マラドーナの栄光 | LYRICSの生みだした文化の極みだよ

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1.01



やけにマラドーナの名前を耳にする一週間だったので、また芸人が失言でもしたのかと思ったら、なんと本物のマラドーナの訃報でした

サッカーのオールドファンはそのプレーをリアルタイムで見ているし、現在のサッカーファンでも彼のプレーを見たことがないと言う人は居ないのではないでしょうか



僕がマラドーナを最も見ていたのは1986年、メキシコワールドカップの時でした

今ほど海外サッカーの中継はなかったし、情報も雑誌で得るくらいの時代

大会をガッツリと見ることができたのはワールドカップくらいだったんじゃないかな

この大会はジーコやプラティニといったレジェンドが最後にプレーしたワールドカップでした

ジーコは黄金のカルテット、プラティニは三銃士と呼ばれる中盤を形成し大会の注目を浴びていましたが夢かなわず

一方、後に90年代のヨーロッパサッカーを牽引して行くこととなるデンマークのラウドルップ、ベルギーのシーフォといった若い力が芽吹いた大会でもありました

懐かしいのは、国名がドイツは統一前の西ドイツ、ロシアはまだソビエト連邦(の一部)だったこと

東西冷戦、懐かしいというのか、国の対立、人間の本質、今もあまり変わってないですね



閑話休題

アルジェリア代表にジダンという選手がいました

大会で得点も挙げたこの選手は、歴代最高選手の呼び声高いフランスのジダンの叔父さんになります



遠く日本を見ると、韓国に敗れて出場はできませんでしたが、1993年にJリーグがスタートし、ジーコをはじめ大会得点王のリネカー、僕の好きなリトバルスキー、カレッカ、ラウドルップ、スペインのサリナスといったメキシコ大会を盛り上げた選手が日本にやって来ることとなりました

日本が世界の舞台に初めて登場したのは1998年

まだ雌伏の時代でした



そんな思い出深い86年のメキシコ大会ですが、この大会は後に評されるようにマラドーナのための大会でした

82年には相手にキレて退場、94年には薬物が切れて退場、そんなヤンチャなマラドーナが唯一クリーンに戦い抜いた大会でした(ちなみに90年には舌禍問題)


今や伝説の『神の手ゴール』(7分15秒)、そして『伝説の五人抜き』(7分33秒)

これが準々決勝の一つの試合で起きたのだから、イングランドとしてはたまらんね

個人的には準決勝のベルギー戦での2ゴール目(9分47秒)、決勝、西ドイツ戦での決勝点を導いたスルーパス(12分18秒)が好き

他にもオフサイドになったけどブルガリア戦のスルーパス(1分11秒)、同ブルガリア戦の悠々センタリング(1分37秒)、イングランド戦でドリブルの勢い余って相手の腹に頭突きで突っ込み頭を抱えて悶絶するシーン(5分40秒)なんかが印象深いシーンです

自分でシュートを打っても良さそうなのにパスを選択するシーンもあり、精神的、肉体的に最も充実していた時期だったのかもしれませんね

薬物疑惑は僕が思うよりも早くからつきまとっていたようですが、あのセンスと閃き、フィジカルは本物だったと信じています

そんな天才肌のマラドーナですが、まさに天才と何やらは紙一重

引退後も何かと物議を醸し続けた生涯でした

しかしそれでも多くの人に愛されていたのはただ単にサッカーの英雄だったからなのでしょうか?



それでは、マラドーナに諡るのはこの曲

当時NHKで放映されたワールドカップ総集編のエンディングで、歓喜するマラドーナとともに流れた曲です

この時の映像はさすがのyoutubeでも見つかりませんでした

だれか上げてくれないかな?



ばいばい、マラドーナ