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トランプとアメリカ国民が自国を醜悪な米帝に変えた -米宇首脳会談決裂-

今朝は暗澹たる思いを抱えることになりました。
ホワイトハウスで行われた米宇首脳会談が物別れとなり、
ウクライナ危機は継続し、
今後の見通しが全く立たなくなってしまいました。

従前、トランプ大統領はゼレンスキー大統領について「独裁者」と発言。
ところが昨日になって「ゼレンスキー大統領との関係は良好だ」と言い、
自身の「独裁者」発言についてはとぼけていました。

ゼレンスキーも、米宇首脳会談が決まった段階で、
「合意文書に署名するだろう」としていたものの、
いざその時になってみたら、罵り合いで終わりました。

トランプは「ウクライナの鉱物資源」を要求し、
ゼレンスキーは「ウクライナの恒久的和平」を望みました。

しかし、トランプはゼレンスキーの要望には応えず、
鉱物資源を求めるのみで、
これでは合意文書に署名できないというのがゼレンスキーの立場です。

今まで、ウクライナの継戦能力を支えてきた最大の国はアメリカです。
兵器に加え、通信技術など、あらゆるものを支援しています。
もしも、これが断たれれば、ウクライナの敗北は目に見えています。
だから、トランプは足下を見たわけで、
恒久的和平などの約束をしなくても、
ウクライナの権益を得られると踏んでいたのでしょうか。
少なくとも、トランプの立場は
今まで支援してきたぶんを返せ」なのでしょう。
一方、ゼレンスキーが欲しいのは
これからの和平」なのでした。

しかし、気になるのはヴァンス副大統領で、
より強い言葉を用いてたヴァンスがゼレンスキーの怒りを煽ったようにも見えます。
実はトランプ政権にとってシナリオどおりの展開で、
「この米宇首脳会談の決裂の責任はゼレンスキーにある」と、
世界に、国内に見せたかったのかもしれません。

ただ、現象として見えているのは
交渉ごとで優位の立場にある側が過大な要求を突きつけて
劣位にある側がそれを突っぱねたという事実です。

 


早速、こういう報道がありました。
国務省、ウクライナの電力網復旧に対する支援を終了





ポール・ビニー(敏弐)「名匠との旅 ニューヨルク」

 

会談決裂後、欧州各国はこぞってゼレンスキーに連帯すると表明。
X.comで検索してみましたが、
リトアニアのナウセダ大統領、ラトビアのリンケービッチ大統領、
オランダのルッテ大統領、チェコのパベル大統領、
ドイツのメルツ次期首相などが連帯の意志を表明し、
ゼレンスキーをねぎらうメッセージを出している首脳らについて、
ライエン欧州委員会委員長を含め、
欧州はウクライナを支援し続けるとしています。

興味深いのはフランスのマクロン大統領で、

 

 


There is an aggressor: Russia.

There is a victim: Ukraine.

We were right to help Ukraine and sanction Russia three years ago—and to keep doing so.
                        
By “we,” I mean the Americans, the Europeans, the Canadians, the Japanese, and many others.

Thank you to all who have helped and continue to do so. And respect to those who have been fighting since the beginning—because they are fighting for their dignity, their independence, their children, and the security of Europe.


侵略者がロシアであること、
侵略されているのがウクライナであること、
3年前の"私たち"のウクライナ支援の決定は正しく、
今後も継続することを書いており、
その後に、"私たち"とはどこの国の人なのかを言っているのですが、

アメリカ人、ヨーロッパ人、カナダ人、日本人、その他多くの人々

としています。日本人がここにあってやや驚かされました。
そうなのですが、フランスの大統領が明言するのは、
違和感があります。
カナダについては、ジョリー外務大臣が米宇首脳会談後に、
「英国とEUに近づく必要がある」と発言したと報道されています。
米と距離を置くべきだということでしょうか。

とは言うものの、
欧州各国やカナダがどれほどウクライナに注力できるかは不透明で、
3年前から、多くの国で政権が変わっていて、
保守的な政権が増えています。
ウクライナにとっては、最悪に近い状況に追い込まれたのではないでしょうか。

喜んでいるのはプーチンで、もしも、ここで米宇が手打ちしたとすれば、
ロシアはアメリカとの交渉で、大きな譲歩を強いられたでしょう。
しかし、その懸念は遠のきました。

フェルホフスタット元ベルギー首相は、

恥ずべきことだ…このいじめ、地球上で最も勇敢な男を攻撃するヴァンスとトランプのこの傲慢さ…1941年にトランプではなくルーズベルトがアメリカ大統領だったことを喜ぶことができる…そうでなければ、私たちはまだナチス政権下のヨーロッパに住んでいたことになる…


1941年にトランプが米大統領だったなら、
欧州はナチスのものになっていただろうということでしょう。

話は変わりますが、ガザの住民たちを移住させ、
一大リゾート地にするとトランプが言っている件で、
政権はこんな動画を作ったそうです。

 


AIで作成されたとみられ、黄金のトランプ像、
ネタニヤフとともに金髪美女を侍らせて
札束をバラ撒くイーロン・マスクなど、醜悪さに満ちあふれています。
この動画を見た時、私は反トランプ側が皮肉で作ったものだと思いましたが
実際は政権側が作ったものだとうことで驚かされました。

似たようなものではこちら。

 


ホワイトハウスのアカウントが投稿しているもので、
「TIME」を模した表紙でトランプを国王扱いしています。

アメリカという国は、英国王からの独立戦争を戦って
共和制国家を実現し、憲法は王政を否定する形で制定されています。
国民が直接的に政治に参加することが憲法に謳われているのに、
こんな数世代前のフィクションの悪役のごとき振る舞い。

自身も大統領選挙を経て、大統領職に就いているはずです。
イエスマンで固めた彼の周囲には、諫言をする人はいないのでしょう。

なお、現在、テキサス州で麻疹が流行していて、子どもが亡くなっています。
保健福祉長官のロバート・ケネディJr.についてお書きしてきましたが、
彼はこの件について、

 


麻疹の流行は珍しいことではない

とコメントしています。
反ワクチンを主導してきた彼は自身の子どもにはワクチンを接種しつつも、
この件でワクチン接種の必要性に言及することはありませんでした。
かつて、日本はアメリカから「麻疹輸出国」扱いされたことがありましたが、
今後は立場が逆になるかもしれません
そして、渡米についても感染症のリスクから諦める日が来るかもしれません。