119『まあ、困ったワね?』 私の回想はすぐ、素っ頓狂な、やけに可愛らしい声で破られた。 声の主は、このブラックひらひらドレスだ。 黒いレエスのヴェールのむこうの、瞳は黄色がちな黄緑色のようで、キラキラ輝いている。 『ごめんなさいね、ワタクシいま、力が使えませんの』 はぁ?! 全員が驚いて彼女を見た。 緑子様まですごく驚いて。 『ワタクシ、主を失くしたばかりで喪に服していますのよ。とてもできませんワ』 ・・・このブラックドレスは、喪服だったんだ・・・