やせっぽちのヒロシのブログ -26ページ目

やせっぽちのヒロシのブログ

音楽とお酒が大好きです。
趣味は国際交流?(笑)。

前回の記事と同時期のものですが、こちらはかつて思い入れのあったバンド2つのジョイント公演だったこともあり、長文となっています。

 

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

4/20 Huey Lewis & The News vs Chicago @東京国際フォーラム・ホールA

このところ(かつての?)大物を抱き合わせて行なうコンサートが多いようだけれど、洋楽不振の今、個々ではホールでの集客って難しいのだろうか?なんて思いながら足を運んだヒューイ・ルイス&ザ・ニュースとシカゴのジョイント公演。

シカゴは、何といっても僕が中学生の頃に、そのブラス・サウンドのカッコ良さと社会性に富んだメッセージ的な歌詞(対訳を通してだったけれど)にシビレて、ファンになった。
1972年ニクソンの再選あたりから政治色は後退してしまったが、ポップな佳曲を量産し、それはそれで楽しめた。
しかし、多くのオールド・ファン同様、一度下降線を辿った後のデイヴィッド・フォスターによる再生以降はどうも苦手。勿論いい曲はあるのだけれど、夢中にはなれなかった。

一方のヒューイ・ルイス&ザ・ニュースは、丁度80年代初頭、ニューウェイヴが世を席巻し、キーボード主体のピコピコした音が蔓延していたころ、昔ながらの爽快な正統的アメリカン・ロックを聞かせてくれる、清涼飲料水のような存在だった。
当時のタワー・オヴ・パワーのホーン・セクションを配したコンサートも楽しかった。
だけど、やはり彼らも音楽自体がマンネリし、ステージも手馴れた巧さが鼻につくようになって、いつしか興味をなくしてしまった。

という訳で、どちらも僕にとっては一時代終わっている感もあるグループではあるけれど、それぞれ好きだった曲は今も変わりなく好きなので、懐メロ気分で参戦。
例によって、平均年齢をひときわ高くしているY氏と一緒だがあせあせ

会場はさすがに年齢層高め。ほとんどの客が40代から50代半ばといった感じだったろうか。
そんな中、何故か僕の右隣には若い女性二人連れで、何となくラッキーなんて思ったりして目がハート
ところが、その後意外な事実が発覚するのであった。

 

第一部はヒューイ・ルイス&ザ・ニュース。
全盛期のライヴと同じく、心臓の鼓動から始まる"The Heart Of Rock & Roll"。すでに会場は総立ち状態。
タワー・オヴ・パワーではないが、ホーン・セクションも参加。
序盤で早くも"I Want A New Drug"が登場したのにはビックリ。このリフを聴くと今も「ゴーストバスター!」と叫んでしまいたくなるうまい!。勿論こちらの方が先にヒットしているのだけれど。

事前にヒューイの声が出ていないという情報があって、ちょっと危惧していたけれど、それほどではなかった.....が、やはり精彩は欠いていたように思う。ただ、もっと悲惨な例は沢山見ているので、まぁ年相応と見るべきか?
その分彼のブルース・ハープのパートは増えているように思った。特に彼のハーモニカから"Jacob's Ladder"に継いでいく展開にはちょっと意表を着かれた感じ。

アカペラの"So Much In Love"ではメンバー全員で相変わらずの美しいハーモニーを聞かせてくれたし、ヒット曲"Heart And Soul"から本編ラストでは彼等のR&B趣味全快で盛り上がって終了。
アンコールの"Bad Is Bad"で参加したシカゴのビル・チャンプリンはベイエリアのジャム・セッションを彷彿させてくれる熱演で、最後まで楽しませてくれた。

休憩時間、「あれ?、ヒロシくん?」と声をかけられ、通路を見ると、20年ほど前に2年間働いていた築地のベンチャー会社の元社長Mさんだった。
「ああ、どうもお久しぶりです」と挨拶。以前からヒューイ・ルイス・ファンであったので、会うかもしれないとは思っていた。
よく奥さんや娘さんを連れてきているので、「今日もご家族と一緒?」と訊いたら、指を差したのは僕のとなりの席にいる女の子。
何と当時小学生だった長女のSちゃんだった。何度か別のライヴでも親子で会ったことはあるが、いつも挨拶程度ですぐに別れていたから、僕は今でも子供のときのイメージしかなく、その成長した姿に改めてビックリだったあせあせ それも、全く別々にチケットを買っていたのに、何たる偶然。
それにしても親子でヒューイ・ルイス・ファンというのも凄いな。

 

第二部のシカゴは、何とリズム隊を両脇に追いやり、ホーン3人がステージのフロントという思いきった配置。
まず僕が彼等の魅力にハマったきっかけとなった曲"Introduction"でスタート。まぁ、RCサクセションで言えば「よォーこそ」みたいな彼等のテーマ・ソングのようなものだけど、このダイナミックなイントロや間奏のホーンがたまらない.....と思いきや、何とあっさりと次の曲"Questions 67 And 68"にメドレーとなってしまう。そりゃないぜ。
それも印象的なイントロを省き、ジェイソン君が「フトゥアルィヌォムゥヌェヌォヌァクァ~ドゥエ♪(ふたりの胸の中で)」とカタコトの日本語の歌詞で

https://genius.com/Chicago-questions-67-and-68-japanese-version-live-in-japan-lyrics

