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やせっぽちのヒロシのブログ

音楽とお酒が大好きです。
趣味は国際交流?(笑)。

長編映画デビュー20周年を迎えた沖田修一監督が、年齢も育った環境も異なる3人の「さとこ」という女性の人生が交差していく様子をオリジナルストーリーで描いた人間ドラマ。
15歳の中井聡子は鼻炎持ちの中学3年生で、学校ではソフト部に所属し、同じ耳鼻科に通う同級生に恋をしている。国語教師から文章を書くよう勧められた彼女は自分の初恋物語に着手するが、初恋相手に対する妄想が暴走してしまう。姪と韓国カルチャーを愛する35歳の西田沙都子は、映画配給会社の宣伝部で働いている。6年目になる不倫が倦怠期を迎えている彼女は、自分の人生を振り返りながら不倫の日々についてつづっていく。55歳の飯島里子は子育てがひと段落し、ようやく自分の時間を持てるようになった。かつて作家になる夢を抱いていたことを思い出した彼女は、自分の初恋の物語をノートに書きはじめる。まったく違う人生を歩む3人の「さとこ」たちだったが、それぞれ自分の人生を小説としてつづるうちに、他人だったはずの3人の物語は少しずつ交差していく。
有村架純が35歳の沙都子役、石田ひかりが55歳の里子役、オーディションで選ばれた姫野花春が15歳の聡子役で主演を務め、聡子の心を揺さぶるミステリアスな国語教師役で吉田羊、沙都子の不倫相手である印刷会社の営業マン役でオダギリジョー共演。さらに筒井道隆が里子の夫役を務め、テレビドラマ「あすなろ白書」から33年の時を経て石田と夫婦役で再共演を果たした。

2026年製作/139分/G/日本
配給:ハピネットファントム・スタジオ
劇場公開日:2026年9月18日(以上、映画ドットコムより)

 

☆解説にもある通り、それぞれ世代の違う3人の「さとこ」の日常をオムニバス的に描きつつ、それぞれが自身の体験をもとに小説を描いていくことで途中伏線を混じえながら交差もするというなかなか凝ったストーリーで、随所に笑えるシーンやセリフがあり、それぞれに愛らしさや面白さがありましたが、特に最初の姫野花春が演じる中学生の聡子ちゃんの想像力というよりはほとんど妄想が炸裂するストーリーが可愛かったですし、吉田羊のちょっと冷めた感じでミステリアスな国語教師ぶりも魅力的でした。最後に3人揃う場面は想定通り🎵

 

 

今年も開催されている「ピーター・バラカンのミュージック・フィルム・フェスティヴァル」を何本か観てきました。熱心な音楽ファンが多く通い詰め、私も行くたびに友人たちとはほとんど毎回誰かしらと会っています。

 

☆まずは「ニューポート・フォーク・フェスティヴァルの夢」(原題:Newport & The Great Folk Dream)

社会的なムーヴメントを巻き起こしたフォーク・ブームの絶頂期だった1963年から65年の映像の数々を時代背景も絡めて紹介し、アメリカン・フォークの代表的なミュージシャンは勿論、ブルース、ゴスペル、カントリー、ブルーグラス、オールドタイム、民族音楽などの貴重な映像が盛り沢山だったのは嬉しかったけれど、その分ひとつひとつが本当に断片的でしかなかったのがちょっと残念。いつの日にかそれら全てを完奏版で観られたらと思ってしまいました。

個人的には誰の演奏中だったかは忘れてしまいましたがMaria MuldaurとGeoff Muldaurが客席で仲睦まじくはしゃいでいる姿がツボでした(笑)

余談ですが、ピーターさんの名前表記のこだわりぶりには時々付いていけなくなってしまいます。正確な発音ではないのかもしれないけれど、Bill Monroeはビル・モンロー、Maria Muldaurはマリア・マルダーでもう長年通ってしまっているのだから、それをあえて崩さなくても良いのではないかとも思ってしまうのですが....?

