2月に観た映画 その1 | やせっぽちのヒロシのブログ

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音楽とお酒が大好きです。
趣味は国際交流?(笑)。

2月前半に観た映画です。

 

1980年代の音楽シーンに変革をもたらしたアメリカのロックバンド「トーキング・ヘッズ」が1983年に行った伝説のライブを記録したドキュメンタリー。
キャリア絶頂期にいた彼らが全米ツアー中の83年12月にハリウッドのパンテージ・シアターで敢行したライブの模様を収録。バンドのフロントマンであるデビッド・バーンの躍動感あふれるパフォーマンスに、彼を象徴する衣装「ビッグ・スーツ」、エキセントリックなダンスとエキサイティングな演出による圧巻のステージを映し出す。
後に「羊たちの沈黙」でアカデミー賞を受賞するジョナサン・デミが監督を務め、「ブレードランナー」のジョーダン・クローネンウェスが撮影を担当。2023年には、1992年から眠っていた本作のネガを基に、バンドメンバーのジェリー・ハリスン自らサウンド監修を手がけた4Kレストア版としてリマスターされた。(以上、映画ドットコムより)

 

☆昔LDで購入しましたが、10年くらい前にハードがポシャってしまい見られずにいたので、今回久しぶりに観ることが出来ました。ということで元の映像と比較することは出来ませんでしたが、記憶の中にある映像よりは随分鮮明になっているようには思います。実は以前ビートルズの映画をIMAXで観た時に、やたら画面がデカいだけであまりIMAXならではの良さは感じられなかった上、昨年観たテイラー・スウィフトのライヴ映像は逆にIMAXの効果を極限まで活かしたものだったため、やはりそれ用に作られたものでないとIMAXで観る意味は無いだろうなんて偏屈な考えを起こして、今回はノーマルのスクリーンで観てしまいましたが、もし機会があれば改めてIMAXでも観てみたいものです。

それにしてもトーキング・ヘッズは1980年代のアメリカン・ロックの中ではやはり他のバンドと一線を画した存在であったことを改めて実感。更に各メンバーは勿論、Pファンクの故バーニー・ウォーレル、ブラザーズ・ジョンソンで活躍したアレックス・ウィアーといったサイドメンの好演ぶりも光ります。

そして内容的にも一昨年のデイヴィッド・バーンの「アメリカン・ユートピア」にも繋がる一貫性も感じられ、そのブレの無さもまた素晴らしいです。あと個人的には当時あまり好みの容姿ではなかったティナ・ウェイマスの可愛さに今更ながらキュンとなりました(笑)。

 

ジャズピアニスト、オスカー・ピーターソンの波乱万丈な人生と音楽にスポットを当てたドキュメンタリー。
陽気なキャラクターと幸福感に満ちたリズム&ハーモニー、明快で魅力的な音質と超絶技巧で人気を集め、日本でも「プリーズ・リクエスト」などの名盤の数々で知られるオスカー・ピーターソン。その順風満帆に見えた音楽人生には、長きにわたる差別との戦いがあった。1962年に彼が作曲した「自由への賛歌」は公民権運動を象徴する曲のひとつとなり、その音楽的・社会的影響は分断の続くアメリカで今なお響き渡っている。93年には脳梗塞を発症し、ピアニストとしては絶望的かと思われたが、懸命のリハビリで奇跡の復活を遂げ、2004年には来日も果たした。
映画では差別との闘いや病気と復活までの困難な道のり、家族愛について本人が語るインタビュー映像をはじめ、妻や娘による晩年についての貴重な証言も収録。さらにビリー・ジョエル、クインシー・ジョーンズらオスカーの音楽に影響を受けたミュージシャンたちがその魅力を語る。放送・配信のタイトルは「オスカー・ピーターソン ジャズ界の革命児」。(以上、映画ドットコムより)
 
