BÉLA FLECK & ABIGAIL WASHBURN | やせっぽちのヒロシのブログ

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趣味は国際交流?(笑)。

先日観たBela Fleck & Abigail Washburn公演は予想以上に素晴らしいパフォーマンスで、やはり無理してでも2ショーを通しで観るべきだったと後悔しています。

https://www.bluenote.co.jp/jp/artists/bela-fleck/

 

これまでBela Fleckを観たのは、1980年代のSpectrum、New Grass Revival、1990年代のFlecktones、4回目の今回は何と30数年ぶりでしたけれど、ただテクニックの凄さだけではなくあらゆるジャンルの音楽を吞み込んだ懐の深いプレイヤーであることを今回も改めて認識させられました。

思えば彼がまだ二十歳そこそこくらいで製作されたファースト・アルバム"Crossing The Tracks"(ここで既にChick Coreaの"Spain"をカヴァー)は私がレコード店でブルーグラスを売っていた頃に発売され愛聴しましたが、

それから今に至るまで(いくつか未聴の作品もありますが)毎作本当に楽しませてもらっています。

現在は彼の数々の作品もサブスクで簡単に聴けるので、便利な世の中になりました。

このバンジョーのルーツを求めて訪れたアフリカでのセッションは特に素晴らしかったです。

 

一方のAbigail Washburnは、以前BelaがChick Coreaと共演したライヴ(未見)にも同行していたそうですが、やはり多才な人で、バンジョーだけでなく、フォークからジャズ(Abbey Lincolnについて説明した後、彼女の名唱で知られる"Long As You're Living"を軽やかに)、ゴスペル、果ては中国語の歌まで包容力のある歌声で聴かせ、アンコールではタップダンスまで披露。

そしてMCもユーモアたっぷりで、Belaが大作"Rhapsody In Blue"を弾き終わると

涼しげに「悪くないわね」と言って笑いを誘い、また亡くなった父親が行く先々で彼女のCDを買っては会った人に「娘のCDだ」と手渡していたという話も微笑ましかったです。

"Keys To The Kingdom"では巧みに観客に合唱へ導く手腕も見事でした。

 

セットリストは毎回変えていたそうなので私の観た回だけだったかもしれませんが、今は亡きTony Riceのアルバム"Church Street Blues"から"Pride Of Man"が演奏されたことも会場に少なからず居たであろうブルーグラス・ファンには嬉しい選曲だったのではないでしょうか?

何にしてももし次回の来日があったら借金してでも2ショーしっかり観たいと思わせる内容の濃い公演でした。

 

2024年6月2日 2nd show @Blue Note Tokyo

 

ちなみに彼らのレパートリーにはこんな曲まであるらしく、そうした趣向の曲も何か聴いてみたかったな。

そう言えばNew Grass Revivalで来日した際にはVan HalenのTシャツを着てステージに立ちメンバーにからかわれていたっけ。