 

☆「詩は裸の人 素顔のリオン・ラセル」(原題:A Poem Is A Naked Person)。

Leon RussellがHank Wilson名義でのカントリー・アルバムを出した頃の映像なのか、カントリーの大御所George JonesにWillie Nelson、更にブルーグラス系の演奏家(Johnny Ginbleだけはすぐにわかったけれど、Tut Taylorはたまたま楽器店の看板に名前が出ていたので多分そうかな?と思ったものの、Butch Robinsなどはエンドロールで初めてわかりました)らはとのセッションが多かったけれど、ステージのシーンでは当時のスワンプ・ロックの香りがムンムンのバンドでの演奏も多く入り、合間に何故かEric Andersenが1曲歌ったり、当時Shelter Recordsに所属していた人たちやその周辺に居た人は何気に皆出ていたのか終わりの方ではWillis Alan Ramseyが歌うシーンもあったりして、更にエンドロールで名前が出るまで気づきませんでしたが、J.J, CaleやDianne Davidson(この人はShelterではないけれど)なんて人まで出演していたようです。

グランドピアノを弾きながらお馴染みの曲を次々にシャウトする全盛期のLeonがやはり素晴らしく、終盤近くの"A Song For You"にジーンと来てしまいました。

それにしても1980年代以降のLeon Russellは何故チープな電子ピアノでステージに立ち続けたのでしょうね? あれのおかげで多くの名曲が台無しに...あくまでも個人の感想ですが。

その辺の理由はあの高額な伝記本に書かれているのかな?

 

☆「皆がモントルーにやってきた」。創始者クロード・ノブスの人生を絡めながらフェスの歴史を描いていたけれど、思っていた以上にロックやブルースのパフォーマンスが多く、いずれも熱演で食い入るように観てしまいました。

Deep Purpleの名曲"Smoke On The Water"のネタとなったエピソードも当事者たちからしっかり語られていましたっけ。

多くのリジェンドの素晴らしいパフォーマンスがあった中、Nina Simon やRoberta Flackは前奏だけ、Melanieに至ってはセッティングだけって何だそりゃという感じでしたが、ロバータの歌う"Ain't No Mountain High Enough”は是非とも聴いてみたかった...と思いきや、しっかりYouTubeに上がっていました。

ジャズよりももっぱらロックやブラック・ミュージックの数々が紹介されていましたが、Carole King、Muddy Waters、Etta James(当時FMで聴いた)、Ray Charles、Miles Davis、Prince、David Bowie、King Sunny Ade、Van Morrison、Gilberto Gil(確かこの年はテレビでもFMの音声と同時で放映された)などいずれも素晴らしく、それらの映像をしっかり残してくれたことに感謝。

 

☆アドリブを効かせた唱法や超絶技法のスキャットで人気の高いシンガーで、個人的にも「エラ&ルイ」や70年代のジョー・パスとの共演盤などは大好きでしたが、そんな彼女の生涯をプライベートも含めて数々のアーカイヴ映像を交えた素晴らしいドキュメンタリー映像でした。スウィング期からビバップ時代を駆け抜けていき、スタンダード・ソングブックなど多方面での活躍、それまでクラブ中心に行われていたジャズのライヴをホールで開催されるまでに押し上げていった過程を見て、その凄さを改めて思い知らされました。そしてこんな高名なシンガーでさえ1950~力60年代にかけては人種差別の被害も受けていた訳ですが、そんな中、マリリン・モンローやフランク・シナトラにも愛され、名プロデューサーのノーマン・グランツなどの協力もあり、更にキャリアを伸ばしていけたのはやはりご本人の誠実で愛らしい性格ゆえでしょう。やはり一度はライヴを観ておくべきだったと、今更ながら悔やんでいます。

様々な歌のフレーズがアドリブで次々に飛び出す圧巻の映像です♫

 

 

