アーカイヴス その22 年末は忙しい/ケルティック・クリスマス他 | やせっぽちのヒロシのブログ

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音楽とお酒が大好きです。
趣味は国際交流?(笑)。

年末は忙しいというタイトルは、決してライヴで忙しかったわけではなく、仕事が...ということです。

 

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例によって12月中旬から1月いっぱいくらいまでは会社の繁忙期にあたるため、平日のライヴなんてもってのほか。
年内に見たいものは随分あったのですが、結局17日のウィスパーズで見納めになってしまいました。
去年はクリスマスの時期に六本木ヒルズ・アリーナで冷たい強風に震えながらアヌーナを見たんだっけ。
まだあと1ヶ月くらい、こんな状態が続きます。

 

12/2 BRITISH FOLK/TRAD FESTIVAL @Antiknock
事前にTrader Hornの片割れJudy Dybleが病気で来日できないという噂は聞いていたが、実際入場時にスタッフが診断書のコピーを見せ、彼女のメッセージを載せたプリントを配っていたのには苦笑してしまった。
そのTrader Hornのもう一人の方であるJackie McCauleyのソロで始まったけれど、いかにも....というようなフォークの香り漂う歌もあれば、時にGeoff Muldaurあたりにも通じるようなフォーク・ブルースも聞かせ、悪くはない。だけど、ここにJudyのヴォーカルが入っていれば更に輝いただろうにと思うと、やはり残念。
続くFrankie Armstorongは、すっかり白髪になったうえ、ほとんど失明状態らしいが、歌声は美しくしっかりしており、力強いアカペラを聞かせてくれた....けれど、やはり30分くらいが限度なのか後半はちょっと声が荒れてしまった。
最後のMike Heronも残念ながら名前の通りヘロヘロンといった感じで、個人的に好きだったMike Heron's Reputation時代の"Singing The Dolphin"もヨレヨレで台無し。ラストの方でJackieがジョイントしてからはだいぶ印象もよくなったので、最低限のバンドでやってくれれば、それなりに面白かったのでは?
それにしてもこの主催者、前回もそうだったけれど、3人掛けのベンチに無理やり4人座らせる指定席のつくりは、改善できないものかなぁ?

12/9 Celtic Xmas @すみだトリフォニー・ホール
年末恒例、毎回楽しませてもらっています。
さすがに最近は顔ぶれに新鮮さはないけれど、そのパフォーマンスぶりには保証つきの人たちばかり。
まずLunasa。見るのは久しぶりだったけれど、メンバーの入れ替えがあったもののスリル満点の演奏は変わらない。今回は曲によってアイリッシュ・ダンスも入り、盛り上がった。
次のTim O'BrienとDirk Powellは、二人だけだし、フォーク寄りの歌が多くなるのかと思っていたら、結構ブルーグラス色も強かった。ただ、こうしたホールで聞くにはちょっと無理があったように思う。多分その後のライヴハウスでの単独公演はもっと気分が変わったんだろうけど。
休憩を挟んで登場したPaul Bradyは、今回もバンドは無しだったが、弾き語りでも充分な迫力と包容力がある。ちょっと5曲は少なすぎという物足りなさはあったけれど、昨年のカトリーナ被害に絡めた"The Lakes Of Pontchartrain"は素晴らしかった。
またアンコールでのTim O'Brienとの"Down In The Willow Garden"やLunasaをバックにした"The Home Of Denegal"は後日の単独公演では聴けなかっただけに、得した気分。
最後は例によって出演者全員による大団円。

 

終演後、久々に地元の沖縄料理店に行ったら、店の常連T中さんに新しい彼女が出来たらしいという情報を聞く。そいつはめでたい....と(本人にとっては大きなお世話だろうが)ついつい飲みすぎてしまった....が、後日それは誤報であったらしいことをご本人のブログにて知る。
まぁ、彼女いない歴既に10年を越えてしまったワタクシめが言っても説得力が全くないでしょうが、ゆっくりいい人を探してください(笑)。

12/11 Livingston Taylor @草月ホール
前回は確かサイドマンを一人同行させていたけれど、今回は完全にソロのパフォーマンス。キリン・ビールがスポンサーということで、開演前にワン・ドリンクのビールを飲んでいると、次々と知人に会ってしまった。
まだ僕は手にしていないのでよく知らないが、新作からの曲が多かった模様。
でも、勿論初期の"Carolina Day"やヒット曲"I Will Be In Love With You"、誰もが知っているスタンダードで彼の十八番でもある"Somewhere Over The Rainbow"、兄Jamesもカヴァーした"Going Round One More Time"といった代表曲も歌ったし、そのJamesの"Carolina In My Mind"も歌うサーヴィスも。
カヴァーといえばStephen Bishopの"On And On"も歌っていたっけ。
全ての曲は彼のギターもしくはピアノと足で刻むリズムだけで歌われたけれど、しっかりした演奏なので、全く不安を感じさせない。思えばそれはLinda Ronstadtの前座として武道館で歌った1979年からすでに確立されていたものだ。
今回はバンジョーを弾かなかったのが残念ではあったけれど、その分ピアノの曲が多かったおかげで"Get Out Of Bed"も久々に聴くことができたし、満足。

