著者は教育学、コミュニケーション論を専門とされている

大学教授である斎藤孝さんです。Eテレ「にほんごであそぼ」を

総合指導されている方でもあります。

この本を手に取ったのは、言葉を大切にされる著者が

読書をどう捉えているのかを知りたかったからです。

私は恥ずかしながら読書を始めたのはだいぶ大人になってからです

子供時代や学生時代、読書があまり得意ではなく

本に親しむことも少なかった自分にとって後になって

「もっと読んでおけばよかった」と感じることが多くなりました。

人としての幅、豊かさが全然足りていないなと思う場面に

何度も遭遇したからです。ですので定期的に読書をするようになったのは

40代後半。本当に遅いなと思います。

40代では家庭や仕事に追われる日々の中で

心の隙間を埋めてもらうために本を求めるようになり、

50代に入ってからは自己理解や自分探しを深めたくて、

より意識的に本を選ぶようになりました。

そんな中で、斎藤さんのこの本に出会い、改めて

「読書」という行為が私にとってどれだけ大きな意味を

持つようになったのかを実感しています。

「読書が人生の深みを作る」という言葉が印象的でした。

インターネットが普及し情報が手軽に手に入る時代において

なぜ「本を読むこと」が大事なのか。

それが読書をする人としない人でどんな違いを生むのか

斎藤さんは深く考察しています。

確かにインターネットでの情報収集は便利で効率的ですが

深い思索や感情の揺れ動きを味わうためには本のほうが

よいということです。

またこの本では「深い読書」と「浅い読書」の違い

についても触れられていて、

ただ読むだけではなく、テーマを持って本を読むことの

大切さが伝わってきました。

何となく本を手に取るのではなく、自分が今求めている

テーマに沿った本を選ぶこと。それがより豊かな読書体験へと

繋がるというアドバイスになるほどなと思いました。

私の読書歴はまだまだヨチヨチ状態ですが、

テーマを持つことについては合っていたみたいです。

具体的にオススメの本も紹介されていて

自分が次に読んでみたい本を見つけるヒントにもなりました。

たださすが教授が勧める本なので、初心者の私にはとても

難しそうな本ばかりが紹介されていて少々ビビっておりますが、

別の章で”全部を理解しようとして読まなくてもよい”という

アドバイスがあり、安心しています。

例えば難しい本のダイジェスト版で全体要約されたものを読むよりも、

オリジナルの本のまま最後のほうだけ、クライマックスであろうところだけ

読む、という方法のほうがよいと書かれていたのです。

”少しだけでも” ”よい文章に触れる” ことが大切だということでした。

また、好きな文章(表現)を見つける読み方、とか、

自分に何かに当てはめながら思考想像する読み方、とか

読んだ感想をアウトプットするよさとか、

目的意識をもって読むことを教わったのも学びになります。

「読書は体験」

これが何よりの醍醐味なのだと教わりました。

今の私にとって本はただの娯楽ではなく、

心を育て、視野を広げ、人生を豊かにするための

大切なツールだと思っています。

この本を読んで、ますます読書を楽しんでいこうと思いました。

そして、読書を通して得られる深い感動や気づきに

もっともっと触れていき、それを表現できるように

なっていきたいと思ったのでした。