それからの日々は同じことの繰り返し――豹様に導かれて移動し、守り石を出し、倒れる・・・疲労は蓄積するようで、3日後にはもう、一日中かけても大きさを揃えられなくて、しばらく寝ていなくてはならない。
姉ちゃん達だけならもう次の天域へ行けるのに、俺に付き添っているためにいつまでも京から出られないでいる。
倒れている間はいつも、菫のことを考える。
もう何日もひとりにしてる。
ひとりぼっちで眠ったままにして、置いてきてしまった。
初日、力が入らない俺はすぐ寝かされた。落ちるように眠って、ふと目が覚める。
ずっと一緒にいるって約束して結んだはずなのに、ここに菫はいない・・・
どうしてるかな・・・もう、起きてるよな・・・?
からだはもう大丈夫かな。
ここから目を澄まして、遠い華瑶苑を望む・・・視えるだろうか?
映像はすぐに捉えることができた・・・その方向に強く俺の命を感じたから。
そうか・・・守り石を埋めたから、すごく分かりやすくなってるんだ――そして、もうひとつの小さな俺の命・・・菫の持っている守り石を感じ取ることができる。
俺が初めて出した守り石・・・今は、菫の胸にある。
細い金でネックレスになっている――菫の心臓の音が、聞こえるみたいだ――あたたかい。
『ありがとう、鸚鵡』
・・・声まで聞こえる気がする。
『お食事が終わられましたら、天域をご案内します。ごゆっくりどうぞ』
???
鸚鵡の声?
――俺、いま守り石になってる!!
『・・・紅?』
菫が俺の気配に気付いた。「菫!・・・もう大丈夫なのか?」
『紅なの?!・・・守り石・・・天仙京にいるって・・・』
驚いて石を手に取ってくれたから、俺にも菫の顔が見れた。
でかい。
あははっ!
菫に見下ろされるなんてヘンな気分だ。
「うん。なんか突然来ることになっちゃって・・・まだしばらくかかるんだって。菫は具合どうなの?もう大丈夫なの?」
『ぜんぜん平気!いっぱい眠ったし。これからご飯なの』
本当に元気そうでものすごく安心した。
「何かあったら俺を呼んで。絶対絶対、呼べよな」
俺の中で栗宮様への不信感は消えていなかった。
『うん。わかった。紅も私を呼んでね!絶対絶対よ?』
「わかった。じゃあな」
『うん!』
わかったとは言ったけど、こんなていたらくじゃ呼べやしなかった。
菫をいたずらに心配させたくはない・・・