『 平方根のある問題から学ぶこと 5 』
○ ( 平方根のある問題から学ぶこと 4 の宿題 ) とその(解答)
次の( )に入る適切な語句を下から選んでください。
(1) x²=121 は x=11 である ための( )。
(2) 二等辺三角形 は 三角形 である ための( )。
(3) 二等辺三角形 は 2辺の長さが等しい三角形 である ための( )。
(4) 三角形 は 四角形 である ための( )。
(5) ab=0 は a=0 または b=0 である ための( )。
(6) 正三角形 は 二等辺三角形 である ための( )。
(7) x=3 は x²-x-6=0 である ための( )。
(8) xy=1 は x=y=1 である ための( )。
(9) t=2 は t²-4t+4=0 である ための( )。
① 必要条件ではあるが、十分条件ではない
② 必要条件ではないが、十分条件である
③ 必要条件であり、十分条件でもある
④ 必要条件でもないし、十分条件でもない
(解答) (1) ① (2) ② (3) ③ (4) ④ (5) ③ (6) ② (7) ② (8) ① (9) ③
(1) x²=121 は x=11 である ための( )。
未知数 x を2乗(平方)すると、121 になるから、
x を求めることは、121 の平方根を求めることです。
この2次方程式の解き方
x²=121
左辺は2乗をはずし、右辺は平方根にする
⇔ x=±11
別の解き方 ( 因数分解の利用 )
x²=121
⇔ x²-121=0
左辺の 2乗ひく2乗 は 和と差の積
⇔ ( x+11)( x-11)=0
(5) の「ab=0 は a=0 または b=0 である」(必要十分条件)
⇔ x+11=0 または x-11=0
⇔ x=-11 または x=11
⇔ x=±11
補語が主語に含まれるだけ なので、必要条件。
(2) 二等辺三角形 は 三角形 である ための( )。
二等辺三角形 は 三角形の一種ですから、
主語が補語に含まれるだけ。よって、十分条件。
(3) 二等辺三角形 は 2辺の長さが等しい三角形 である ための( )。
「 二等辺三角形 は 2辺の長さが等しい三角形 である 」は定義です。
主語が補語に含まれ、かつ補語が主語に含まれるから、必要十分条件。
二等辺三角形 は 2辺の等しい三角形 に 同値 である
(4) 三角形 は 四角形 である ための( )。
三角形は多角形であり、四角形も多角形である。
しかし、
三角形であれば四角形ではないし、四角形であれば三角形ではない。
よって、主語は補語に含まれないし、補語は主語に含まれないから、
必要条件でもないし十分条件でもない。
(5) ab=0 は a=0 または b=0 である ための( )。
先ず、ab=0 から a=0 または b=0 を導く。
(ⅰ) a≠0 のとき、 ab=0 の両辺を a で割ると b=0
(ⅱ) b≠0 のとき、 ab=0 の両辺を b で割ると a=0
(ⅲ) a=b=0 のとき、 これらを ab=0 に代入すると 0 =0 となり、適切である
(ⅰ), (ⅱ), (ⅲ) より、 ab=0 ならば a=0 または b=0 である。
次に、a=0 または b=0 から ab=0 を導く
(ⅳ) a=0 のとき、 任意の数 b を a=0 の両辺にかけると ab=0
(ⅴ) b=0 のとき、 任意の数 a を b=0 の両辺にかけると ab=0
(ⅳ), (ⅴ) より、a=0 または b=0 ならば ab=0 である。
以上より、
主語が補語に含まれ、かつ補語が主語に含まれるから、必要十分条件。
ab=0 は a=0 または b=0 に 同値 である。
(6) 正三角形 は 二等辺三角形 である ための( )。
正三角形は3辺の長さが等しい三角形であり、
二等辺三角形 は 2辺の長さが等しい三角形 である。
正三角形は二等辺三角形の一種であるから、
主語が補語に含まれるだけ。よって、十分条件。
(7) x=3 は x²-x-6=0 である ための( )。
x²-x-6=0
左辺を因数分解
⇔ ( x-3 )( x+2 )=0
(5) の「ab=0 は a=0 または b=0 である」(必要十分条件)
を使って、計算すると
⇔ x=3 ,-2
主語が補語に含まれるだけ。よって、十分条件。
(8) xy=1 は x=y=1 である ための( )。
xy=1 を満たす実数 x と y の組は無数にある。例として x=2 かつ y=1/2
よって、xy=1 は x=y=1 に含まれない。
x=y=1 を xy=1 に代入すると 1 ・ 1=1 だから、x=y=1 は xy=1 に含まれる。
補語が主語に含まれるだけ なので、必要条件。
(9) t=2 は t²-4t+4=0 である ための( )。
t²-4t+4=0
⇔ ( t-2 )²=0
⇔ t=2
主語が補語に含まれ、かつ補語が主語に含まれるから、必要十分条件。
t=2 は t²-4t+4=0 に 同値 である
☆ 必要条件 ・ 十分条件は、
(高校数学の教科書傍用問題集)では、次のように表現されています。
1. p ⇒ q が成り立つとき、 p は q であるための 十分条件
q は p であるための 必要条件
2. p ⇒ q , q ⇒ p がともに成り立つとき、すなわち p ⇔ q が成り立つとき、
p は q であるための 必要十分条件 である。このとき、p と q は 同値 である。
「 p ⇒ q 」 は 『 p ならば q 』と読み、
その意味は「 p が q に含まれる。 p が成り立てば必ず q も成り立つ。」
やはり、「主語」と「 補語 」と「含まれる」という言葉が使えないと、
十分条件 ・ 必要条件 ・ 必要十分条件 の判別は、難しいのです。
この補講では、今のところ
「 A は B であるための( )。」 という表現から、
「 A は B である 」の部分を取り出し、
・ 主語A が 補語B に含まれるとき、十分条件
・ 補語 が 主語 に含まれるとき、必要条件
・ 主語 が 補語 に含まれ、かつ 補語 が 主語 に含まれるとき、必要十分条件
と判別しています。
○ ( 平方根のある問題から学ぶこと 5 の宿題 )
次の( )に入る適切な語句を下から選んでください。
(1) ab=0 は a=0 かつ b=0 である ための( )。
(2) a²=b² は a=b である ための( )。
(3) a は √a² である ための( )。
(4) b=ac は b/a=c である ための( )。
(5) a と b が実数のとき、 a=b=0 は a²+b²=0 である ための( )。
① 必要条件ではあるが、十分条件ではない
② 必要条件ではないが、十分条件である
③ 必要条件であり、十分条件でもある
④ 必要条件でもないし、十分条件でもない
解答は、補講『 平方根のある問題から学ぶこと 6 』に掲載します。