ドアが開かれ、侯爵はやっと戦場から帰ってきた。
「見張り、お疲れ。もう休んでいいよ」と見張りに言った。
「失礼します」と見張りは一礼をし、出た。
侯爵は私を見たが、何も言わなかった。手と顔を洗ってから、小さいタオルを水に濡らし、椅子に縛っていた私の前で膝を折り、私の顔をふき始めた。
「傷は?」
「ありません」
「あれほど言ったのに、何でワタシの命令を無視したか」と怒っているより、あきれたように侯爵は聞く
「申し訳ございません」と私はそれしか言葉を口にすることができなかった
カエール侯爵は自分の剣と私の剣をきれいにし始めた。
「ごめんなさい」と私は繰り返す。
「アリアネは殺されるところだったよ」
「ごめんなさい。でも・・・」と私は泣き出した。
カエール侯爵は私を束縛していたものを取った。私は泣きながら、強く侯爵の首を抱きしめた。
「もう戦場で誰かを失うのが嫌」と私は言った。
侯爵は何も言わない。ただ私を強く抱き返し、私の頭を撫でていた。
つづく
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