぼれました。
画像NGだったので載せてませんが、別棟では演者が立って語りの実演もやってます。新潟では1度途切れてしまっている文化を若手の育成も含めて取り組んでおりました。応援したい。
とはいえ私もストロングスタイルの側面持ち合わせているので、柳田國男と遠野物語を推してるのに昔話に特化するのはどうだろう、と思っていました。確かに昔話文化があるのは判るけど、遠野物語自体は柳田自身が冒頭で“これは実話である”と書いているように、カッパやザシキワラシを「むかーしむかし……」と語るのは違うと思うんだがな^^;オシラサマだっで白馬と娘の悲恋の話より田植え手伝った事の方が重いはずだし。
なので『物語の館』から5分と歩かない所にある『遠野市立博物館』は、これらを実話としてとらえて生活している姿の資料がてんこ盛りでとても楽しかった。
また特別展『遠野物語と異界』が良くてねぇ(^^)
(化け物観たいのにこの手の形が出来ません(>_<))
畏れ、思い、祈り、それらを形にして生活に取り込んでいた様子。雰囲気的には昔瑠美さんに教わって行った日本橋の『呪物展』にも似てました。
下の方に記述されてますが、天狗の衣にも縫い目無いんですってよ瑠美さん!
実は博物館の方にも昔話をヴィジュアルで観せる施設があって、水木しげるの画に羽佐間道夫と野沢雅子が声当ててるアニメーションがあったりしました。その縁かどうかは知りませんが、最後の展示は名だたる漫画家が遠野の妖怪を描いた色紙の共演です。
水木しげる、ちばてつや、やなせたかし、さいとう・たかを、モンキー・パンチ、石ノ森章太郎らを差し置いての筆頭はカッパといえばやっぱりの小島功(説明しませんよ!)……載せたいけどBANされちゃう^^;
並びのオチが水島新司ってのがシャレが効いてます(妖怪関係ねぇし(^^))。
本来なら土淵だの蓮台野だの行くべきなんでしょうけど、時間と足が^^;
てなわけで遠野から釜石線で花巻、東北本線乗り換えで小牛田、石巻線乗り換えで最終キャンプ地石巻へ向かうのですが、正直この旅で撮った画像の半分以上が石巻になります。
なので……続きます!多分次で終わるハズ(>_<)