北海道の感染拡大がピークアウト/実効再生産数が2日連続で1.00を下回る | 上下左右

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台湾の早期TPP加入を応援する会の代表。
他にも政治・経済について巷で見かける意見について、データとロジックに基づいて分析する・・・ことを中心に色々書き連ねています。

北海道の実効再生産数が昨日は0.98、本日は0.99と2日連続で1.00を下回り、感染者が縮小傾向に転じたことが明らかになりました。

(データ・グラフはお馴染みの東洋経済オンラインより)

札幌市を目的地とする旅行について新規予約を来月15日まで「Go Toトラベル」の対象から外すという措置が取られましたが、結果的に感染縮小期での実施となり、無効とは言わないまでも意味の薄い対応となりました

さて、現在はまだ新型コロナウイルス感染者の重症化リスクを低下させる有効な手立てが確立されていませんので、感染拡大防止が唯一の新型コロナウイルスに対する有効な対策と言わざるを得ず、そのためにGoToキャンペーンの一時停止も選択肢には入ってくるでしょう。
しかし感染拡大防止政策を実施するのであれば、当然有効な時期とそうではない時期があり、有効なのは言うまでもなく感染拡大期です。の見えない拡大が続いている状況ならともかく、拡大傾向が減少に転じた後に実行しても効果は薄く、経済減衰リスクと天秤にかけるとデメリットの方が大きいのではないかと思います。
では感染拡大期か否かを何で判断するかですが、実効再生産数が1.00を下回らない限り新規感染者数の増加は止まりませんので、感染拡大期か否かを判断するために最も有効な指標が実効再生産数だと私は思います。
実効再生産数が1.00を超えてなおも上昇ないし横這いであれば、新規感染者数は等比級数的(あるいはそれ以上)に増加し『感染の山』が大きくなります。逆に実効再生産数が低下傾向であればすぐには感染者は減少しませんが、『感染の山』のピークも自ずと見えてきます。
GoToキャンペーンの停止にはタイムラグがあるため私としては停止措置そのものに反対ですが、仮に実施するのであれば実効再生産数が上昇傾向を続けている時期と場所に限定するべきでしょう。

なお東京および全国の実効再生産数は1.00間近であり、明日には東京の、明後日には全国の実効再生産数が1.00を下回ったというお知らせをお届けできるかと思います。



とは言え感染すれば重症化を防ぐ有効な手段はありませんので、気を抜かずに手近なところから感染拡大防止に努めましょう。