12月に観た映画 その1 | やせっぽちのヒロシのブログ

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音楽とお酒が大好きです。
趣味は国際交流?(笑)。

年内にアップ出来ませんでしたが、12月に観た映画です。

また長くなってしまいますので、前半ということで。

 

第14回小説現代長編新人賞を受賞したパリュスあや子の小説「隣人X」を、上野樹里と林遣都の共演で映画化した異色のミステリーロマンス。
故郷の惑星の紛争によって宇宙から難民として地球にやってきた「X」と呼ばれる生命体が世界中に溢れ、各国がその対処に苦慮する中、日本はアメリカに追随するように彼らの受け入れを決める。Xは人間にそっくりな姿で日常に紛れ込み、人々はXを見つけ出そうと躍起になって社会に不安や動揺が広がっていく。そんな中、週刊誌記者の笹憲太郎はX疑惑のある柏木良子の追跡を開始。自身の正体を隠しながら良子に接近し、ふたりは徐々に距離を縮めていく。やがて良子に対して本当の恋心を抱くようになった笹は、彼女への思いと罪悪感、記者としての矜持に引き裂かれそうになりながらも、ある真実にたどり着く。
監督・脚本・編集は「ユリゴコロ」の熊澤尚人。良子とともにX疑惑をかけられる留学生リン・イレン役で台湾の女優ファン・ペイチャが出演するほか、野村周平、嶋田久作、バカリズム、川瀬陽太、原日出子、酒向芳らが共演する。(以上、映画ドットコムより)

 

☆最近邦画は主演女優で観る作品を選んでしまう傾向がありますが、これも上野樹里が主演ということで観に行った次第です。

おそらくは近年の外国人を排除する動きへのアンチテーゼであろうストーリーには「言いたいことはわかる」と思いながらも、ちょっと荒唐無稽すぎるところもあり、もう少し煮詰めて欲しかった感がしてなりませんでした。

 

 

https://www.asamuna.com/

「寝ても覚めても」の唐田えりかと「ソワレ」の芋生悠が共演し、人生に諦めを感じていた女性が、同級生との再会をきっかけに自分らしさを取り戻していく様子を描いた再生の物語。初長編作「左様なら」で注目された新鋭・石橋夕帆監督の長編第2作。
会社を辞め、コンビニでアルバイトとして働く24歳の希。バイト先でもなかなかなじめず、実家の親にも退社したことをいまだ伝えられないまま、今日もむなしい思いで朝を迎える。そんなある日、中学時代のクラスメイトだった加奈子がバイト先にやってくる。最初はぎこちなく振る舞う希だったが、何度か顔を合わせるうちに、加奈子と距離を縮めていく。加奈子との偶然の再会が、希の日常を少しずつ動かし始めて……。
石橋監督が当て書きしたという唐田えりかが主人公の希を演じ、「左様なら」に続いて石橋監督とのタッグとなる芋生悠が加奈子に扮した。(以上、映画ドットコムより)

 

☆はい、これも主演ではありませんが出演女優の芋生悠を目当てに観に行ったものでした。私の観た回にはたまたま彼女がトーク・ゲストに出ていて生で見ることが出来て満足です。主演の唐田えりかの役どころに関しては、例の俳優とのスキャンダルで干されていたことがここでは演技にプラスされていたように思いました。コンビニの店員は色々やることが多くてあんなにヒマでは絶対に無いぞとツッコミを入れたくなったものの、若い頃に感じる虚無感のようなものがリアルに描かれていたように思います。

 

https://magicmoment2023.wixsite.com/official

大阪を拠点に香港、中国、バルカン半島などで映画を制作するマレーシア出身のリム・カーワイ監督が、日本全国のミニシアターを巡ったドキュメンタリー。
2022年、コロナ禍のミニシアターを行脚する自主映画監督を主人公に描いたカーワイ監督作「あなたの微笑み」の公開を前に、舞台となったミニシアターに次々と困難が降りかかっていた。ついにカーワイ監督の本拠地である大阪のテアトル梅田も閉館が決まったことから、居ても立っても居られなくなったカーワイ監督は自らインタビュアーとなってミニシアターを巡りはじめる。世界でも有数の“独立系ミニシアター大国”である日本には、家族経営、クリーニング店兼映画館、市民がつくる映画館、文化財として観光名所になった映画館など、多種多様なミニシアターが存在する。カーワイ監督は全国各地22館のミニシアターを訪ね、劇場を支える人たちの思いに耳を傾けていく。
解体の決まった沖縄最古の映画館・首里劇場の最後の姿や、火災により全焼した小倉昭和館の再建前の跡地など、貴重な映像も収録。(以上、映画ドットコムより)

