※前回の記事
『角換わり腰掛け銀同形抄』角換わりシリーズの最終回は、
先後同形の導入部。
(出現率こそ低いものの特に障気の濃い地方である)
…結局いつまで経ってもよくわからないままタイムリミットが過ぎてしまっていたので、
よくわからないまま書き遺しておくことにした。。
……… 25歩 33銀 45歩 同歩 24歩
同歩 15歩 同歩 75歩 同歩 35歩(※ちなみにここで63角や74角なら、いずれも 45桂 44銀 46歩で先手やれる…そうな)先後同形から歩を突き捨てる順序が
約一名を除いて「
世に伊奈さん」なのは
前回述べた通り。
後手の側から見た場合の最重要チェックポイントは「
7筋が先か、3筋が先か」だと思う。
比較的甘い?
35歩の瞬間が手抜きのしどころで、
ここには後手からの様々な変化手段が潜んでいる。
(※24同銀はどのパターンでも無理。45桂と跳ばれ、44角や71角や74歩を狙われて困る)以前の主流は
45歩 同歩 35歩だったのだが…
すぐ
74歩を打てないため後手に
65歩 同歩を利かされ、桂馬の逃げ道を確保されるのが癪だ!
同歩 45桂 同銀 同銀 37角 29飛
…(E)まずはもっと指されていてもおかしくない気がする最古の対応、
35同歩から。
恐らく
37角と打つまでは必然の流れだろう…
45桂に銀を逃げると
24飛や44角を喰らって死ぬし、
先手は
55角と先着すれば盤上を制圧できそうだ。
私がただ一人
「42731」を主張していたのは、
ひとえにここで
29飛ではなく
18飛と応じる余地を残しておきかったからに他ならない。
(ただやっぱり攻め味が減る分ちょっと微妙かも)
以降は75歩型を活かした反撃との速度争いに入る。
この後手陣を寄せきるのは意外と面倒で、
シコシコ銀を削り 、金を削っていく原始的な手段以上にうまい攻め方が中々見当たらない。。
46角成 34銀打 86歩 同歩 88歩 同玉
74桂 33銀成…(E1)46角成には
深浦-中宏(B1順位戦)の
56角も有力で、
74桂を防いだ雰囲気を出しつつ
「銀二枚持っての74角」という真の狙いも隠し持っている。
(他に
56銀や56銀打や34歩もあるけど響きが薄い)
メインラインは金銀を剥がす方針に忠実な
34銀打。
上図(E1)で
33同桂なら…
34銀(二手スキ)から絡みついて難解ながらも先手残していると思う。
33同金には
44銀や34銀打など色々ありそうだが、いずれにせよ私の力では解が出なかった。
(それ以前に、
88同玉が強気過ぎたという説もある)
86歩 同歩 76歩 同銀 55角成 34歩
45馬 33歩成…(E2)この前の
豊島-アンドロ軍団戦で世に問われた
つんつん55馬も、元々気になる順ではあった。
(※単に55馬だと
56銀打で馬が即刻残念なことに)
実戦では意外にも
34歩の利かしがすんなり通って以下
42銀 56銀 66馬 77銀 44馬 55角と進み、
雰囲気的には先手指しやすそうに見える。
しかし、ド素人的に気になって仕方ないのは
45馬と突っ張ってこられた場合の対応。
上図(E2)から
33同桂 67角は先手やれていそうだが…
33同金に対し単に67角では次の方針が見えにくい。
かといって、ボナちゃんが示す
74歩 65桂 67角というプランもちょっと人間らしさに欠けるような。。
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63金 34歩 44銀 74歩 同金 45銀
…(F)早い段階での
63金には、一歩持ってさらに
74歩と吊るし上げるのが統計上(?)奏功しやすい。
(
34歩に同銀なら、
44角のラインが強烈になる)
63角があるため後手から精算できないのが付け目。
あとは中央を薄めて71角や33銀から適当に殴り続けていればなんとかなるんじゃないかな…?
