【新型コロナ】第3波の陽性判明者が第2波よりも多いのは検査数の増加が要因 | 上下左右

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台湾の早期TPP加入を応援する会の代表。
他にも政治・経済について巷で見かける意見について、データとロジックに基づいて分析する・・・ことを中心に色々書き連ねています。

日々新型コロナウイルスの陽性判明者が増加しており第3波が中々収束しませんが、陽性判明者の推移は下図のとおりです。

<第3波>

<第2波>

マスコミが連日最多を更新と喧伝していたように、第3波においては現時点での最多陽性判明者は約3000人と、すでに第2波ピーク約1500人の2倍となっております。

ところで陽性が判明する検査の件数はどうなっているのか確認すると、
<第3波>

<第2波>

第3波、特に11月後半からの一日あたり平均検査件数は約4万件と、第2波の2万~2.5万件と比較すると約1.6~2倍になっています。第2波と比べると第3波は民間検査数が一日あたり約1.5万件増加しており、その増加分がそのまま反映された形です。

見も蓋もない話ですが、検査が増えれば陽性と判明する人が増えるのは当たり前であり、検査数が2倍になれば2倍の陽性判明者が発生します。そうした観点から見れば、第3波の陽性者は第2波のときとあまり変わらないのではないかと思います。
例えば家庭内クラスターという言葉を聞くようになりましたが、それは当然第3波に限ったことではなく第2波のときにも同様に発生していたはずです。最近はPCR検査のハードルが下がり、家庭内で陽性判明者が発生すると無症状の家族も検査を受けるケースが増加しているように感じます。

もちろん第3波の重症者数や死亡者数が第2波のときよりも明らかに多いのは間違いありませんが、その内訳は高齢者や基礎疾患のある方が圧倒的多数であり、秋~冬にかけての気温の低下や寒暖差により体力を奪われ、症状が悪化しやすいということではないでしょうか。
そういう意味では冬の方が重症化・死亡のリスクが高いので注意が必要にはなりますが、健康な方が必要以上に警戒して経済活動を止めてしまうのはやはり非合理的と言わざるを得ません。