 

☆監督のミニシアターへの愛情と思い入れが全編に貫かれていたドキュメンタリーであり、各シアターのスタッフへの取材はかなり内面に踏み込んでいて、それぞれが抱える切実な問題を訴えることで、普段私たちがいかに彼らの労力による恩恵に預かってきたかということも改めて感じさせられました。更に他のシアターへの取材をした続編を期待したいものです。

 

https://hokage-movie.com/

「野火」「斬、」の塚本晋也監督が、終戦直後の闇市を舞台に絶望と闇を抱えながら生きる人々の姿を描いたドラマ。
焼け残った小さな居酒屋に1人で住む女は、体を売ることを斡旋され、絶望から抗うこともできずに日々をやり過ごしていた。そんなある日、空襲で家族を失った子どもが、女の暮らす居酒屋へ食べ物を盗みに入り込む。それ以来、子どもはそこに入り浸るようになり、女は子どもとの交流を通してほのかな光を見いだしていく。
「生きてるだけで、愛。」の趣里が主人公の女を繊細かつ大胆に演じ、片腕が動かない謎の男役で森山未來、戦争孤児役で「ラーゲリより愛を込めて」の子役・塚尾桜雅、復員した若い兵士役で「スペシャルアクターズ」の河野宏紀が共演。2023年・第80回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門に出品され、優れたアジア映画に贈られるNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞した。(以上、映画ドットコムより)

 

☆人気朝ドラ「ブギウギ」に主演中の趣里の全く別の側面が見られるという前評判から興味を持ち観に行ったもので、確かにあの明るく前向きな福来スズ子とは全く違った彼女の演技が見ものでしたし、それぞれの出演者の持ち味も出ていたように思います。

緊張感の続く展開は映画というよりも舞台の芝居を観ているようでもあり、敗戦直後の焼け跡に生きていく様々な登場人物を描いた重い内容ながら、ラストの戦争孤児の少年の描き方には微かな希望があったところに救いを感じました。

 

経営難に陥った農場を立て直すべく納屋にキャバレーをつくった驚きの実話をもとに描いたフランス製ヒューマンドラマ。
酪農家のダビッドは、一家が3代にわたって続けてきた農場を経営危機で差し押さえられそうになってしまう。民事裁判所の判事から2カ月の猶予を与えられた彼は、途方に暮れながら訪れたキャバレーでボニーというダンサーの魅力的なパフォーマンスに出会い、農場の納屋をキャバレーに改装して勝負に出ようと思いつく。折しも仕事を失ったばかりのボニーに、ダビッドはショーへの出演と演出を持ちかける。ボニーは最初こそ不審に思いながらも、ダビッドが集めた訳ありパフォーマーたちを厳しく鍛えあげてステージを完成させていく。しかしオープン前日、思わぬ事態が起きてしまう。
「セラヴィ!」のアルバン・イワノフがダビッド、「TAXi ダイヤモンド・ミッション」のサブリナ・ウアザニがボニーを演じた。監督・脚本は「奇跡のひと マリーとマルグリット」のジャン=ピエール・アメリス。(以上、映画ドットコムより)

 

☆まぁ、B級映画の類のようには思いますし、こんな破茶滅茶な話が実話に基づいた作品であったことにまず驚きましたが、なかなか面白いストーリーでした。芸人を寄せ集めたところには少し前の映画「グレーテスト・ショーマン」にも似たようなものを感じましたが、個人的にツボだったのはダリダを歌う女装のシンガーでした。