歌い出すので、もうズッコケもいいところ。一気に冷めてしまった。
彼等はファン・サーヴィスのつもりなのだろうが、あきらかに間違っているなぁ。

それでも大作"Ballet For A Girl In Buchannon"は、有名曲の抜粋ではなく、ほぼ全パートやっていたのでちょっと持ち直したけれど、次には早くも第一部を終えたばかりのヒューイ・ルイスが登場し、僕の大好きな"Does Anybody Really Know What Time It Is"("いったい現実を把握している者はいるだろうか?”という邦題にアートロック時代の名残りを感じる)をロバート・ラムでなく彼が歌ってしまったことで、再びめげる。
更にザ・ニュースのメンバーが勢ぞろいして、"I'm A Man"を両者が共演するが、両者のホーン・セクションが横一線に並んで演奏したのは圧倒的な迫力。でも、これはやはりアンコールでやってほしかった。

新作からロバートが1曲歌った後は、怒濤のヒット・パレードだったけれど、時間の制約からか、大半がメドレーになってしまうのが残念。特に80年代の曲がそうなってしまうところに、多分ベスト・ヒットUSA世代のファンには不満が残る構成だったのではないかな?
この日のファンの比率がどうだったのかはよく判らないけれど.....。
ただ、ヴォーカリストが曲ごとに交代し、従来のロバート、ジェイソン、ビルだけでなく、ギタリストのキース・ハウランドが歌ったり、トランペットのリー・ロクネインがギターを持って歌ったりして面白かった。

 

終盤は"Beginnings""Just You 'N' Me""Saturday In The Park""Feelin' Stronger Everyday"など70年代のヒット曲をフル・コーラスで次々に演奏。近年のロバート・ラムはリード・ヴォーカルを取る時にはピアノでなくキーボードをぶら下げて(エドガー・ウィンターを思い出す)ステージ中央に出て歌うのが定着しているけれど、どうもイメージ良くない。
もっとも、考えてみたら、シカゴのオリジナル・メンバーはホーンの3人(今回ウォルター・パラザイダーは来日せず別のメンバーが代役なので2人)と彼だけなので、彼らはグループの顔として目立つところに居なければいけないのだろうなぁ。老舗を維持していくのはどこの世界も大変だ。

そして彼らの80年代を代表する"Hard To Say I'm Sorry/Get Away"で本編が終わった後、アンコールは、マスコミで話題となったが、布袋クンの登場。すでにネットで確認していたM親子から知らされていたので驚きはしなかったものの、この必然性のないゲストには正直不快感を覚えた。
何でも彼の音楽を聴き興味を持ったロバート・ラム直々のオファーで実現したとのことだが、それが事実だとすれば、「いえ、大変光栄には思いますが、ファンは皆あなた方の演奏を聴きに来ているので、少しでもあなた方の持ち時間を奪ってしまうことは、同じくファンのひとりとして慎みたいと思います。どうかご理解ください」とでも言ってやんわり断るのがクールだと思うんだけどなぁ。
勿論彼の登場に盛り上がった客も多かったので、上記の感想は多分僕の度量の狭さを表しているのだろう。
でも10数年前にサンタナのコンサートでナベサダが飛び入りでほぼ全曲参加していたときには、バンドの一員になりきったような演奏で、そうした不快感はいっこうに感じなかったんだけど。
あと、サム・ムーアのライヴでも清志郎が飛び入りして話題になったけれど、彼の場合サム&デイヴへの敬意を何十年も語っていたので、それはそれできっと感慨深いものであったと思う。
布袋とシカゴって、やはり結びつかないんだよね。

 

彼の曲が演奏されたことで、結局本来セット・リストに予定されていた"Free"が割愛され、ラストに定番"25 Or 6 To 4"(長い夜....これも素晴らしい邦題だな)が引き続き布袋のギターをフィーチャーして演奏され、終了。
う~ん、やっぱり布袋に思い入れのある(あるいは抵抗無い)人が見れば、一生忘れられない盛り上がったコンサートとなったのだろうけれど、僕にとっては、ロス・ロボスやベン・E・キングやエルヴィン・ビショップのライヴに出てきた大木トオル、ステファン・グラッペリのコンサートに登場した古澤巌、キーラに登場したドンマツオと共に、後味の悪いものとなった。

でも、やっぱり、シカゴは、僕がロックを聴き始めた頃からの数少ない現役バンドとして思い入れはあるし、文句をタラタラ言いながらも聴き続けることになりそう。
今回も細かいところでアレンジを変えていたり、面白い部分は沢山あったし、ドゥービー・ブラザーズもそうなんだけれど、懐メロ・バンドとなっても、それだけで終わらない魅力は今もあるように思うので。

最後に、両者がそれぞれ当日演奏しなかった曲で、僕の好きな曲をアップしておこうと思います。

Stuck With You / Huey Lewis & The News

MTV華やかかりし頃のプロモ・ビデオ。歌・映像ともども無邪気で好きだった。

Old Days / Chicago

リード・ヴォーカルのピーター・セトラが後ろ向きな歌詞を嫌い、彼の在籍時にはライヴではあまり演奏されなかったというので、これは貴重な映像かも?
近年ではジェイソンの歌でよくライヴでもセットリストに入っていたが、今回は時間の制約がありオミットされてしまったみたい。

 

2008年4月24日 記

 

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

最近さすがに両者ともメインストリームでは無くなってしまったように思いますが、それでもシカゴはメンバー・チェンジを繰り返しつつも今年もしっかりツアーを続けているようです。ロバート・ラムはもう80歳になったはずですが、お元気そうで何よりです。

一方ヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの方はヒューイが2018年にメニエール病の治療のためにツアーをキャンセルして以来活動が途絶えているようで、ちょっと心配です。