コロナから台湾人の痛み表現法を知った痛み研究会(?) | 台南在住日記とか

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コロナというのは、まるで痛み体験会のようですね。

 

いろいろと、痛いです。えーん

 

せっかくですから、ちょっと痛み研究会(?)をやりましょう。

 

 

台湾では「痠」といえば...でみなさんのコメントのおかげで、まとめるヒントをいただきました。

 

「痠」=外傷ではなく、炎症などの理由で神経に起こった痛み。例:筋肉痛、熱がある時のお体の痛み、泣いた後感じた目の痛み。

「酸」=すっぱい。味。

 

意味は全く違いますが、発音が同じく「スァン」ですから、「酸痛」という誤字を使ってしまう台湾人が非常に多いです。

 

でも、実は「痠痛」のほうが正しいです。

 

そして、英語で調べてみると、「sore」に当たりますから、下記の辞書サイトによると、日本の「ヒリヒリする」や「ずきずきする」に当たると思います。

 

Soreのgoo辞書

 

 

 

次は、「凝る」ですね。

 

台湾では肩のあたりには不調があれば、どんな感じであっても「肩膀痠痛」で表現する人が多いですから、日常の中には、「肩が凝る」=「肩膀痠痛」と理解するのはOKだと思います。

 

でも、「凝る」の辞書を調べてみると、

「血行が悪くて筋肉が張ってかたくなる。」という意味ですよね。

 

だから、厳密にいうと、

「肌肉緊繃(ジン・ボン)」や「肌肉僵硬(ジャン・イン)」に当たりますよ。

 

そして、

「緊繃」=筋肉が張り、緊張感が強い。

「僵硬」=硬い。

ですから、「肩が凝る」を翻訳する時には、「著者が着目している場所」によって決まりますね。

 

例えば、

小説の中にキャラの状態を述べる時に使っていると、誰でも簡単にキャラが筋肉が不調になったほど疲れたイメージが感じられるように、もっとも普及している「肌肉痠痛」に翻訳すると思います。

健康系の書籍なら、

「緊張感をとって、肩こりを改善する」なら、「肩膀緊繃」に翻訳します。

「肩こりを改善するためにストレートして筋肉を柔らかくする」なら、「肩膀僵硬」に翻訳します。

 

もちろん、実際の文章によってそうしない時もあります。

 

いつか、また新しい知識を学んでから修正すると思いますから、100%正しいのではないと思います。

 

 

ちなみに、台湾でマッサージをする時には、

筋肉が凝る場所を「氣結(チー・ジェー)と言います。

 

これは台湾の漢方医療での「血行のように体中に循環している「気」」が、そこに凝ってかたまりになった考え方です。

 

だから、マッサージ指圧師が「氣結」が見つかったら、「氣結」を解くために、手のひらでゆっくりと押します。

 

そして、初めて押した時には「くすぐったいほどの痛み」をすごく感じますよ。

 

この「くすぐったいほどの痛み」も台湾では「痠」と言います。

 

ちょっと我慢すれば、二回目からその「くすぐったいほどの痛み」が消えていきますよ。

 

そういうのは「氣結」が解かれた感じです。

 

 

つまり、台湾では

痠=神経が起こった痛み。

痛=それ以外の痛み。

痠痛=筋肉不調の総称。

という感じで使っていますよ。

 

 

そして、コロナで体験できる痛みはこれだけではありませんね。

 

また、喉の痛みがありますね。

 

喉の痛みもいろいろですよね。

 

台湾人はどんな喉の痛みでも「喉嚨痛(喉が痛い)」って表現する傾向がありますが、たまには「像刀在割(ナイフに割られたような痛み)」「刺痛(針に刺されたような痛み)」「像火在燒(火が燃えているような痛み)」という表現法を使う人もいます。

 

実際に体験してみたら、

「像刀在割」=粘膜に傷があって、鋭い痛み。範囲が広い。

「刺痛」=粘膜に傷があって、鋭い痛み。範囲が狭い。

「像火在燒」=粘膜に傷がないけど、喉が腫れて鈍い痛み。

だと思いますね。

 

そして、ほかにも

抽痛(ツォ・トン)=ズキズキと脈打つリズムがある痛み

悶痛(メン・トン)=お体の奥にこもっている痛み。

がありますね。

 

以上はコロナで体験したから、具体的にまとめられるようになった台湾人の痛み表現法でした。