前回、振り返り学習の重要性を指摘し、「振り返り学習用の資料づくり」もゲーム作成の一部とご説明しました。
特に、「スゴロク」学習の場合、振り返り学習で「マス目の内容」に関するグループ討議を実施する必要があります。
ただ、それだけでは終わりません。
ゲームごとに、それぞれのテーマに関連する専門的な学習も進められます。
① お店の仕事ゲーム:利益計算と人件費
「お店のゲーム」ですから、ゲームの売上数字にもとづき利益計算をします。その計算のなかで、正社員の人件費は固定費(月給)で、アルバイト・パートなど非正規社員の人件費は変動費(時間給)になることを説明します。
② 事務の仕事ゲーム:組織と事務の仕事
組織図を取り上げ、ラインとスタッフの関係を説明します。事務の仕事はスタッフとなり、ラインの仕事を支援する働きであることを理解してもらいます。
③ 営業の仕事ゲーム:仕事と時間の制約条件
仕事を進めるうえでいろいろな制約条件が発生します。すべての人にとって、絶対的な制約条件になるのが時間です。
このゲームでは、プレーヤーの持ち時間を50時間に設定しています。1回サイコロを振るごとに時間を消費していき、50時間を使い切るとゴール前でもゲームオーバーになります。
時間という、仕事の上での全体的な制約条件の存在を学んでもらいます。
④製造の仕事ゲーム:提案制度とQC活動
このゲームは、工業高校の生徒など製造業を希望する人たちのために制作しました。QC活動に関する「7つの道具」などを解説します。
このように、「スゴロク」の振り返り学習では、専門的な知識を学べます。
ゲーム学習の効果は、「振り返り学習」の進め方にかかってきます。
「スゴロク」づくりでは、「振り返り学習」の内容を検討しながら取り組むようにしてください。



