アーカイヴス その2 The Rollling Stones @東京ドーム 2006年3月 | やせっぽちのヒロシのブログ

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趣味は国際交流?(笑)。

鈴木元都知事は80歳になっても逆立ちが出来ることをアピールして選挙に勝った。森光子は80歳になっても「放浪記」ででんぐり返しをして「これができるうちは続ける」と豪語した。そして、ミック・ジャガーは80歳になっても広いステージを駆け回って歌い続けそうな気がする。

悪評高い主催者による、バカ高いチケット代のコンサート。あとは観る方がそのチケット代の額に見合う満足感を得られるかどうかということ。
結論から言うと、大満足とはいかなかったけれど、今回も充分楽しんだ。

「Jumping Jack Flash」で始まり、観客はもう最初から興奮状態だけど、もう5回目の来日となれば、定番の合間にどれだけ珍しい曲が聴けるかということに関心が行ってしまうのは、多分僕だけじゃないよね。
3曲目の「She's So Cold」、生で聴いたのは多分初めて。映画「Let's Spend The Night Together」で強く印象に残っていたけれど。
そして、「この曲憶えてる?」というMCの後に歌われた「As Tears Go By」には、ちょっと涙腺が刺激される。マリアンヌ・フェイスフルのコンサートも思い出してしまった。

更にレイ・チャールズに捧げられた「The Night Time Is The Right Time」が前半のハイライトだったろうか。リサ・フィッシャーの強烈なシャウトが耳に残った。
お約束のキースのソロを2曲挟んで、早くも「Miss You」。すると、今度は演奏しながらステージの一部がセンターステージヘ移動するという大技に出た。もうわざわざ歩いて行く必要がなくなった訳で、無駄のない良いアイデア....なんだろうけれど、その分、観客とのコミュニケーションがおざなりになってしまったような気も。そしてセンター・ステージでの「Get Off My Cloud」は多分日替わりメニューのひとつなんだろうね。金曜日は何をやったんだろう。
「Honky Tonk Women」でまた演奏しながらフロント・ステージに移動し、あとは定番が続く。
「Brown Sugar」も、やはりクライマックスで演奏する方が盛り上がるよね、とか思っていたら、えっ?もうオシマイ? 何か短いような....。
定番曲の中でも、「It's Only Rock And Roll」がなかったし、「Midnight Rambler」も聴きたかったぞ。
結局アンコール2曲を含めて2時間ジャストくらい。うーん、やっぱりもう3曲くらいはやって欲しかったな。でも、メンバーの年齢を考えれば、それでも充分だろうという気も。

前回が素晴らし過ぎた。あれだけのテンションを今回も求めるというのは、欲張りすぎかもしれない。彼らの元気な姿を拝むことが出来ただけでも神に感謝すべきだろう。
もしかしたら、二日目はとんでもない感動が生まれているかもしれないし。それを期待できるだけのものは彼らもまだ充分に持っていると思う。

少なくとも彼らがやり続けている限り、まだまだ自分も年齢を言い訳にはできないということですよね。

 

ところで、若い衆やご婦人方の関心はやはりミックやキースなんだろうけれど、オレのようなオヤジにとって、今のストーンズで最も輝いているのはチャーリーだね。あの枯れ具合、ストイックさ、そして無表情そうに見える中に時折見せる、はにかんだような笑顔。渋すぎる。
メンバー紹介のときでも、チャーリーには一際高いリスペクトのようなものを、観衆の拍手から感じる。
元ローリング・ストーンズFCの副会長だったというI女史は、ビル・ワイマンが脱退した時点でストーンズは終わったというようなことをおっしゃっていたが、チャーリーがいる限り、ワタシャ見守っていきたいです。

 

2006年3月25日 記

 

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残念ながらチャーリー・ワッツも2021年に亡くなってしまいました。

今年は久々の来日もあるらしいですが、チャーリーが居ないという現実に向き合う辛さ、そして多分チケット代も半端なく高騰することでしょうから、観に行くかどうかはわかりません。