2018年度が始まりました。
通信制代々木高校の四日市キャンパスにも新しい仲間が増えました。
その1人が県立高校から転校してきて新たに高校卒業めざして再出発を誓ったK君です。
彼の言葉を借りれば、中学3年の後半から県立高校合格のためにかなり詰め込んで
勉強させられたということでした。
高校入学のためだけに、学びたいと感じられない内容を機械的に反復して覚え、
行きたくもない学習塾にも行ったということです。
学校での勉強に限らず、様々な機会を通して「学ぶ」ことの喜びを感じることができるという
ことはありがたいことです。年齢を問わずそういういい出会いを得た人は幸せだと思います。
しかし、残念なことにその喜びの涵養を妨害するものが多々あることも事実です。
人間の本能もそれに入るかもしれませんが、学校の授業やシステムがその妨げになっている
としたら悲しいことだと思います。(これについてはまた別の機会に考えてみたいです。)
親にすれば子どもの将来を考え、少しでもよい方向に向かえるように尻を叩いたのだと
思います。本人だってそのあたりについては理解していただろうし、合格したいという気持ちが
あったのも確かだと思います。
ただ、やっとの思いで入学した高校に彼は何の魅力も見出すことはできませんでした。
中学3年の詰め込みの反動が高校生活に影響していたとも思いますが、中学とほとんど
変わらない生活、授業内容やスタイル、宿題・課題、提出物の締めきり、居残り、何でも禁止
と思える校則、上から命令的に抑えてくる先生たちに段々と嫌気がさしてきたということです。
本人の甘えや弱さ、考えの浅さを指摘することはいくらでもできますが、どうしてもやる気になれ
なかった彼は進級不認定(原級留置)という結果を受けなくてはいけませんでした。
進級できなかった彼はこの「自己責任」という大人がよく使う言葉を胸に通信制高校に入ってきた
のです。4月当初は「きちんと高校を卒業し将来の進路を見つけていく」という定番の言葉を口に
するだけでしたが、しばらくするとアルバイトをしたい言い出しました。全日制の高校ではほとんど
がアルバイト禁止です。
しかし、ここの通信制は何でもありです。つまりレポート学習をきちんと進めていくことに支障がない
かぎり、やりたいことは応援します。彼が「金銭的にも親にかける迷惑を減らしたい」という自分の意
思を自分から言ったことが大切なのです。
アルバイトの面接に行き、週3回働き始めました。レポート学習も集中してやり出しました。相乗
効果です。自分のペースで自分の思うことを実行できるってうれしいことなんですね。大人でも
そうですよね。
「燃え尽きていた」彼がまた燃え出しました。
さあ、次に彼が何を言い出すか、楽しみになってきました。