翌日のゆび祭りと8月のTIF2012に話題をすべて持っていかれ、ほとんど無視されたような格好になってしまった今回の「YGAのおんぶにだっこに肩車」だが、出演者一覧を見ればわかるように、これはもう完全なアイドルフェスといってもいいだろう。

YGAが常にアイドル界に一定の居場所を確保している要因は、ひとえにその吉本がらみの広い人脈にあるというのは、極論かもしれないが、それ以外に特別な理由を見いだせないような気がする。

今回の公演で、いちばん懸念された、果たして客席が埋まるのだろうかといった心配も、直前でNCS(よしもとの養成学校)の生徒を大量に動員することによって、その危機を回避した。

そんな吉本ブランドのパワーを発揮してみせたのが今回のライブであり、旧知の仲であるアイドリングをはじめ、多数のアイドルが一同に会したイベントになったわけだが、おおまかに分けると、この日の客層はだいたい以下の3つのパターンに分類出来るのではないだろうか。

ひとつは、今回のライブの一応の主役であるYGAのヲタ、ならびにそれと友好関係にあるアイドリングのヲタ。つまり品はちだのじゅくはちだのに普段から行っている人達。

次にTHE ポッシボーやアップアップガールズ(仮)を観にきたであろうハロプロに近い人達。

残りは自分が普段から推している弱小アイドルが出演するので応援にきた地下の人達。自分はおそらくここに属する人になるだろう。

そして今回、初めてasfiのヲタTを着てライブに参戦した。自分の考えではヲタTというのは今回のようなアウェーの現場でこそ着るべきものだと思う。

すべての出演者の中で実質的にいちばん人気のあるグループはアイドリングだと思うが、そのへんの格や序列は各グループの持ち時間に、そのまま反映され、この日の一応の主役であるYGAを含め、アイドリング、アップアップガールズ(仮)、THE ポッシボーらの4組は持ち時間がいちばん長くて、それぞれが4曲を披露し、Prediaやアフィリアサーガなどが2~3曲。その他の弱小グループは各1曲づつという割り当てになっていた。

またコンサートの中盤にはアイドル界のお笑いNo.1を決める「i-1グランプリ」が開催された。

これに優勝したチームはルミネtheよしもとの舞台に上がって、吉本の芸人らと同じようにネタを披露する出場権が与えられる…ってこんなもの本気で勝ちにいくアイドルがいるのかよ、と思ったら、どのチームもかなりの本気モードで、しかもネタが意外なことに結構面白かったりする。

さらに審査員が今いくよ・くるよ、博多華丸・大吉と無駄に豪華なところが笑える。こんなバカバカしい企画にこれだけの大物審査員を呼べるのは、アイドル界広しといえども吉本所属のYGAしかいないだろう。

この手の企画になると一気に頭角をなすのがアイドリングだが、今回アイドから選抜されたメンバーは13号の長野せりなと15号の朝日奈央の2人。
「もしも自分の彼女がアイドルファンだったら」というショートコントを披露したのだが、会場はウケていたけどネタがマニアックすぎて、はたして審査員に意味が通じたのだろうか?

横山、菊地らは他のアイドルグループのメンバーとそれぞれ越境トリオを組みネタを披露していたが、さすがに今、バラエティタレントとして旬である菊地亜美は安定した面白さを観客に提供していた。

我がasfiからも3人が登場し、コントをかましたが、それなりにネタも面白く場内も沸いていたのでヲタとしてはひと安心した。

で、結局この大会で優勝したのは仙石、小夏組で挑んだアップアップガールズ(仮)だった。

オレもこのコたちのネタは結構面白いと思って見ていたので、まあ順当な結果だったと思う。

アプガはこの日のライブではトップバッターで登場したのだが、歌と踊りでも、すごく安定したパフォーマンスを提供していて、かなり良かった。今回のライブを体験したことにより自分の中でアプガはTIF2012で必ず見なくてはいけないアイドルの上位に一気に浮上してきた。

あとは終盤のTHE ポッシボーも見事なパフォーマンスだったと思う。実際、この日、いちばん会場が沸いたのは彼女達の出番のときだったかもしれない。ハッキリ言うと、それはその次に登場したアイドリングを凌駕していた。

こういった対バン形式のライブは前述したようにヲタ層がいくつにも別れているため、なかなか会場全体の一体感をつくりだすのが難しいが、そういった困難な仕事を楽々とクリアして見せたポッシはスゴイと思う。アプガにしてもポッシにしても、やはりハロプロの(正確にはハロではないけど)総合的なポテンシャルは高いなと感心してしまった。

