キャリア学習ゲームの作り方24 サイコロを使わなくても  「ボードゲーム」の制作は可能! | think to careerのブログ

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 自分で判断、意思決定していくカードを使うと、サイコロを使わなくても「ボードゲーム」が制作できます。


 サイコロの偶然性がなくなり、一種のシミュレーション型ゲームになります。


 ただ、意思決定に時間がかかり、どうしてもゲーム時間は長くなります。

 

 私が制作した中で一番長いゲームは、「食品加工会社を舞台にした『環境経営ゲーム』」で、3時間前後かかります。


 サイコロを使わず、ゲームの進行をすべて意思決定カードでおこなうからです。



 この『環境経営ゲーム』は、食品加工会社が企業利益を争うものです。


 企業活動(原材料の農作物の輸入から加工、販売)と、その影響による環境負荷がテーマになっています。


 各企業=プレーヤーは、企業活動に関する16枚の意思決定カードの中から、10枚のカードを選んでいきます。


 ゲーム風景 
think to careerのブログ-ゲーム風景2


 10枚のカードの選び方により、「生産活動をしながら環境負荷の低減をはかる」、「生産優先で環境負荷を無視する」など、企業の方針がことなってきます。


 10枚の意思決定カードを選び終わると、各企業の環境負荷のデータをだします。


 合計した環境負荷データで、次回プレイの農作物の生産量が増減します。


 環境負荷が高まっていれば農作物が取れなくなり、少なくなっていれば農作物は増加します。


 農作物が取れなくなると、「フードマイレージ」でいえば、さらに輸送による環境負荷の高まる地域から輸入せざるを得なくなります。


 その結果、さらに環境負荷が高まり農作物の減少といった「負のスパイラル」に陥るゲームです。


 この10枚の意思決定を行うプレイを合計5回行い、企業利益を計算します。


 カラーチップで企業利益を計算
think to careerのブログ-ゲームアップ

 

 ゲームで理解してもらいたいのは、「共有地の悲劇」の原理です。


 各企業が環境対策を取りながら生産活動を行わないと、最終的にすべての企業が赤字に陥るゲームです。


 「総論賛成、各論非協力」になりがちな環境対策ですが、「各論」においてすべての企業が環境負荷の低減に取り組む必要があることを学んでもらいます。


 サイコロを使わず意思決定カードだけでも、難しいテーマをゲーム化することができます。