全国的に秋晴れとなった日曜日、私の住んでいる地域でも
空一面が澄んだ青に広がりとても気持ちのよい朝でした。
その空を眺めているうちにふと散歩に出かけたくなりました。
10月の初めに金木犀の香りで季節の入り口を感じたものの
その後は慌ただしく過ぎてしまい
秋をゆっくり味わう機会がないまま気づけば11月の終わり。
そこで少し足を延ばして久しぶりに訪れた神社を散策しながら
あらためて秋を感じてみようと思い立ちました。
参道には紅葉やイチョウがきれいに色づき
澄んだ青空の下で一層鮮やかに映えていました。
歩いているだけで気持ちがほどけていくような
静かな心地よさがありました。
境内にはかわいらしい着物姿の子どもたちがたくさんいて
七五三のお祝いに訪れたご家族があちらこちらで記念写真を撮っていました。
その微笑ましい光景を眺めているうちに
自分の子どもたちがまだ小さかった頃のことを思い出しました。
お参りの際、子どもなりに神妙な顔をしてじっと座っていた姿
写真館で自然な笑顔を撮りたいと思っていたのに
緊張して表情がかたくなってしまったこと…。
当時の私はその一日を無事に過ごすことで精一杯で
晴れの日をどれだけ味わえていたのかと思うと
今となってはほとんど覚えていません。
それでも振り返るとどれも愛おしい思い出です。
今日見かけた親子のみなさんや
おじいちゃん・おばあちゃんの姿に触れながら
それぞれのお立場の気持ちを想像して
温かい気分を分けてもらいました。
さらに境内では結婚式を終えたばかりのご夫婦が
写真撮影をしている姿も見かけました。
色づいた木々の下で並ぶ二人の後ろ姿が
今日の空気の気持ちよさと相まってとても印象的でした。
一通り満喫した後本殿でお参りをしてから境内をゆっくり歩くと
心の中がすっと澄んでいくようでした。
こうして時間をかけて季節を感じながら歩くことは
自分のペースを取り戻すような感覚を与えてくれます。
久しぶりに訪れた神社で季節の美しさと訪れた人々の
さまざまな思いに触れながら
穏やかな時間を過ごすことができました。
心がふんわりと温まる、よい週末の締めくくりになりました。