「スゴロクで学ぶユーチューブ」の89回目を公開中です。
今回は、100年続く高岡の鋳物会社「能作」で、自由に曲がられる錫食器「KAGOを開発」した4代目社長・鋳物職人の能作克治さんが主人公です。
『踊る町工場 伝統産業と人つなぐ能作の秘密』『つなぐ 100年企業5代目社長の葛藤と挑戦』を参考図書にしました。
ゲームの主な内容は
1100年続く鋳物会社 常に事業領域を拡大
2「能作」の成長を目指す4代目の事業方針
3「風鈴」を開発、人気商品になり百貨店で販売
4「錫」の柔らかさを活かし「曲がる食器」を開発
5 一般的な企業の常識を否定する経営
6 新社屋を建設、千春さんが5代目社長に就任
・・・になります。
このゲームは、1916年・富山県高岡市に創業した100年企業の鋳物メーカー「能作」をテーマにしています。
主人公は、「能作」の4代目・能作克治さんです。
日本経済の低迷が続き、地場産業も大きく変化しています。
埼玉の川口市は鋳物の町でしたが、今や多くの企業が鋳物事業を廃業、跡地の多くはマンションになっています。
一方、同じ鋳物の町である高岡市は、新市場の開拓を推進する「能作」の事業展開により、地域の活性化が図られています。
「能作」は、富山県の高岡市にある1916年創業の企業です。
① 初代・能作健次郎が、「高岡銅器」の一つである青銅製仏具の製造を始めます。
② 2代目・能作春一は、戦後復興に伴い生活用品の需要が高まり鍋や鎌を製造します。
③ 3代目・能作佳伸は、生活が豊かになり花器や茶道具などインテリア雑貨を製造します。
④ 4代目・能作克治は1984年27歳で「能作」の娘と結婚、婿養子となり入社します。
鋳物職人として過酷なハードワークを続け、職人としての技術を磨きます。
4代目は、厳しい経営の鋳物屋からの脱却を目指して、「①問屋との共存、②新商品の開発、③産業観光の推進」の方針で新たな挑戦を始めます。
そして、真鍮製仏具「おりん」の音色のよさを生かした「風鈴」を開発します。
さらに、錫製食器の開発に取り組み、あの「錫の曲がる食器 KAGOシリーズ」を生み出します。
能作さんは、「和」だけにこだわることなく、「洋」のライフスタイルをテーマにする斬新な企業をめざします。
仕事の進め方でも、「①売上計画を立てない、②営業をしない、③社員教育をしない」など独自のマネジメントを実行します。
その成果で、「能作」は2010年以降売上を伸ばしていきます。
2011年、長女の千春さんが「能作」に入社します。
おしゃれな鋳物商品が人気で売上が増加、受注から出荷の作業が大忙しで、日々の注文をこなしていくのに精一杯になります。
在庫や受注状況を管理する仕組みを作り、物流部門の整備を勧めます。
2014年から、新社屋の建設が計画されます。
売り上げの拡大に伴い設備の増設と増加する工場見学者を受け入れるためでした。
2017年新工場は完成、見学者は月1万人のペースとなります。
2020年、コロナの蔓延により工場見学を中止します。
コロナをきっかけに新たな挑戦もします、
外出自粛のため、自宅で楽しめる伝統工芸体験キットや錫製のぐい飲みのついた「イエノミ飲み」セットなどを販売します。
2023年、4代目社長は会長になり、5代目社長に千春さんが就任します。
2002年克治さんが社長就任時の売上1.3億円でしたが、退任時に18億円に拡大、店舗も国内外16店舗になります。
このゲームでは、「100年続く鋳物企業を継承する能作克治さんが、どのようにして現代的な『KAGOシリーズ』を開発したか、その働き方」について学ぶことができます。