キャリア学習ゲームをいろいろ制作していると、かならず「新しいゲームのアイデは、どのように発想しているのですか」という質問を受けます。
この質問に対しては、「なんとなくヒラメキます」と答えています。
答えにならないような答えですが・・・事実です。
なぜなら、「24時間、次はどのような学習ゲームをつくろうか」ということを意識しています。
キャリア学習に関する情報にも、絶えず注意をはらっています。
このような意識にあると、「次は何を作ろうか・・・」と自分へ問いかけていくと、なぜかしら、「こんな感じのゲーム」といったアイデアが浮かんできます。
おそらく、キャリア学習に関する問題意識と雇用に関する情報の蓄積が、アイデアを生み出すのでは・・・?
なんとなくいい加減な話と思われるかもしれませんが、これまでそうしてアイデアを発想してきました。
「ゲームを作る」ということを常に脳に命令していると、脳がアイデアを発想しやすい状態になるのかもしれません。
大学生の就活や失業率に関する情報を見ていると、なぜかしらゲームアイデが浮かんできたりします。
やはり、キャリア学習ゲームのアイデアは、雇用に関する情報がヒントになり、情報からのヒラメキで生まれるようです。
その一つの例が、「企業の成長度分析」カードです。
「大学生の大企業志向病」など就職活動の実態に関する情報が、ヒントになっています。
今年の就職戦線でも、大学生が希望する就職人気ランキング上位200社の求人数は、約2万人だそうです。
就職を希望している学生は45万人前後ですから、人気企業に就職できる人は限られます。
名前の有名な人気上位200社に就職できるのは、5%です。
自分が5%に属するかどうかを考えれば、就職希望の会社も大手一辺倒でなくなるはずです。
「企業の成長度分析」ゲームでは、有名な50の大企業の「売上・利益」を、2001年~2006年の5年間と、20001年~2011年の10年間で比較します。
両方の期間とも「増収・増益」であった企業は13社で、逆に両方の期間とも「減収・減益」であった企業が8社になります。
人気ランキングの上位に登場する大企業でも、「減収・減益」が日常化していたりします。
業績の推移を正しく知ってもらい、大企業志向病の対策になればという思いが、ゲームのアイデアを生んだようです。
たかが、「表面に企業名」、「裏面に業績」を書いた簡単なカードです。
しかし、このカードを作るために要したデータの整理時間は、おそらく100時間は越えていると思います。
複雑なデータを簡単にしてみせるカードゲームの一つです。