最後に今回、自分がこのライブに参戦するキッカケになったasfiについて少し触れておきたい。

思えば、去年のクリスマスイヴ、ここ中野サンプラザと道を一本はさんだ古びたビルの二階、なかの小劇場のステージに彼女達はいた。

また、現在はasfiの人気者である朱音も、同じ日のステージに、当時はマムのメンバーの一人として上がっていた。

まさか自分達が半年後に向かいのサンプラザのステージに上がることになるとは、その時は想像もしなかっただろう。

開演前の物販で朱音にそのことを話すと、彼女も自分と同じことを考えていたようだった。またハロヲタだった彼女にとってハロの聖地であるサンプラザの舞台に立つことは、きっと特別な感慨があったと思う。

「HAPPY DRIVER」

イントロがかかった瞬間にやはりこの曲できたのかという安堵感。

そして時間にしてわずか4分あまりの刹那な夢。

いつか、またこのステージに立つときには会場中をすべてasfiのファンで埋めつくしてやろう。
この日のライブは、いつもと様子が異なり、ニコ生の歌い手とかプロのコスプレイヤーみたいな連中が集まるアキバ系のヲタイベントにアイドルが参加するといった趣だった。

出演がALLOVERだけだったら回避したと思うが、asfiもグループで出演するのと、ゲストに長島☆自演乙☆雄一郎が出るというので、面白そうなので思わず行ってきた。

一応、説明しておくと長島☆自演乙☆雄一郎とは「アニメとレイヤーが本業で格闘技は趣味」とうそぶく知る人ぞ知るアニヲタのキックボクサーである。

で、そもそも何が自演乙なのかというと、プロ格闘家としてデビューした頃に自分の試合があると2ちゃんねるに自ら「長島ってカッコイイよな」と書き込み、「長島自演乙w」とレスがきたのがキッカケだとか。

何かで読んだが今でもネット上で長島に対する賞賛の書き込みは、ほとんどが本人の自作自演らしいw

長島☆自演乙☆雄一郎のスゴいところは、こんなことをやっているくせに格闘家として「超」がつくくらいの実力者であるという点だ。

K-1でも、かなりの実績を残しているが、それ以上にいちばん有名な試合は一昨年の大晦日にミックスルールで行われた青木真也との一戦だろう。戦前の下馬評では圧倒的に不利と思われていた自演乙だが、タックルにきた青木を膝蹴り一撃で粉砕し見事に勝利をものにしたあの試合には自演乙の格闘家としての潜在能力の高さが秘められていた。

MMA(総合格闘技)に不慣れな自演乙のようなストライカー(打撃系格闘家)が百戦錬磨のグラップラー(組み技系格闘家)を相手にカウンターで膝蹴りを合わせるというのが、どれだけ至難の技か…。

試合後のインタビューで自演乙は、あの針の穴を通すような一撃を「狙っていた」と語っていたが、それを聞いたときコイツは只者ではないと思った。

会場の客層はいつもとは微妙に違っていたがアイドルヲタだろうがレイヤーだろうがアニヲタだろうが一般的に考えて底辺という意味では、ほとんど同じなので、さほど違和感は感じなかった。ただ目当ての演者がステージにいるわけでもないのに最初からずっと最前に張り付いている(おそらくニコ生系の)人たちはどうなんだろうと思ったけど。まあ、そのへんはアイドルヲタとレイヤーとの文化の違いなのだろうか。

本命のasfiは3曲披露したのだが、なかでも先日、リリースされたばかりの新曲「HAPPY DRIVER」がすごくいい。

イメージ的には往年のハロプロの曲とフィリーソウルを合わせ、そこにasfiを掛けたみたいな曲とでも言ったらいいのか。とにかく良質な楽曲だと思う。

物販で買おうかと思ったらsold outて…。販売用に五枚くらいしか用意してこないとか、スタッフ売る気あんのかよ!

ALLOVERの出番中に、この日の特別ゲストである長島☆自演乙☆雄一郎がステージ上に向かい入れられた。

もちろんコスプレ(女装)をしているのだが、それが何のアニメのキャラクターなのかがオレにはよくわからない。

それにしてもステージ上では朱音と自演乙がちょうど隣り合わせで並んでいたのだが、考えようによっては異様な光景だ。

しかし自演乙も格闘技の話しはほとんどしないで延々とコスプレとかアニメとかの話をしていて…まあ面白いヤツだなw

さすがに練習前にアニメを4時間見る男だけのことはある。

さて、いよいよYGAのサンプラザ公演も間近に迫ってきたわけだが、一説によるとチケットがあまり売れていないらしくて動員的にはかなりの苦戦が予想されている。

もはやTIF2012への出場の見込みがほとんど絶たれたasfiメンバーには、せめて今回、満席のサンプラザの観衆の前で歌わせてあげたいと思っていたのだが、ちょっと厳しい状況かもしれない。

まあいい、がんばって応援に行くか。

なお、当日は完全にアウェーな状況になることが予想されるため、自分も初めてasfiTシャツを着て参戦する予定である。
この日の夜に、asfiのライブに参戦することは始めから決めていたが、その前に時間があったので、サンシャインシティの噴水広場まで怪傑!トロピカル丸を見に行ってきた。