☆ビッグ・ママ・トーンソンはレコード店の店員の嗜みとして名前は二十歳過ぎくらいの頃から知ってはいましたが、当時その歌声を音源などで聴くことはありませんでした。実際に聴いたのは多分YouTubeやサブスクなどが普及してからだと思います。あるいはもしかしたら昔放映された黒人女性エンターテイナーの歴史などでチラッと目にしたことがあったかもしれませんが、その辺の記憶ははっきりしていません。ということで、これだけしっかりと彼女の歌を聴いたのは初めてでしたが、やはりジャニス・ジョプリンにも影響を与えた迫力ある歌声は強烈の一言でした。晩年の彼女は闘病のためもはやビッグ・ママとは言えないくらいに痩せ細ってしまいましたが、最後まで彼女らしさを貫いていたのは素晴らしかったです。

 

日本における外国人への差別と迫害を見つめ、平和と共生について考えるドキュメンタリー。現在の入管庁の難民認定制度・強制送還の問題と、百年前の関東大震災時に起きた朝鮮人虐殺を通して、日本の植民地主義について問い直す。
2023年、日本の国会では、政府による難民認定をさらに厳格化しようという法改正が議論を呼んでいた。不認定となった者が収容される入管施設では死者も出ており、その環境は長年にわたり問題視されている。この現状を変えようと、多くの市民が声を上げはじめた。一方、1923年には関東大震災の混乱のなかで、警察や自警団が朝鮮人や中国人を虐殺する事件が起きたが、日本政府は現在もこの問題を公式に認めていない。
映画では、難民支援を続けるアクティビストや、仮放免中の当事者、朝鮮人虐殺の証言を継承する市民グループやドキュメンタリー監督、研究者など、さまざまな立場の人たちにカメラを向け、「過去の虐殺と現在の入管問題は、いまだ精算されていない“植民地主義”でつながっている」という事実を浮かび上がらせていく。監督は「百年と希望」「わたしの自由について」の西原孝至。

2026年製作/72分/日本
配給:ML9
劇場公開日:2026年8月29日(以上、映画ドットコムより)

 

☆スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさんが入館施設で亡くなってから早5年が経過しましたが、体調不良が続いた中でまともに治療も受けられなかったのはやはりアジア人蔑視が根底にあったのは間違いなく、その事件を導入部に今も尚あちこちで続くヘイトスピーチなどによる外国人排斥運動、更にはもう100年過ぎた関東大震災時におけるデマからの朝鮮人虐殺へと話は繋がっていきますが、何せ今の首相が関東大震災はおろか第二次世界大戦に関しても「まだ生まれていなかった時代だし、知ったことか」みたいなスタンスなのには呆れます。ただ、こうした問題に取り組んでいるグループの中に若い人たちも積極的に参加していることが心強かったです。

小池都知事は今年も関東大震災時における朝鮮人犠牲者への追悼文を送ることを拒否し続けていますが、この人にもそろそろ鉄槌を食らわせたいものですね。

 

心を閉ざした転校生の少女が、差出人不明の謎の手紙に導かれて成長していく姿を描いた、韓国製の長編アニメーション映画。韓国の漫画家チョ・ヒョナが2018年に発表しベストセラーとなった同名コミックを原作に、YouTubeの短編アニメーションシリーズ「A Day Before Us」で注目を集めたキム・ヨンファンが長編初監督を務め、繊細な心理描写と細部まで美しい美術背景、詩情ゆたかな映像表現で描き出す。
友人をかばったことでいじめの標的となった少女ソリは田舎の学校へ転校するが、新しい環境になじめず心を閉ざしていた。そんなある日、彼女は机の中に隠されていた不思議な手紙を見つける。そこには、新しい学校で過ごすためのヒントと、「続きを探してみて」という謎めいたメッセージが記されていた。その言葉に導かれるように、同級生のぶっきらぼうな少年ドンスンと出会ったソリは、差出人を知っていると言う彼と一緒に手紙の続きを探していく。やがて、手紙に込められた「本当のメッセージ」が明らかになる。
主題歌は韓国の人気デュオ「AKMU」のイ・スヒョンによる「Your Letter」。2024年・第26回プチョン国際アニメーション映画祭にて審査員特別賞・技術賞・音楽賞を受賞。日本語吹き替え版では、アイドルグループ「HKT48」「IZ*ONE」の元メンバーで俳優の矢吹奈子がソリ役で声優に初挑戦し、「ハリー・ポッター」シリーズなどの声優・小野賢章がドンスン役を担当。