コンサート終了後、旧友のS水さんとF井さん、札幌からこれを見るために来られたYTさん、このところよくライヴでお会いするT本さんらと、赤坂の居酒屋さんでしばしの歓談。皆さんそれぞれに熱心な音楽ファンなので話は尽きない。
アッという間に終電近い時間になってしまった。

 

12/12 Paul Brady @duo music exchange
すでにケルティック・クリスマスでウォーミング・アップしていたので、この単独公演は楽しみにしていた。
まず、オープニングアクトで、Tim O'BrienとDirk Powellが登場。
二人の演奏テクニックは素晴らしく、またやはりこれくらいの規模での会場のほうが彼らにはよく合っており、ヴォーカリストとしてのTimの良さも引き立っていた。昨夜の単独公演はリヴと重なってしまい断念したけれど、見たかったな。
セットチェンジがあり、いよいよPaul。昨夜のリヴ同様、ギターとピアノ(キーボード)での弾き語りだけれど、当然のことながらタイプは全く違うので、比較はできません。
全てのアルバムを持っているわけではないので断言はできないけれど、かなりベスト・オヴ的な選曲だったように思う。
彼のアルバムを日本で販売しているMusic Plantでのレポートhttp://www.mplant.com/paulbrady/c_xmas06.htmlによると、かなり自分にプレッシャーをかけて臨んだらしいけれど、実際適度な緊張感もあったし、かと言って息苦しいほどのものではなかった。
それも熱心なファンが多かったせいか、イントロや歌い出しから拍手のくる曲も多く、それに気をよくしたようで、しだいにリラックスしていくのがわかる。機嫌も良かった。そして歌のテンションも更に上がっていく感じ。
途中で歌われた"The Island"で、かつてこの曲を素晴らしい解釈で歌っていたDolores Keaneを思い出し、今ごろどうしているのか気になってしまった。
アンコールではTim & Dirkとの共演で2曲。ここでのTimのコーラスも良かった。最後は再びひとりで"The Lakes Of Pontcartrain"を感動的に歌って締め、大きな拍手に包まれる。

そして、まさかのサイン会。
ここでもPaulはすごく上機嫌で、コアなファンの差し出すアナログ盤に狂喜し、1枚1枚丁寧にサインし、一人一人との会話を楽しんでいた。

そして会場で会ったT木さん、昨夜に引き続きT本さん、例の達人M村さんに、初めてお会いしたHさんらと、終了後またまた居酒屋さんへ。
帰宅は二日連チャンで午前サマ。

 

12/17 The Whispers @ Cotton Club
昨年もこのくらいの時期に来日し、その時は高いチャージに気後れし結局見に行かなかったのを後悔していた。
その後ストーンズやらジョアンやらで高いチケットに慣れてしまったこともあるし、例によって見られるうちに見ておこうという主義なので、今回は迷わず予約を入れてしまいましたよ。
でも、入れ替え制の限られた時間の中でオープニング・アクトがあり、お姉さんがBobby Caldwellのありきたりな曲を歌ってくれちゃったりするので、気分はサイアクに。
次にバンドのインストが入り、3曲目でやっと主役たちが登場。まぁ、ソウル・ショーの典型的なパターンではあるけどね。
そこからはオールド・スクール特有の振り付けがたっぷりのショー・タイム。洗練されたハーモニーは健在。5曲目くらいに早くも大ヒット曲"And The Beat Goes On"で早くも総立ち状態。
新作からの曲を歌う前にはCD Babyで買ってくださいみたいなことを歌いながら宣伝していたけれど(僕もそれで買いました)、これって店頭発売はしないということ?
更に時節柄、Donny Hathawayの"This Christmas"や定番"The Christmas Song"もあり、クリスマス気分になったところで、終盤に突入。
途中、さっきとはまた別の女性歌手が"Just My Imagination"を歌ったが、こちらの女性はなかなかいい歌声だった。
アンコールは当然のように"Rock Steady"で、客席は再び総立ち。
しかし終わってみれば、やはりちょっと物足りなかったような気も....。クリスマス・ソングが入ったおかげでオミットされた曲もあったことだろうし。

何はともあれ、今年のライヴはこれにて打ち止め。本当はJohnny Gillも見たかったけれど、ちょっと気乗りしなくなってしまい、やめました。思えば今年の最初のライヴはコットン・クラブでのThe Manhattansだったので、締めがまたコットン・クラブでというのも、自分にとっての今年を象徴しているかも?

 

2006年12月30日 記

 

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ということで、ようやく2006年の振り返りが終わりました。多分この年が一番多く記録していた時期で(これでもこのアーカイヴスではかなり削りました)、その後だんだん尻すぼみになっていきますが、とりあえず次回からは2007年を振り返っていきたいと思います。