先月末に放送されたABC放送「格付けチェックBASIC」で出題されたワインを飲んでみることにした。すべてAmazon、楽天のネットで取り寄せた。とりあえず冷蔵庫で保存。グラスは結婚以来13年目で初めて使うバカラだ。私がこの家に来た時には食器棚に飾ってあって、一度も使ったことがなかった。夫が仕事でいただいたものらしい。

 目隠して赤ワインか白ワインかを当てるというもの。これがトリッキーなんである。結果は前川清だけが正解し、中山美穂、正代関(お祖母様が正代正代さんでお馴染み)、TAKAHIRO(EXILE)、魔裟斗・矢沢心夫妻、なにわ男子(長尾、西畑)、オズワルドは不正解だった。

 まず赤ワイン。

ベンヘ・ティント(2,416円+送料)
ブドウ品種:リスタン・プリエト主体、 ティンティーリャ少量
生産国:スペイン
地域:カナリア諸島

 見ての通り、ブドウがあまりなじみがない品種だ。一般になじみがあるのはカヴェルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ピノ・ノワールあたりだろう。この辺ならみんな「飲んだことある赤ワインだ」と思えるが、そもそもブドウが珍しい。

 

 そして白ワイン。

スリー・クヴェヴリ・テラスズ (3,980円)

ブドウ品種:ルカツィテリ、チヌリ
ワインタイプ:オレンジワイン

生産国:ジョージア

 見ての通り。まず白ワインといいつつ「オレンジワイン」なんである。いちおう白のカテゴリーには属するようだが、オレンジなんである。ブドウもシャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブランといった代表的なものではない。ちなみに生産国のジョージアだが、ワイン発祥の地とされている。先ごろ引退した栃ノ心の母国で、栃ノ心は引退後母国のワインの輸入業務に携わるようだ。私はオレンジワインもジョージア産ワインも初めて飲んだ。

 で、飲んでみてどうだったか。TVerで番組を再度見ながら同じ順番で飲んでみる。A(オレンジワイン)、B(赤ワイン)で、赤(B)を当てるのが趣旨だが、まずオレンジワインが辛口で、赤っぽいエグみがある。ネット上にあったこのワインの能書きは以下の通り。

キウイやライチなどの甘やかな果実のアロマに、ナッツの香ばしさが加わった芳醇な香りが広がります。口に含むと感じられる、熟した果実味としっかりとしたタンニンが魅力です。上質な酸、ミネラル感が厚みのある味わいを演出。クヴェヴリでの熟成により複雑味がもたらされ、収斂性のある引き締まったスタイルに仕上がっています。(エノテカオンラインより)

 

 「しっかりとしたタンニン」。これは普通赤だと思う。

 そしてBの赤を飲んでみると、これが甘くてさらっとした口当たりなんである。こっちの能書き。

フレッシュなチェリーやアセロラなど瑞々しい香りに淡くも明るい果実、最後にはさらに軽やかに感じさせる白胡椒のようなスパイシーさがあります。
湿っぽくなくカラッとしたドライな陽気さがあり、飲んでいてストレスがなく楽しくなるようなワインです。(IMAEDAオンラインストアより)

 「カラッとしたドライな陽気さ」陽気さはよくわからないが、カラっとしたドライは白らしさだ。

 

 というわけで、これは分かりづらい。一杯二杯と飲み進むと赤が赤に思えてくるが、目隠しして少し飲んだだけでオーソドックスに味わえば間違うのが普通だ。つまり正解だった前川清はそもそも「間違って」いるので、結果正解したとみるのが妥当だという結論に夫婦で辿り着いた。
 ちなみにどちらが好きかと聞かれたら私はオレンジワインのほうが飲み進んだ。ベンヘ・ティントも悪くない。最近も銀座のワインバーに行ったりと外で飲むことの多い夫は「どっちも美味しいよ、甲乙つけがたい」とのことだった。
 夫は年初だったか年末だったか、大阪の最高級ホテルのイタリアンでディナーをいただいた。仕事がらみで予算をケチったようで、本来そのレストランで設定されているコースより安価でねじ込んだら、ワインが非常にマズかったらしい。
「あれならコンビニで売っている700円ワインのほうが美味しい。社長ですら”お、これは失敗だな”と言っていた」
 ちなみに最初注文するとき失敗した。オレンジワインを頼んだつもりが、同じスリー・クヴェヴリ・テラスズのロゼだった。ロゼはほとんど飲んだことがない気がする。こちらも冷やして飲むものらしい。

 見ての通りロゼと言いつつピンク色ではないが、これは美味しかった。3,960円。「パパリ・ヴァレー スリー・クヴェヴリ・テラスズ チヌリ - ルカツィテリ ロゼ 辛口」となっているが、さっぱりした甘い口当たりでフルーティ。甘ったるいのは好きではない夫も美味しいと言っていた。こちらのワインの能書きは以下の通り。


 外観はオレンジ色がかった明るい色調のサーモン色。グラスに注ぐとフランボワーズやチェリーの赤果実のアロマに、バラや白胡椒のスパイスのニュアンスが折り重なるように漂います。ドライ・チェリーの果実味と、果汁を果皮ごと漬け込んだことを想像させる繊細なタンニンが優しく口の中に広がります。ほのかに塩気を感じる爽やかな酸は綺麗に調和し、杏を想わせる余韻が長く続きます。(中略)時間をかけて飲みたいと思いながらも、気が付くと1本なくなっているという悪魔的な魅力を持つワインです(葡萄屋のサイトより)。

 この長文の通りに味わい分けるほど繊細な味覚の持ち主ではないが、赤字で示したところはその通りだと思った。三本の中でこれが一番おいしかった。これだけは夫婦で一気に飲み干しました。口当たりがよくて飲み進んでしまう。しかしこれ書いた人、繊細な味覚に豊富な食の経験、高い文章力の三つを兼ね備えている。

※今週のチェーン店
もともと松屋があったところが「松牛」というステーキ屋になったので行ってみた。これはお勧めです。お肉が柔らかくてジューシィ。あれで1,000円ならコスパかなりいいと思います。ちなみに「いきなりステーキ」には行ったことがないです。

※今年のお花見
4/7 日曜日。ソメイヨシノが満開。弘明寺、鎌倉、江ノ島とドライブしてお花見。どこも人でごった返していた。今年は全体的に天気の悪い日が続き、前日6日土曜日は寒かったのが7日日曜日のみ晴れて暑いほどになり、ほぼ唯一の花見日和となった。

※今期オススメドラマ(他見てないけどね)