☆私の生まれる遥か前から活躍していた人であり、また私自身がジャズ・ミュージシャンの生い立ちなどには詳しくないため、恥ずかしながら彼がカナダ出身であることを今まで知りませんでした。いつも笑顔で楽しそうに演奏している映像や写真しか見ていなかったので、その陰に様々な差別との戦いの歴史があり晩年は脳梗塞との闘病もあったということも改めて知りました。またノーマン・グランツとの強い結びつきも今回認識を新たにした次第です。
それにしてもこうして改めて彼の演奏シーンを見ていると、ほとんど神業とも言えるテクニックに目が釘付けになってしまいます。改めて家にある彼のアルバムを聴きたくなりました。
今回彼を語るミュージシャンたちの中で特に登場回数が多かったビリー・ジョエルはアート・テイタムとオスカー・ピーターソンに多大な影響を受けていたとのことでした。
 

「恋愛依存症の女」「階段の先には踊り場がある」の木村聡志監督による恋愛群像劇。
美容室で働くむっちゃんとグリコは音楽の趣味が合うことに気づいて以来、なんでも話し合う仲となる。ある日、グリコに未練のある元恋人モーが美容室に現れる。グリコはシンガーソングライターのナカヤマシューコのライブで旧知のベンジーと再会し、同行していたむっちゃんはベンジーに一目ぼれ。むっちゃんはグリコとモーの協力を得てベンジーと恋仲になるべく奮闘するが、ベンジーはナカヤマシューコと関係を持つ一方で、久々に会ったグリコにひかれていた。そしてグリコもむっちゃんに対し罪悪感を抱きつつ、ベンジーのことが気になってしまう。
「なのに、千輝くんが甘すぎる。」の莉子がむっちゃん、「孤狼の血 LEVEL2」の筧美和子がグリコ、「愛なのに」の中島歩がベンジー、特撮ドラマ「騎士竜戦隊リュウソウジャー」の綱啓永がモー、シンガーソングライターのみらんがナカヤマシューコを演じる。2023年・第36回東京国際映画祭「アジアの未来」部門出品。(以上、映画ドットコムより)

 

☆ほとんど会話だけで成立しているような感じで下北沢あたりでやる小劇場の芝居でも観ているような感覚で楽しめました。ややっこしい四角関係に更に別の人物も絡み、それを何とか簡潔な関係にしようと話し合うものの、結局は堂々巡りになってしまうというのが笑えます。その会話の中に出てくる様々なトリヴィアも懐かしく、そもそもベンジーって名前からしてやはり某ミュージシャンを思い出してしまいますから。それにしても江崎という姓だからグリコという通称は今の若い子たちに通じるのでしょうかね?(笑)。

最近やたらと中島歩が出演している映画を観ているように思いますが、それだけ売れっ子ということなのでしょうね。今回もこの人の一見クールなようでかなり情けない男的な持ち味がよく出ていたように思います。

 

コロナ禍の韓国を舞台に、母親の経営する店で働くことになったニートの女性が、店を訪れる人々との交流を通じて人生を好転させていく様を描いたドラマ。
世界中で新型コロナウイルスが蔓延するなか、25歳でニートのジュリは、人との交流を避けて家に引きこもっていた。母親のヨンシムは厳しい状況のなか、キンパ(韓国の海苔巻き)の店を経営している。ある日、病気の祖母の看病のためヨンシムが店を離れることとなり、ジュリが店番をすることに。店を起点にさまざまな人との交流が生まれ、日常が大きく変化するジュリ。店番の日々を通して、次第に彼女自身も変化していく。
主人公ジュリを演じるのは、「ペルソナ 仮面の下の素顔」「賢い医師生活」「ムービング」などの話題作に多数出演するシム・ダルギ。(以上、映画ドットコムより)

 

☆前日が節分で世の中が恵方巻きフィーヴァーしていたのとは無関係にこの韓国の恵方巻きとも言えるキンパ巻きのお店で奮闘する女性の映画を観てしまいました。先の「違う惑星の変な恋人」を観た後、本当は別の邦画の話題作を観るつもりでしたが、何だか気が進まなくなって、たまたま近くで上映されているこの映画が時間的にもこちらの都合に合い、全く予備知識なしで観た次第です。多分「ローリング・ガール」というタイトルもキンパを巻くところから付けられているのでしょうね。

主人公は特別美人というわけでもなく、また特に何か大きな出来事があるわけでもなく淡々としたストーリーの地味な映画でしたが、何となく心がほっこりする後味の良い作品でした。

