まず言いたいのは星野氏は下ネタ好きかもしれないが、変態とは言えない、ということだ。看板に偽りアリ。ただその下ネタ部門で面白いな、と思ったのは、

「ちなみに好んで鑑賞する映像作品の条件としては、以下が挙げられる。
・暴力的でない
・女優さんが楽しそうである。
・男優さんが過剰に画面に映ろうとしたり、声を上げたりしない。
・演技上等。素人的な反応より、プロの仕事をみたい。
 特に四つ目の事項において、自分はマイノリティだ。世の中、素人ものが好きな男性がとても多い」
 あたしもAVは嫌いではない(マジかおばはん)。そして「暴力的でない」はあたしも多いに賛同する。二点目については、楽しそうまでいかなくてもいい。はしゃがれても白ける。「いやがっているようで実はヨガっている」みたいなのがよろしい(おばはんキモいか)。星野氏のいう「楽しそう」は実はこの辺まで含まっているかもしれない。三点目もほぼ同意。なんでしょう。ノンケの女のあたしからみても感じている男より、感じている美女のほうがそそられる。そして四点目についてもほぼ同意だ。MX「五時に夢中」でふかわが「マジックミラー号が好き」というのをたまにネタにしている。あまりに設定がスゴくてノリノリなのも置いてかれるが、まんま素人の隠し撮りみたいなのは退屈で情緒に欠ける。要はつまらない。マジックミラー号ともなると、どの辺が興奮のツボなのか、予測はできるが共感はできない。やっぱり設定というか叙情的ストーリーって重要よ。感情移入できるかどうかっていう。ストーリー設定に奇抜さは求めない。むしろベタなほうがいいくらいだ。なんというか、やはり日本特有の「淫靡」っていうのがいいわね。なかなかない(ような気がする)けど。あととりあえずあたし女なので、やたらにしゃぶっているところが映るのはno thanks。見ててもなんもおもろない。「勉強」にも大してならん気がするし。
 てなことを本を読んで考えていたら、同じく「5時に夢中」で、いま再び注目されている村西とおる監督作品が話題に。マツコはあたしより二つ年下なんだけど、その全盛期作品について語っていた。腋毛の黒木香は私ももちろん知っているが、あのころはパソコンもないし、当時のあたしは確か高校生か大学生くらいでラブホに行くこともない学生だったし、笛吹いたりの「伝説」は知ってはいるが実際の作品はみたことがない。なんとなく面白そうだけど、興奮するもののような気はしない。どうなんだろう。
 
 そして「よみがえる」部門。星野氏が経験したクモ膜下出血とその再発による再手術について綴っている。「変態」部門はそこまで面白くなかったが、この闘病記についてはやはり読みごたえがあった。
「お見舞いに来てくれた人が何気なく言ったひと言があるときは罪のない暴力となり、ある時は異常に治癒力の高い薬になり」
 わかる。肉体的に限らず、人生弱っている時って過敏になる。あたしには特にその傾向がある「ヘタレ」なので、そういうときは話す相手をかなり慎重に選ぶし、誰にも話さないことも多い。「前科」のあるひとへの評価がその点において覆されることは稀だ。あたしは根に持つタイプだ。防衛本能というか。もちろん交際を止めるとかいうことはよほどのことがないとない。ただ「要注意人物」のレッテルを貼るだけだ。そんな「前科」も他の人からすれば「その程度のこと」だと思うし、要はそういう繊細さのツボのような点において「合わない」「相容れない」というだけの話だ。私も不用意な言葉で他人を傷つけたことはこれまでおそらく山のようにあるのだろう。
 星野氏はこの二度にわたる大手術後のほうが大活躍している。だからこそ興味深く読めるというのはある。これでもし死んでいたり半身不随とかになっていたらとても読む気になれない。複数の点で彼はとても”ラッキー”というか不幸中の大幸いだったのだが、そうはいっても二度の手術というか、特に術後は壮絶だ。
(文春文庫 600円)

※おばはんがエロについて語っています。映画「愛の流刑地」についてはコチラ

★今月の祝日★
10/22 即位礼正殿の儀。ジムが祝日スケジュールなので、へえ、と思い、まさかと夫に確認したら夫も休み。子ナシ専業主婦はこの辺世間から置いてかれるな。平成にも1990年11月22日にあったそうなんだけど、全然思い出せない。20歳で大学生だったが。