過日「起業家セミナー」に参加した時のエピソード。このセミナーの特徴としては、「とにかく講義を読み聞かせる」という内容ではなく、要点をレクチャーしながらも、各トピックス毎に自社と照らし合わせ&向き合わせることで、"自らの気づき"を多く発見することができる、とても価値の高いセミナーでした。
そのセッションの中で、「自社の強みは何か?」という項目がありました。それまで「グラフィック~WEB~CG、さらにはSEOコンサルまで、何でも出来るのが当社の"強み"であり"売り"である」と捉えていました。平たく言えば「当社は何でもクリエイト可能、便利でしょ?」的なノリです。
自分自身、「マルチに提供できるサービスが最上であり、クライアントにとっても、かゆい所に手が届くサービス」と自負していました。
でも、セミナーのセッションで「では、その中で主力は何なの?一つにメインを絞るとナニ??」という質問をされて「いやだから、ニーズにあわせて何でも出来る…」と、しどろもどろになってしまい…。
とにかく、各種サービスの中で心がけていたことは、「クライアントの先のエンドユーザーを見据えて、訴求力のあるキャッチコピーや適格なテキストを考え、誘目性のあるビジュアルとマッチングさせる」という内容でした。つまり当社が手掛けていたサービスは「ブランディング」だったのです。そして「ブランディングのプロモーション・ツールとしてグラフィックや紙媒体、WEBを制作し、SEOにてWeb集客しているのだ」、という結論にたどり着いたのです。
これは自社史上、目からウロコな大事件です!
「クリエイティブ関連の業務は何でもひき受けますよ!」という"便利屋"的な営業スタンスから、「当社のメインサービスは『ブランディング』。その為のツールとしてグラフィック~Web~SEOまで、最適な手段でプロジェクトをメイクします」と戦略的営業スタンスに進化を遂げることが出来たんです!!
同じことをやるにして、観る方向を180°変えることによって、"筋"が1本通ったんです。しかも「自社の主力サービス」というブッとい筋が♪
「パラダイムシフト(発想の転換)」のパワーを感じる瞬間でもありました。
以来、当社がクライアントと向き合ってプロジェクトを提案する際には「クライアントのブランドづくり」を意識し、まずコンセプトとストーリーを考案するようにしています。
その為に、制作着手する前にヒアリングの時間を長く取ります。クライアントのビジネスのバッググラウンドや理念にまで掘り下げて、そして「ブランディング」をクライアントのビジネスに落とし込むと、クライアント自身も気づいて居なかった、自社の強み、メイン商品のセールスポイントを新発見できるシーンが多々あります。
「クリエイティブを通じて、クライアント自らの気づきと、商品の新たな魅力創出にツナげる」それこそが「パイプライン」の存在意義である、と自分の仕事に誇りを感じる今日この頃だったりします♪♪