『 1次関数 ⑫ 』 式を求める準備
‘ あたりまえ から 新しい知識 ’
○ 傾き (変化の割合) 2 の直線が、
2点 ( 0 , 0 ) , ( 2 , 4 ) を通る直線と重なる(同じになる)には、
「 傾き (変化の割合) 2 」に プラス 何が必要か。
2点 ( 0 , 0 ) , ( 2 , 4 ) を通る直線 ・ ・ ・ ・ ・ ①
2点 ( 0 , 0 ) , ( 2 , 2 ) を通る直線 ・ ・ ・ ・ ・ ②
2点 ( 0 , 0 ) , ( 2 , 1 ) を通る直線 ・ ・ ・ ・ ・ ③
① ② ③ の3直線は、
同じ1点( 0 , 0 ) を通っても、
傾きが 2 , 1 , 1/2 と異なるから、
同じ直線でなく異なる直線である。
よって、{ある直線}が{2点 ( 0 , 0 ) , ( 2 , 4 ) を通る直線}と重なるには、
この直線と傾き (変化の割合) が同じで
さらに、この直線上の1点を通ることが必要である。
ゆえに、2点 ( 0 , 0 ) , ( 2 , 4 ) を通る直線と重なるのは、
傾き (変化の割合) が 2 で、1点 ( 0 , 0 ) を通る直線である。
[ 1点は、できればもとの点 ( 0 , 0 ) の方がいいが、替わりに点 ( 2 , 4 ) でもよい ]
以上より、「 傾き (変化の割合) 2 」に プラス 「 点 ( 0 , 0 ) を通ること 」 が必要で、
「 2点 ( 0 , 0 ) , ( 2 , 4 ) を通る直線 」のもう一つの名前は、
「 1点 ( 0 , 0 ) を通り、傾き (変化の割合) が 2 の直線 」がいい。
「 1点の座標 と 変化の割合(傾き) が与えられた直線は、
ただ1つ存在し x y 座標平面で表示可能である。」
○ 1点 ( 0 , 0 ) を通り、変化の割合(傾き) が 2 の直線の方程式は ?
○ 変化の割合 (傾き) が 2 で x の増加量が 5 のとき、y の増加量 を求められますか。
( 同形関係の問題 : 速さが 2 km/時 で 5 時間 移動したときの 距離 を求められますか)
{変化の割合}={y の増加量}/{x の増加量}だから、
2 ={y の増加量}/ 5
これを y の増加量 について解く
{y の増加量}= 2 × 5 ( {y の増加量}はかけ算ででる )
= 10
y の増加量 は 10 である。
( {速さ}={距離}/{時間}だから、
2 ={距離}/ 5
これを 距離 について解く
{距離}= 2 × 5 ( {距離}はかけ算ででる )
= 10
距離 は 10 kmである。 )
○ 変化の割合 (傾き) が 2 で y の増加量が 6 のとき、x の増加量 を求められますか ?
( 同形関係の問題 : 速さが 2 km/時 で 6 km の距離を移動したときの 時間 を求められますか?)
1次関数 ① から 1次関数 ⑫ までをまとめられますか?
・ 2点を通る直線は、1本のみひける。
・ 1点のみを通る直線は、無数(無限) にひける。
・ 3点が同一直線にないとき、その3点を頂点とする三角形ができる。
・ 2点の座標が与えられると、その2点を通る直線は、ただ1つ存在し、x y 座標平面上にそのグラフがかける。
・ 方眼紙に直線のグラフをかくとき、格子点 はとても役に立つ。
・ ひき算で、2点の座標 から {2点間の増加量} を求めることができる。(もとの点の座標をひく)
・ 同じ1点を通る直線が、無数(無限) にひけるのは、傾きが異なるから。
・ {2点間の増加量の割合}が異なると、傾きは異なる。
・ (分母が x の増加量で分子が y の増加量である)変化の割合 と 傾き は、同じもの。
・ 傾きが同じだけでは、同じ直線ではない。(平行な直線は 無数 にかける)
・ 1点の座標と傾きが与えられると、その1点を通りその傾きである直線は、
ただ1つ存在し、x y 座標平面上にそのグラフがかける。
さあ、直線の方程式を求める道具がそろいました。
次回から直線の方程式を導き、求めてゆきましょう。
次回 『 1次関数 ⑬ 』 直線の方程式 につづきます。