いろいろとお世話になったブロ友の&さんは台湾小学校の国語教科書を探しているとおしゃったので、ちょっと本屋で見つかってみました。
まずは一般の本屋へ行きましたが、参考書しかありませんね。
私の小学校時代には、教科書の出版社といえば、国立編訳館しかありません。
その時代の国語教科書はこのシリーズ(写真はネットから借りました)
カバーは硬くて、中身は色とりどりでした。
この国語教科書(國語課本、グォー・ユ・ケー・ベン)の他にはまた教科書より厚い「習作(シー・ズォー)」が付きます。
「習作」は問題集で中身が白黒、授業として書きましたから、国語教科書が好きですが、「習作」が大嫌いでした。
私はこの教科書バージョンの最後の利用者で、小学校を卒業して間もなく1~3軒の民間出版社に発行を任せたそうです。
今の教科書出版社は南一、翰林と康軒の三軒だと思いますが、康軒の偉い人が中国から帰ってきての隔離期間にイベントを参加して、社員に通報されたから社員を処分した報道があるので、もちろん康軒はNG。
残りの南一も翰林も有名なので、とにかく台南の出版社である南一の本屋「南一書局」へ行きました。
小さな店で小学校~高校の教科書、参考書と国家試験の書籍がひしひしと並んでいる本屋です。
ここで見本として紹介するのは小学校三年の国語教科書です。
左からは教師用指導書、問題集(習作)と教科書(課本)です。
台湾の学年制度は、10~1月に上学期、2月冬休み+お正月、3月~6月下学期、7~9月夏休みなので、本棚の教科書もそれに従って下学期のやつです。
売れ残った上学期の教科書もありますが、少なかったです。
まずは教科書の「第1課(ディ・イー・ケー、一番目の文章)」を紹介しましょう。
上は文章、下はこの文章で学ぶ言葉(生字、スェン・ズ)です。
右のP12は「生字」の注音符号(台湾の五十音のようなもの)、部首、画数と書き順。
このページを勉強した日はたぶんこの漢字をすべて10回書く宿題を出しますね。
私の時代には甲上上、甲上、甲、乙、丙で採点していて、いつも甲上上でしたよ。
でも、自分が強いではなく、お母さんに認められる前に何回も書き直しますからね......
そして、左のP13の「二 比一比(ビ・イ・ビ、比べてみる)」は似ている漢字を比較するコラムです。
「三 念一念(ネェン・イ・ネェン、朗読してみる)」は同じ字の違う発音を紹介するコラムです。日本語での音読みと訓読みのようですが、特徴がないので、皆は経験と暗記で覚えるんです。
「四 我會讀(ウォ・フェー・デゥー、私は読めます)」は☆「成語(四字熟語)」と☆文法で構成されます。
ちなみに、中国人の記事によると、台湾人が四字熟語を使う頻度が格別に高いそうです。
次のページはP12の「生字」や「注音」を入れる穴埋め問題。
国語教科書の一つの文章はこのようなコラムで構成されます。
ちなみに、小学校の教科書なので、中には一般人が使わない発音もありますよ。
たとえば最初の文章、
我有一件藍色的牛仔褲,那是今年春節,我們回北部過年時,爺爺特地為我買的,我非常喜歡。
(私はブルーのジーンズを一着持っています。それは今年のお正月に、北部に戻った時に、お爺さんがわざわざ買ってくれたものです。大好きです。)
牛仔褲ジーンズニョー・ズ・クーと書いてありますが、台湾人は「ニョー・ザイ・クー」と言いますよ。
「ニョー・ズ・クー」の方が正しいかもしれませんが、使う人は学校以外にはいないと思います。
日本語もこういう場合があると思いますね。
では、次回は習作と教師用指導書を紹介しようと思います。