 

巨匠スティーブン・スピルバーグが1985年に手がけた名作映画「カラーパープル」をミュージカル映画としてリメイク。ピュリッツァー賞を受賞したアリス・ウォーカーの同名小説と、ブロードウェイでロングランヒットを記録したミュージカル版をもとに再映画化する。
横暴な父に虐待され、10代で望まぬ結婚を強いられた女性セリー。唯一の心の支えである妹とも離れ離れになり、不遇な日々を過ごしていた。そんな中、型破りな生き方の女性たちとの出会いや交流を通して自分の価値に目覚めたセリーは、不屈の精神で自らの人生を切り拓いていく。
主人公セリー役にはブロードウェイ版でも同役を演じたファンテイジア・バリーノを起用し、「ドリーム」のタラジ・P・ヘンソン、実写映画「リトル・マーメイド」のハリー・ベイリー、シンガーソングライターのH.E.R.らが共演。また、ブロードウェイ版でソフィア役を演じてトニー賞にノミネートされたダニエル・ブルックスが本作にも同役で出演し、第96回アカデミー助演女優賞にノミネートされた。製作総指揮にはスピルバーグをはじめ、オリジナル版に出演したオプラ・ウィンフリー、オリジナル版の音楽を手がけたクインシー・ジョーンズが名を連ね、アリス・ウォーカーのピュリッツァー賞受賞小説を原作に新鋭ブリッツ・バザウーレ監督がメガホンをとった。(以上、映画ドットコムより)
 
☆主役を演じたファンテイジアは随分前に来日公演を観たことはありますが、最近あまり名前を見ないと思っていたら、女優としても活躍していたのですね。更に楽曲のコンポーザーにはブレンダ・ラッセルなんて懐かしい名前も。
オリジナルは昔テレビで放映された際に観た記憶はありますが、細かいディテールまでは憶えてはいないものの、やたらと暗く陰湿なイメージがあったのですが、ミュージカルになるとうまい具合に高揚感が加わり、明るさすらも感じました。そして勿論ファンテイジアをはじめとする出演者たちの歌と踊りのパフォーマンスが素晴らしいです。
終盤は主人公セリー(映画ではシリーと聞こえました)らの境遇も一気に好転していきますが、旧作に比べて全体的に前向きさを感じたのは時代のせいもあるかもしれません。
ちなみにサントラはサブスクでも聴くことが出来ます。観ている時にはわかりませんでしたが、錚々たるシンガーたちが参加していますね。私の大好きなキーシャ・コールも1曲参加していました。

 

「そして、バトンは渡された」などで知られる人気作家・瀬尾まいこの同名小説を、「ケイコ 目を澄ませて」の三宅唱監督が映画化した人間ドラマ。
PMS(月経前症候群)のせいで月に1度イライラを抑えられなくなる藤沢さんは、会社の同僚・山添くんのある行動がきっかけで怒りを爆発させてしまう。転職してきたばかりなのにやる気がなさそうに見える山添くんだったが、そんな彼もまた、パニック障害を抱え生きがいも気力も失っていた。職場の人たちの理解に支えられながら過ごす中で、藤沢さんと山添くんの間には、恋人でも友達でもない同志のような特別な感情が芽生えはじめる。やがて2人は、自分の症状は改善されなくても相手を助けることはできるのではないかと考えるようになる。
NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で夫婦役を演じた松村北斗と上白石萌音が山添くん役と藤沢さん役でそれぞれ主演を務め、2人が働く会社の社長を光石研、藤沢さんの母をりょう、山添くんの前の職場の上司を渋川清彦が演じる。2024年・第74回ベルリン国際映画祭フォーラム部門出品。(以上、映画ドットコムより)
 
☆タイトルは意味不明ですが、これは最近観た邦画の中でもなかなか良い作品でした。PMSやパニック障害はどちらも傍からはわかりにくい病気なだけに、言葉では知っていても実態を知る機会もなかなかありませんでしたが、誰にでも起こりうるものであることは確かなようです。この作品では幸いなことにそうした人たちに寄りそう同僚たちの温かさが救いとなっていますが、自分の身の回りにそんな症状を持った人が居た場合、どこまで力になれるだろうかということを映画を観ながら考えさせられましたよ。
それぞれに病気を抱えた二人が助け合いながらも特に恋愛関係に陥ることもなく、また同じ作者の映画版「そして、バトンは渡された」以上に所謂「感動ポルノ」になり得そうな題材でありながら、そうした展開にもならなかったことに感動してしまいました(笑)。

