退院&花火大会 | 悪性胸膜中皮腫と診断を受けて8年目を迎えましたが、いよいよ来たかな

悪性胸膜中皮腫と診断を受けて8年目を迎えましたが、いよいよ来たかな

平成28年7月突然の「悪性胸膜中皮腫」確定診断。その後「中皮腫サポートキャラバン隊」中心に全国行脚を展開しながら治療を続けてきました。お蔭で7年を経過致しました。ここにきて、腫瘍が両肺多発転移してあることが分かり、これからは好きなことをしていきます。

4人部屋に一人で寝たけど、特段怪奇現象も起こらずに朝を迎えた。
今日は待ちに待った退院日。7時に売店へ新聞とコーヒーを買いに行ったが、今日が土曜日だということをすっかり忘れていた。土曜日は売店は9時にしか開かないのだ。仕方なく、病院の外にあるコンビニへ。コーヒーとスポーツ新聞を買い込み部屋へ戻った。
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朝食を食べながらトト姉ちゃんを観る。朝食後には歯磨きをしてからトイレに籠る。ここまではいつもと同じである。
父が10時に迎えに来るので直ぐに片付け、荷物を纏めた。片付けが終わった頃、テレビでオリンピックの開会式でちょうど日本が入場して来た。暫く見入っていると父が病室に入って来た。看護師さんに声を掛けて帰った。
自宅の前に車を停め、私が車から降りると既に愛犬のユイが私に気付き、哀願しているかのような大きな目で私を見つめ、絞り出すような甘えた声で鳴き出した。
玄関を開けると直ぐに私の足に纏わり付いてきた。その姿はどうしようもないくらい愛おしく、直ぐに抱き抱えた。甘えた声を出しながら顔をペロペロ舐め回すが、抗ガン剤で免疫力が弱ってあるかも知れないのでマスクをしていたが、ユイはお構いなしにマスクの上から舐めてきた。それからというもの、私の後をずっと着いてきた。
母も心配そうな顔で迎えてくれたので、私は場を和まそうと入院生活を面白おかしく話した。
自宅に帰ると緊張感が無くなったのか、一気に疲れた感じがしたので、暫く二階の私の部屋で横になった。知らん間に寝ていたようで、母の呼ぶ声で目を覚ました。夕食のようだった。久しぶりの母の手料理に舌鼓を打った。やはり久しぶりの家庭料理はめちゃくちゃ旨かったので腹一杯食った。
食い終わると、ちょうど彼女と友人が来た。
夜8時頃から地元の海辺で花火大会があるから、私の家の駐車場に車を停めて花火を観に行くことになっていたのだ。
母は風邪気味で行けなかったが、親父とユイも一緒に観に行った。
場所は家から徒歩10分の淡輪ヨットハーバー、年々花火の本数も増えて行くが、人出も噂を呼んでか増える一方なのだ。今年も案の定、人は昨年より多く、座るところさえないような状態。私達は会場の端っこの方で空いてる場所を陣取った。待つこと15分、遂に花火が打ち上がった。音楽のBGMに合わせるかのように花火が上がる。その都度歓声が上がる。昔と違うのは、老若男女問わず、殆どの人がスマホ越しに花火を観ている。と言うか、写真やビデオ撮影に集中している。スマホ越しに観るより肉眼の方が臨場感もあり、明らかにキレイなのだがみんなこの夏の思い出を逃さまいとスマホ越しに覗いている。そう言う私もスマホでビデオ撮影をしながら花火を観ていた。
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花火が終わると、拍手と歓声が上がった。あちこちで「今年の花火は過去最高だ」と喜びの声が上がっていた。確かに私もそう思えた。
帰りは、来た道を渋滞の車を横目に早々に引き上げた。
就寝前に、facebookに「私の退院祝いで庭先で花火大会をしてくれました」と動画をアップした。