2025年製作/97分/PG12/韓国
原題または英題:Your Letter
配給:コミックス・ウェーブ・フィルム
劇場公開日:2026年9月25日(以上、映画ドットコムより)

 

☆普段あまりアニメは観ないのですが、たまたまこの映画の紹介を読み、面白そうかな?と思い観ることにしました。字幕版と吹替版がありましたけれど、アニメの字幕はシンドそうだったので吹替版を選択。PG12指定というのが謎でしたが、露骨ないじめや暴力のシーンがあったことでの配慮かな? ストーリーは何となく以前にも似たようなものがあったようにも感じましたが、日本に限らずどこの国にも陰湿ないじめがあることも大方が見て見ぬフリをしてしまうことも改めて認識、まるで宝探しでもするかのような手紙探しから徐々にまわりとの交流に繋がっていく過程は良かったです。アニメはマンガチックな登場人物と凝った背景の取り合わせが好みでした。

 

「淵に立つ」「恋愛裁判」などの深田晃司監督が、松たか子を主演に迎えて撮りあげた人間ドラマ。第39回岸田國士戯曲賞を受賞した平田オリザの代表作「東京ノート」に着想を得て、深田監督自らオリジナル脚本を執筆。「東京ノート」の精神を受け継ぎつつ、岡山県奈義町をモデルにした「ナギ」を舞台に新たな物語を描き、企画の立ち上げから9年の歳月をかけて完成させた。
自然豊かな町・ナギで、ひとり創作に打ち込む彫刻家の寄子。ある日、東京と台湾で建築家として活躍する友梨が数日間の休暇をとり、別れた夫の姉である寄子のもとを訪れる。若くして妻を亡くした寄子の幼なじみ・好浩、息子の春樹とその親友・圭太など、人々との出会いは穏やかな日常に小さな揺らぎをもたらしていく。友梨は寄子の彫刻のモデルを毎晩つとめるなかで彼女の知られざる喪失に触れ、友梨自身にも変化が起こりはじめる。
深田監督とは初タッグとなる松たか子が、癒えない喪失を抱えながら彫刻制作に没頭する寄子という複雑なキャラクターを体現。寄子の彫刻のモデルをつとめる友梨を石橋静河、寄子の幼なじみで役場に勤める好浩を松山ケンイチが演じる。2026年・第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

2026年製作/110分/G/日本・フランス・シンガポール・フィリピン合作
配給:スターサンズ
劇場公開日:2026年9月25日(以上、映画ドットコムより)

 

☆「ナギダイアリー」ということで、ナギとはてっきり凪を指すのかと思いきや、実際に岡山に奈義という町があるのですね。のどかな景色の中でその静けさを破るかのように響き渡る自衛隊の演習の砲音が印象的でした。別れた夫の姉で彫刻家寄子と今も交流を続ける女性建築家友梨が数日間寄子のもとで過ごす話で、ちょっと中学生の男の子同士の結婚宣言というのはさすがに違和感を覚えましたが、それをめぐる騒動はのどかな展開の中での良いアクセントになっていたかも? もっとも寄子の方にもやはり訳ありな過去があったりしますが...。

どこかで出てくるものとばかり思っていた友梨の元夫雅人は結局最後まで登場しませんでしたが、友梨と寄子の会話からその人格が見えてくるところが面白かったです。

ところで、今秋から始まったNHKの朝ドラ「ブラッサム」にはこの映画で(元)義理の姉妹を演じた松たか子と石橋静河(主役)が(時代を隔てているので関わる場面は無さそうですが)共に出演しているのでビックリでした。