自分の中では、今月と来月はTIF2012へ向けての強化月間と決めているので、TIFに出演するグループは本番前になるべく沢山見ておこうかなと考えている。

実はこのグループ、昨年の暮れ、デビュー間もない頃に一度見たことがあるのだが、ほとんど記憶に残っていない。

ただ、少なくともTIF2012への出演が決まり、サンシャインの噴水広場でイベントが打てるようになったということは、今年に入ってから、それなりに順風満帆な活動を展開しているということなのだろうか。

トロピカル丸というくらいだから船や海、あるいは航海といったものがこのグループのコンセプトになっていて、あとは何だかよくわからないが農業、林業、漁業を応援しているアイドルでもあるらしい。

ぱすぽの飛行機やフライトといったコンセプトの向こうを張っているつもりなのだろうか。

そういえば最近ではステーションという鉄道や旅をコンセプトにしたアイドルグループも出現したが、近頃はこういう乗り物系のアイドルというのが流行っているのだろうか。

イベント開始時に現場にいたヲタの数は100人くらいで、あとは通りすがりの一般人が時より立ち止まって見るという、いかにもB級アイドルっぽい雰囲気でイベントは進行した。

写真で見るよりも可愛くみえるし、怪傑!トロピカル丸というキワモノっぽい名前に反して曲も意外とオーソドックスで聴きやすい。

CD買って接触してもいいかなと、一瞬、考えたりもしたが、あまり時間がなかったので、終わってからすぐに渋谷のasfi現場へと移動した。

SHIBUYA CYCLONEというライブハウスにきたのは生まれて初めてである。

オレが初めてきたライブハウス=これすなわち、このお店では過去にアイドル関係の出演者がほとんどいなかったということを意味するわけだが、それもそのはずで、普段、このお店はロック系の出演者がメインで扱われているらしく、この日のライブは、それらロック系のバンドにアイドル系の出演者が対バン形式で出演するという、まるで異種格闘技戦のような様相を呈していた。

さらにこの日のライブではasfiもバックに生バンドを従えて歌うというのだから、これはちょっと見逃せない展開だと思った。

asfiの出番前の時刻に合わせて店内に入るとライブの進行が遅れていたらしく、ひとつ前に出演するバンドの演奏がちょうど始まったところだった。

3人編成にしては、かなりハードな音で、聴きようによってはグランジロックのようにも聴こえる。ただし、ひとつ確実に言えることは普段、asfiが出演しているようなイベントでは、およそ聴けないような種類の音楽だということである。

フロア内のロックファンとアイドルファンの比率はちょうど半々くらいだろうか。ただし女性客の大半は間違いなくロックファンだと思う。

それにしてもこのバンド、やたらとアクションが派手で、場内も盛り上がっているのか引いているのか、よくわからない微妙な状況だったが、見ていて退屈はしなかった。


からのasfi。

ステージに登場した瞬間に、まずバックバンドに目がいくわけだが、ドラムを叩いているのがasfiのマネージャーだったことから推測するに、おそらくこれは固定のバンドというわけではなく、この日のasfiのバックを務めるためだけに結集した急造バンドということになるのだろう。

この人達が誰なのかオレにはよくわからないが、少なくとも音を聴いている限りは、人前で演奏を披露するだけの水準は十分にクリアしていると思った。

しかし、よくよく考えてみると地下アイドルで、生バンドをバックに従えて歌うというのは、初めて目にする光景であり、同時にこれは今後、二度とお目にかかれないもののような気がする。

生の演奏に生の声をのせて観客の前で歌うという「ごく当たり前のこと」が本来「ライブ」というものであり、その当たり前のものを見ることすら困難になってきているのが現在のアイドルシーンだと思う。

そうした意味で、この日のasfiのステージには、どこか遠く80年代、90年代のアイドル現場の原風景を思い起こさせるようなノスタルジックな感傷があった。

そして、ステージ上ではasfiのメンバーはもとより、何よりもバンドのメンバー全員が楽しそうに演奏をしている。

繰り返し言うが、やはり言葉本来の意味での「ライブ」というのは、こういうものを指すのだろう。

また、この日はメンバーである石井りえの誕生日翌日だったということもあり、ライブ中にキャンドルの灯ったケーキが出てきたりして、そういう意味でもスゴく盛り上がった。

正直、彼女のことはよく知らないのだが、こういう特別な行事に参加出来たことはアイドルヲタ冥利につきると思う。

さて、今週末はYGAのコンサートが中野サンプラザで行われるが、その多数のゲストの中にはasfiの名前も含まれている。

asfiにとって初めてのメジャーな舞台ということになるわけだが、これはこれで今回のライブ以上に興味深いステージになりそうだ。