近年はあまりにも多くの思い入れあるミュージシャンが次々に旅立ってしまったため、追悼記事はあえて書きませんでしたが、チャック・ネグロンの訃報となると、やはり書かない訳にはいきません。
私の中学から高校時代、つまりは1970年代の前半から中盤にかけて、アメリカのヒットチャートにどっぷり浸かっていた時代に多くのヒット曲を放っていたグループの一つがスリー・ドッグ・ナイトでした。
自作自演のバンドが増えていた中、彼らは基本的にアメリカやイギリスのあまり知られていないミュージシャンの楽曲を拾い上げ、次々にヒットを放っていきました。そんな彼らの楽曲は、選りすぐられたものだっただけあり、魅力的な曲が沢山ありました。彼らのおかげでどれだけ多くのすぐれたソングライターを知ったことでしょう。
その中でも特に一般の音楽ファンに親しまれた楽曲のリード・ヴォーカルを多く担当していたのがチャックでした。
1970年代後半から失速してしまい、解散。その後一時期リユニオンを果たすも80年代は5曲入りのミニ・アルバムを出したくらいで、表立った活動はありませんでしたが、熱心なファンはその時代でも多かったように思います。
ただ、チャックが重度なドラッグ依存になってしまったことでコリー・ウェルズやダニー・ハットンとの折り合いも悪くなって、ついには脱退をせざるを得なくなり、以後スリー・ドッグ・ナイトはコリーとダニーの二人とバックバンドという編成になってしまい、90年代の来日には私も観に行きましたが、やはり多くの曲でリードを担当したチャックの穴は埋められていなかったように思いました。
個人的には彼の在籍した時代のスリー・ドッグ・ナイトは観ることが出来なかったものの、20年くらい前だったか、当時Facebookの前にアメリカのSNSとして人気のあったMy Spaceで彼とやり取りしたことがあり、1970年代に来日したことを懐かしがっていたのが忘れられません。
2018年にコリーが亡くなってから、チャックももう一度スリー・ドッグ・ナイトで歌いたい旨をアピールしていましたが、結局叶わなかったようです。その代わり、ブラッド・スウェット&ティアーズのステージでのヴォーカリストとしても活躍していたそうで、YouTubeにもBS&Tとの動画が上がっています。
今日、今やバンドのヴォーカリストとしては唯一の生き残りであるダニー・ハットンが今日チャックの訃報に触れて、最後には和解して語らいあう時間を持てたことをFacebookに投稿していました。
ファンにとっては涙ものです。
最後に彼がスリー・ドッグ・ナイト時代に歌いヒットした楽曲を並べておきましょう。
ソロではファースト・アルバムでテンプテーションズを彼らに負けないくらいにソウルフルにカヴァーしたこの曲が好きでした。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
ちなみにスリー・ドッグ・ナイトのオリジナル・メンバー7人中生存しているのはダニー・ハットンとマイケル・オルサップの2名だけになってしまったようです。