 

https://www.cinema-lineup.com/maestro

「アリー スター誕生」で監督としても高く評価された俳優ブラッドリー・クーパーの長編監督第2作で、「ウエスト・サイド物語」の音楽などで知られる世界的指揮者・作曲家レナード・バーンスタインと女優・ピアニストのフェリシア・モンテアレグレ・コーン・バーンスタインがともに歩んだ激動の人生と情熱的な愛の物語を、バーンスタインの雄大で美しい音楽とともに描いた伝記ドラマ。
クーパーがレナードの若き日々から老年期までを自ら演じ、「プロミシング・ヤング・ウーマン」のキャリー・マリガンがフェリシア役を務める。共演はドラマ「ホワイトカラー」のマット・ボマー、ドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のマヤ・ホーク。クーパー監督と「スポットライト 世紀のスクープ」のジョシュ・シンガーが脚本を手がけ、製作にはマーティン・スコセッシ、スティーブン・スピルバーグが名を連ねる。
2023年・第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。Netflixで2023年12月20日から配信。それに先立ち12月8日から一部劇場で公開。(以上、映画ドットコムより)

 

☆実はこんな映画があるとは全く知らずにいましたが、たまたま「ショータイム!」を観た際に同じ映画館でこんな映画が上映中であったことを知り、急遽観ることにした次第です。何だか広告だけ見るとバーンスタインとフェリシアの愛情物語のように思ってしまいますが、バーンスタインのプライベートな部分がかなり赤裸々に描かれていて、それが事実であるのなら、彼とフェリシアの間でどんなに深い愛情があったとしても、何だかなぁ~という感じです。

 

ティム・バートン監督×ジョニー・デップ主演の大ヒット作「チャーリーとチョコレート工場」に登場した工場長ウィリー・ウォンカの始まりの物語を描くファンタジーアドベンチャー。
純粋な心ときらめくイマジネーションを持ち、人びとを幸せにする「魔法のチョコレート」を作り出すチョコ職人のウィリー・ウォンカは、亡き母と約束した世界一のチョコレート店を開くという夢をかなえるため、一流のチョコ職人が集まるチョコレートの町へやってくる。ウォンカのチョコレートはまたたく間に評判となるが、町を牛耳る「チョコレート組合」からは、その才能を妬まれ目をつけられてしまう。さらに、とある因縁からウォンカを付け狙うウンパルンパというオレンジ色の小さな紳士も現れ、事態はますます面倒なことに。それでもウォンカは、町にチョコレート店を開くため奮闘する。
若き日のウィリー・ウォンカを「DUNE デューン 砂の惑星」「君の名前で僕を呼んで」のティモシー・シャラメが演じた。「ラブ・アクチュアリー」の名優ヒュー・グラントがウンパルンパを演じ、サリー・ホーキンスやオリビア・コールマン、ローワン・アトキンソンら演技派俳優が共演。監督は「パディントン」シリーズのポール・キング、製作は「ハリー・ポッター」シリーズのデビッド・ハイマン。(以上、映画ドットコムより)
 
☆実は「チャーリーとチョコレート工場」は観たことがなかったので、その前を描いたというこれも観ようかどうしようか迷ったのですが、観て良かったです。私が子供の頃に観たいくつかの映画を想い起こさせる王道の家族向けミュージカルで、大いに楽しめました。一難去ってまた一難といったストーリー展開も老若男女ハラハラしながら引き込まれるのではないかと思います。

 

漫画家・水木しげるの生誕100周年記念作品で、2018〜20年に放送されたテレビアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第6期をベースに、シリーズの原点である目玉おやじの過去と鬼太郎誕生にまつわる物語を描いた長編アニメーション。
昭和31年。鬼太郎の父であるかつての目玉おやじは、行方不明の妻を捜して哭倉村へやって来る。その村は、日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族が支配していた。血液銀行に勤める水木は、一族の当主の死の弔いを建前に密命を背負って村を訪れ、鬼太郎の父と出会う。当主の後継をめぐって醜い争いが繰り広げられる中、村の神社で一族の者が惨殺される事件が発生。それは恐ろしい怪奇の連鎖の始まりだった。
声優陣には沢城みゆき、野沢雅子、古川登志夫らテレビアニメ第6期のキャストのほか、鬼太郎の父を関俊彦、水木を木内秀信が演じる。「劇場版 ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!」の古賀豪が監督、テレビアニメ「マクロスF」の吉野弘幸が脚本、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の副監督・谷田部透湖がキャラクターデザインを担当。(以上、映画ドットコムより)

 

☆正直なところ、これを水木しげる原作とすることには抵抗を感じますが、それを抜きにすれば、水木ワールドからかけ離れているとは言え、それなりに面白いストーリーでしたし、またその中に水木という人物を登場させ「総員玉砕せよ」などで描かれた水木しげる本人の軍隊体験を盛り込んだところに製作者のこだわりのようなものも感じました。