 

レゲエミュージシャン、ボブ・マーリーの母国ジャマイカでのラストライブを映像化したライブドキュメンタリー。
ドレッドヘアーに赤・黄・緑のラスタカラーの服を身にまとい、ラスタファリアニズムの象徴として世界中に知られたボブ・マーリー。“反逆”のカリスマとなり多くのミュージシャンに影響を与えたが、1981年に36歳の若さでこの世を去った。
彼にとって母国ジャマイカでの最後のライブとなった79年7月の第2回レゲエ・サンスプラッシュの模様を記録。ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズによる圧巻のパフォーマンスをはじめ、ピーター・トッシュ、サード・ワールド、バーニング・スピアが出演する。さらにボブ・マーリーの貴重なインタビュー映像も収録し、差別を嫌い本当の平和を願う剥き出しのメッセージを映し出す。2024年2月、デジタルリマスター版でリバイバル公開。(以上、映画ドットコムより)
 
☆まずはタイトルに偽りありで、ボブ・マーリー個人のジャマイカでの最後のライヴを収めた...という訳では無く、1979年のレゲエ・サンスプラッシュというイベントそのものを記録したドキュメンタリー映画であり、バーニング・スピア、ピーター・トッシュ、サード・ワールドらのパフォーマンスをたっぷり1時間、合間にレゲエの背景にある文化や精神なども紹介された後に、おそらくはトリであったのであろうボブ・マーリー&ウェイラーズの演奏が繰り広げられます。少し前の「サマー・オブ・ソウル」で「音楽シーンだけを見たいのに余計なインタビューや解説が入って不快だった」みたいな感想を述べていた人はやはりこれにも拒絶反応を示すかもしれませんね(笑)。
ひとつ気になったのは字幕で、出演者たちが「ラスタファーライ」と言っていたのに「ラスタファリ」と表記されていたことでした。

 

「幼な子われらに生まれ」の三島有紀子監督が、自身が47年間向き合い続けてきた過去の出来事をモチーフに撮りあげたドラマ。北海道・洞爺湖の中島、伊豆諸島の八丈島、大阪・堂島の3つの「島」を舞台に、それぞれ心に傷を抱える3人の物語が交錯する。
お正月、洞爺湖の近くで1人暮らしするマキの家に家族が集まり、彼女が作ったおせち料理を囲む。マキはかつて次女れいこを亡くしており、一家団らんの場に喪失の雰囲気が漂う。八丈島に暮らす牛飼いの誠のもとに、娘の海が5年ぶりに帰省する。誠は交通事故で妻を亡くし、男手ひとつで海を育てた。海は妊娠しており、結婚さえ知らずにいた誠は複雑な思いを抱く。元恋人の葬儀に参列するため故郷の堂島を訪れたれいこは、レンタル彼氏をしている男トト・モレッティに声をかけられる。過去のトラウマから誰にも触れることができない彼女は、そんな自分を変えようと、男と一晩過ごすことを決意する。
「船でやってきた者」れいこを前田敦子、「船を待つ者」誠を哀川翔、「船で向かう者」マキをカルーセル麻紀が演じ、坂東龍汰や片岡礼子、宇野祥平、原田龍二、とよた真帆ら実力派キャストが共演する。(以上、映画ドットコムより)
 
☆三島有紀子監督自身が6歳の時に遭ってしまった性被害が元になっているそうで、第3部で前田敦子演じる主人公の語るそうした忌まわしい出来事でのトラウマは生々しく男の私でも吐き気を覚えるようなリアリティがありましたが、ほとんどそれだけのために作られたのではないかと思ってしまったくらいによくわからなかったのは、私の理解力の無さもあるのかもしれません。
話題のカルーセル麻紀の出演も存在感の強さこそ感じるものの私には必然性を感じませんでした。
そもそも脈絡の無さそうな3編を「れいこ」というキーワードで無理やり結びつけているようにも思えて、ならば、今回は第3部だけをもう少し話を膨らませて1部2部は切り捨ててしまっても良かったのではないかなんてつい思ってしまいました。

