統計史上最高値となった給与総額 | 上下左右

上下左右

台湾の早期TPP加入を応援する会の代表。
他にも政治・経済について巷で見かける意見について、データとロジックに基づいて分析する・・・ことを中心に色々書き連ねています。

平成30年の民間給与実態統計調査が発表され、民間の事業所が支払った給与総額がこれまでの最高値であった平成10年の222.8兆円を超える223.5兆円を記録し、統計史上最高値となったことが判明しました。(以下スクショ)
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/toukei.htm#gaiyouの各リンクより




就業者が増えたのは共働きでないと生活できない世帯が増えたせい、つまり貧しくなった結果だという人がいますが、給与総額が過去最高値になるほど増えているのは貧しくなった結果とは言えないでしょう。

もちろん年金支給が遅れるなど昔よりも働かざるを得ない高齢者が増えているのは間違いないでしょうが、これは人口動態に起因する問題であり直近の経済政策に左右されるものではありません。
人口動態によって年金支給が相対的に減少することが避けられない以上、最悪なのは年金だけで暮らせない=働かないと生活できない高齢者が職にありつけないという状況です。

平成の終わりに企業が支払っている給与は失われた20年を取り返しました。少なくとも雇用に関しては現政権は非常によくやっているのではないでしょうか。