森内-深浦(竜王戦)で出現したものの、後に続く者はあまりいなかった。
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81飛 45桂 44銀 74歩…(G)73歩成の当たりを弱めながら
41飛の展開を用意する
81飛は、マイナーながら手強い変化だ。
これに対しワンテンポ遅れて
74歩と打っていくのは感触としてちょっと違和感もあるけれど…
強い人が皆そう指してるし仕方ないよね!(日本的)
41飛 73歩成 45銀直 74角 56銀 52角成
49飛成 88玉…(G1)初出?と思われる
郷田-渡辺(A級順位戦)では、
本譜と異なり
41飛 73歩成 45銀直 67銀 36銀 29飛という激シブな展開から大熱戦が繰り広げられていた。
でも、それを猿真似する前にまず素直な
74角~52角成が本当にダメなのか確認しておかなくては。。
………うん! 全然わかんないや!(笑)
45銀直 同銀 41飛 44角 55角 同角
同銀 36銀打…(G2)この渡辺新手
81飛をいたく気に入った郷田先生、
さっそく
銀捨てを先に決める新工夫を加えて自らの武器としてしまった。
(それにしても歩切れが辛い…本当何なのこの
74歩)
ただ残念なことに
一見不自然な手を考えさせたら右に出る者のあんまりいない深浦先生が、
深浦-郷田(竜王戦)で
36銀打~15香という応手を披露して以来この手は全く現れていない。
…確かに挟撃の種
(73歩成)は残っているし、
後手の銀と飛車を見事に封じてもいる。しかし。。
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86歩 同銀 63金 74歩 85桂 73歩成
同金 71角 52飛 85銀 72金 34歩
44銀 36桂…(N1)この
86歩は例によって中田(デビル)先生の新手で、同歩なら76歩から飛車先を換える狙いだ。
故に私は
よくわかんないけど同銀と取りたい(笑)
後手は
86同銀を利かしと見て他の変化に舞い戻る。
例えば
渡辺-森下(王位戦)は、
63金早上がりの順で74歩に85桂と逃げる余地を作ったという解釈だが…
案の定、渡辺二冠王の線形接続が炸裂して滅びた。
本譜の
36桂に代えて
45銀 同銀右 同桂 71金 33銀が、実戦で現れた攻め筋。
…しかしそこで
55角の受けはちょっと気になる。
上図(N1)からも、以下
35銀 24桂 同銀 同飛 71金に
22歩で恐らく手が続く。
86歩 同銀 35歩 74歩 36歩 45桂
同銀 同銀 37歩成 26飛…(N2)本来は
76桂の空間を確保した上で
35歩以下の攻め合いに持ち込む予定だったものと思われ…
実際そう進んだ
慈明-三浦(王位戦)の岐れはムズすぎワロタだった。
45桂に
37歩成 33桂成 28成桂 32成桂 同王 73歩成の取り合いは後手ダメっぽいので
45同銀は仕方ない。
そこで先に銀を取り返し、飛車を縦に逃げるとどうなるかが個人的に気になっているところ。
後手としては例えば
49角と引っ掛けるのが有力で、
67金右とバッチ来いして持ち堪えられるかどうか?
p.s.・やっぱりというか何というか、
図(N2)は
49角に対する受けが難しく先手不利かもしれない。。
代案として、
37歩成に
29飛 38角 73歩成 86飛 同歩 29角成 34歩と強く戦う順が考えられる。
飛車の打ち込みには常に
59飛で応じるつもりだが、
これも
47トに59金と引かざるを得ないようでは…
・結局、素直な
45歩 同歩 35歩が最も美しい。
以下
65歩 同歩 44銀 15歩 同歩 13歩 同香 24歩 同歩 同飛 23歩 29飛と進み、
38角に
39飛 27角成 25桂 14香 13歩で手が続く。
65桂なら同銀~73角。86歩には常に同銀と取る。
後手は変化しようにも次の25桂や34歩が痛過ぎる。
44銀と上がらず攻めても自然な66角が残って困る。
問題は…この局面へ誘う後手が、もう誰もいない。
※蛇足
『角換わり腰掛け銀問題集』Android携帯からの投稿
開始日時:2016-05-26 棋戦:王将戦
先手:三浦弘行 後手:宮田敦史
開始日時:2015-04-20 棋戦:棋聖戦
先手:佐藤天彦 後手:村山慈明