 

キム・ハヌル、ユ・ジテの主演で2000年に製作された「リメンバー・ミー」を、時代設定を新たにして描いたラブストーリー。1999年に生きる男子大学生ヨンと、2022年に同じ大学に通う女子大生ムニが、1台の古い無線機を通じて交信し、時代を超えて心を通わせていく。

1999年、韓国大学機械工学科に通うヨンは、皆既月食の夜、無線機でムニという名の女子大生と交信する。ムニが同じ大学に通う学生と知り、偶然に驚きつつも翌日に大学構内で会う約束をしたヨン。しかし、約束の時間を過ぎてもムニは来なかった。一方、どしゃぶりの雨の中で待ち続けるムニの前にもヨンは現れなかった。その夜、互いに約束をすっぽかしたことを責めるヨンとムニだったが、どうにも話が噛み合わなかった。そして何度か交信するうち、2人は自分たちが違う時代を生きていることに気づく。
ドラマ「ホテルデルーナ 月明かりの恋人」「怪物」などで活躍するヨ・ジングが1999年に生きるヨン、「賢い医師生活」「今、私たちの学校は...」などの大ヒットドラマで知られるチョ・イヒョンが2022年に生きるムニを演じた。メガホンをとったのは、「告白」を手がけた女性監督のソ・ウニョン。(以上、映画ドットコムより)

 

☆これまた近年の韓国映画の好調ぶりを感じさせる傑作でした。1台の無線機を通じて20数年の時を隔てて様々なジェネレーション・ギャップやカルチャー・ショックを交えながら交信する二人のやり取りも面白く、また「四畳半タイムマシンブルース」にもうひと捻り加えたようなヨンとムニとの関係が切なくも更に面白みを加えていたと思います。

個人的には1999年も2022年もほとんど違いを感じてはいませんでしたが、インターネットの普及、ポケベル~ガラケー~スマホといったツールの変化とそれに伴う公衆電話の衰退、それに若者の使う流行り言葉の変化など、様々な変遷もあった訳で、改めて20年という時の流れがどれだけ大きいものだったかを知らされた思いでした。

 

石川県の加賀温泉を盛り上げるために結成された旅館の女将たちによるプロモーションチーム「レディー・カガ」から着想を得た、ダンスで温泉街を盛り上げる女将たちの姿を描いた小芝風花主演のドラマ。
加賀温泉にある老舗旅館「ひぐち」の一人娘・樋口由香。小学校の時に見たタップダンスに魅了された由香は、タップダンサーを目指して上京したものの夢破れ、実家に戻って女将修行をスタートさせる。その不器用さから、由香の女将修行は苦戦するものの、持ち前の明るさとガッツで奮闘する毎日を送っていた。そんな中、加賀温泉を盛り上げるためのプロジェクトが発足する。由香は新米女将たちを集め、大好きなタップダンスのイベントを開催することになるのだが……。
由香役を小芝、新米女将たちを松田るか、中村静香、八木アリサ、奈月セナ、小野木里奈、水島麻理奈、由香の母親で旅館ひぐちの女将役を檀れいが演じる。(以上、映画ドットコムより)

 

☆正月早々の大地震による災害の影響が今も続いている中、何ともタイムリーな公開となってしまいましたが、かつて北野武の「座頭市」で斬新なタップダンスを見せたFunk-A-StepのHideboH(映画の中でも主人公の師匠役として出演)が指導したというダンスは圧巻だったものの、内容的には正直言って「ナニ?これ」といった感想しかありません。蛇足的なくらいに次々と巻き起こるトラブルとご都合主義の連続に呆れてしまいましたし、ラストも何だか中途半端で「え?、これで終りなの?」と疑問に感じました。

収益の一部は被災地へ寄付されるとのことで、少しでも多くの観客が入ってほしいとは思うものの、もうちょっとマシな映画にしてほしかったです。